レリクス 8日目(最終回) 「脱出」

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少女(と言うには少しゴツイが…)を助け出し、遺跡を脱出する勇者。
ちなみに8bit版の少女はこちらが走るとちゃんと走ってくれるが、98版は走ってくれない中々のお嬢様だ。
男子は女子の歩幅に合わせるべし。てくてくと歩いていこう。

彼女を連れていると敵は出てこなくなる。これが彼女の力なのだろうか。
だが、彼女の力をもってしても排除できない、最後にして最大最強の敵が居た。
それは…

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ドラゴン

ドラゴンと言う名前なのだが目が退化しているところが実にこのゲームらしく不気味だ。
リメイクあるリカーオブオリジンでは、ホラー族という全く未知の種族であり、このゲーム最強の存在でもある。
もしもここまで出会う相手全てを倒してきたならば、最終的にこのドラゴンに乗り移り終わりとなる。
これがお前の望んだ姿だと言わんばかりに。

此奴はこのゲーム最強の敵であり、画面全体に破壊光線をばら撒いて攻撃してくる。
そのダメージは先のエイリアンの比ではない。が、勇者の体であればある程度は耐えられ攻撃力も高い。
そのままブスブスと剣で刺せばおだぶつだ。
ただ上の写真の位置だと少女に剣戟が当たってしまう。
少女はいくら突いても死なない(と思う)が、どうにも寝覚めが悪いので先に穴に飛び込んでドラゴンを倒すのがよかろう。

こうして最強の敵を打ち倒し、勇者は先を急ぐ。

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果てしなき梯子を上り、出てきたそこは、「あなた」が一番最初に目覚めた、まだ意識体だったころの場所。
最初は青々としていたそれも今は夕焼けに染まっている。
勇者は遂にレリクスを脱出し、と同時に本当の目的を思い出した。

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初めに二つの意識ありき。
二つの意識は互いに衝突し合った。それが宿命であるかの如く。
その衝突の余波で宇宙が生まれ、それでもなお意識は人の形を取りながら戦いを続けた。
一方はHEAVENと呼ばれ5人の戦士に分かれ、もう一方は大帝HELLと呼ばれるようになった。
彼らの戦いは太古の地球でも行われ、この遺跡レリクスはかつてHEAVEN側がHELLに対抗するために作り上げた城だった。
が、HEAVENは破れ遺跡は沈められた

しかし二つの意識は宇宙の開闢以前から存在している。
生死すら超越したそれらは分散するだけで消えることは無いのだ。
散り散りとなったHEAVEN側の意識は長い時を経て人間たちの遺伝子に入り込んだ。
それが巡り巡って再び5人の戦士となり、再び宿命の戦いを続けるために。

そして時は来た。5人の戦士のリーダーになるべき存在が「鍵」を手にしたのだ。
そのリーダーこそが「あなた」であり、その「鍵」こそがこのゲームなのだ。
鍵は太古に沈んだレリクスを呼び覚まし、その中で「あなた」は戦士のリーダーとしてふさわしい活躍を見せた。

5人の戦士の仲間の一人である少女を助け出した「あなた」は、残り3人の戦士を見つけなければならない。
大帝HELLを倒す為に。

…こうしてこのゲームは終わりを告げる。
自分の本当の体はHELLに対抗するHEAVEN側の戦士のリーダーであり、その目的は大帝HELLを倒すことだったのだ。

何やらよくわからない凄味のある展開から始まったのに、終わりはヒロイックファンタジーで俺たちの戦いはこれからだEND。
正直感動と言うよりずっこけたのではあるが、何しろ宇宙の開闢より前から定められていたことだ。
その戦いとは、生きることそれ自体が戦いであり敵対する意識とは他者であり自己であるという哲学的な意味かもしれない。
多分違う気もするが、こういう余計なことを妄想するのもまた、このゲーム、ひいてはレトロゲームの楽しみ方であろうか。

レリクス -完-




■感想

いわゆるゲーム性、やりごたえやハマり、脳汁が出る爽快感と言ったものは、このゲームにはほとんどない。
謎解きといってもチャートの解読くらいで、都合よくオブジェが落ちておりモノ探しもやたら多い。
更にシステムも分かり難く、ベストエンドへの手順はさらに分かり難い。

が、そんなものはこのゲームの雰囲気や世界観からすれば、些末過ぎて一顧にも値しない。
このゲーム以前にこれほど世界観や雰囲気が完成されたゲームもなく、これ以降も殆ど無い。

シネスコサイズで出現する巨大な遺跡に圧巻される壮大なオープンニングをクリスタルキングの楽曲が彩る。
当時としては巨大なキャラが関節からぐりぐり動き、謎だらけの異様な世界を動き回る。
出てくるオブジェクトも生き物もギーガーの影響を受けつつも、どの方面に媚びることのない独自路線を突っ走る。

それがこのゲームの全てであり、少なくとも事実だけを言えば、このゲームの存在が私の人生を変えた。
このゲームに対する評価は、その一点に集約される。

ちなみにその後のログイン(雑誌)の開発者インタビューで、レリクスの構想は4まであると言う話をしていた。
確かに明らかに続編をにおわせる終わり方だったからだ。
だからその続報を今か今かと待っていたのだが、待望の新作がMSX2版の変な忍者ゲームだったのはまたもやずっこけた。

ただリメイクも含めるとリカーオブオリジン・セカンドバース・リンネといった続編があるにはある。
途中ボーステックが潰れたり、00年代となり国産PCゲーム市場が異常に衰退していた時期に、それらはひっそり発売された。
レリクスと言うシリーズに賭ける開発者のこうした執念にはずっこけることもなく、脱帽し感動したものである。
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