ランス03 20日目(最終回) 「最終決戦・魔王ジル」

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魔王ジルが人間の生命を吸っていた理由は、それによって力を取り戻すのでなく、異次元への扉を開く力を得るためだった。
自身のレベルを最大まで高める「オルケスタの息吹」の吹きすさぶ異次元、デ・ラ・アドミラル空間への扉を。

ジルへお仕置きするために、彼女を追いかけ空間の裂け目に入るランス。
そこは様々な世界の生き物がごちゃごちゃしており、空間の割れ目からはリーザス城下町が見える異様な場所。
天地定まらぬ中、ランスはジルに追いつく。

が、オルケスタの息吹を浴びたジルは、遂に力を取り戻した。
魔王としての力を。
人間のレベル限界は魔王に比べ著しく低いので、ランスにはもう万に一つの勝ち目も無い――はずだった。

しかしランスは世界のバグ。
おそらく創生の神々も意図せず、あらゆる偶然が重ねって出来上がったバグだった。
彼のレベルには、限界がなかったのだ。

そのためオルケスタの息吹を浴びたランスのレベルは異常に上昇。
人間の身でありながら、魔王と対等になるほどに。

こうした始まった最終決戦。
魔王ジルは流石に魔王だけあって苛烈な攻撃をしてくるが、無限にレベルアップしているランスの敵ではない。
ランスチャージからの攻撃をしていけばそのうち倒せるだろう。

圧倒的な力で魔王をも倒したランス。
早速お仕置きタイムである。
何しろお仕置きと言っても人間のそれではない、魔王以上の力でお仕置きするのだ。
人類に最も苛烈な支配をしたジルはサドっ気の塊と思いきや、このお仕置きにより根っこのマゾ体質が開花。

振り返れば人間時代のガイにせよ魔人となったガイにせよ、ジルに痛手を与えた相手を、彼女は慕ってきたように思える。
彼女は最大限の痛みを得るために、最大限の痛みを与えてきたのだろうか。
人からの憎悪・嫉妬・虐待・暴行という強い痛みを受け魔王となった彼女が最も求めていたのは、それ以上の痛みだったのか。
狂っている。しかし狂わなければ魔王なんて出来ないのだ。

ランスがお仕置きに夢中になっていると、この空間は閉じて行った。
ジルはランスを気に入る。
再びこの空間を開けるには、数千年かけて力を取り戻さなければならない。
だがランスに痛めつけられながらなら、その数千年も飽くことは無かろうと。

しかし一人の女に束縛されるようなランスではない。求めてきた手を振り切り、閉じられた空間の出口を探す。
その時、空間の裂け目から差し伸べられる手が。それは…

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シィル。
彼女はランスを助けるために賢明に手を伸ばすが、ギリギリ届かない。
身を乗り出した彼女は――

この異空間に入り込んでしまった。
ジルを振り切った際、彼女もまた異なる位相に消えて行った。
この世界にはもう、ランスとシィルしかいない。

ちっ、せっかく貯めに貯めた世界中のこます予定女の子リストが台無しになってしまったではないか。
でもまぁ、よかろう。シィルが傍らに居るのなら。
不満ではあるが、悪くない。
ジル曰くこの空間では歳を取らないらしいので、シィルと暇つぶしをしつつここから出る方法をのんびり考えて見るかがはは…

と甘いことを考えていると、突然周りがパッと明るくなり――

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光の神G.O.D.があらわれる。
かつて悪魔迷宮で悪魔が敷き詰めたこの神のプロマイドを、ランスはずけずけと踏んできた。
そんな罰当たりなことをしながらこんなところで二人きりでしっぽりあまあまらぶらぶ生活とはゆるさーーん!
と、空間を超えて天罰に来たのであった。

プロマイドを踏んだ程度で怒るとは何て狭量な奴であろうか。
ランスがブーブー言っていると、有無を言わさずランスとシィルは空間を超えて吹っ飛ばされる。


……

場所が変わって地上。
ランスとシィルが居なくなって数日が経っていた。

戦乱も終わり、復興に精を出すリーザスに自由都市。
みじめな敗北を晒したパットンは、その敗北を受け入れる度量を身に着けていた。
少しずつ、彼の持つ天性の将帥が露わになろうとしていた。

一方目の上のタンコブが全ていなくなったミネバは第三軍の将軍に任命される。
着々と陣容を整え、近い未来席巻あるいは蹂躙されるであろう舞台が整えられつつあった。
今だ帰還しない鬼畜戦士ランスの為の舞台が。

各々が各々の生活に少しずつ戻る中、マリアはリーザスと協力し怪しげな機械を作っていた。
ランスの位置を探る機械を。
その機械は遂に完成し、ランスの現在地を…見事探知する。
そこは――

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天空に浮かぶ都市、イラーピュだった。
プロマイドを踏まれて怒った光の神G.O.D.により、ランスとシィルはここに飛ばされていたのであった。

どうも狭量で人間臭い光の神G.O.D.だが、彼はこう見えて一級神だ。
一級神とは、時間跳躍、空間干渉、瞬時即死蘇生レベルダウン、並行世界管理などもう何でもありの連中だ。
地上の絶対者である魔王すら、一級神の前では塵芥も同然。
一級神女神ALICEの所業を見る限り、それは神の理と言う名の凄惨な暴虐。無慈悲で冷徹に過ぎる。
そういう意味では光の神G.O.D.は狭量どころかむしろ寛容に過ぎるとも言える。

そのあたりの理由も、後作のはずのランス04で語られのであろうか…いまだ発売されていないわけだが。

ランス03 -完-




■感想

ランス01とほぼ同じスタッフが作った03であるが、相変わらず非常に丁寧な作りをしている。
長年の展開を経て少しずつ生じた矛盾点が解消され、後作で重要な位置を占める人物はがっつり掘り下げられている。

テキストも鬼畜王~戦国ランスなどの軽妙な語り口にかなり近付きつつ、濡れ場はそれ以上にしっぽりまとめられている。
ランスシリーズが本当に好きで造詣も深いスタッフがリメイクしているようで、ところどころに愛を感じる。

更に今回は声ありなのだが、そのキャスティングがことごとく合っていると思う。
シィルが若干高すぎると思ったが、すぐに慣れてしまった。
個人的には一部で不評だったらしいかなみちゃんの声が一番合っていた。

一方で戦闘や移動システムが01のバージョンアップレベルなのは賛否が分かれるだろうか。
ランスシリーズは大抵シリーズごとにシステムをガラッと変えてきたからだ。
不満とまでは言えないが、その面白さは想像の範囲を出ないものではあった。
まぁここまで完成されたこのゲームにそこまで求めるのは贅沢と言うものか。

03が発売された頃と現在ではスタッフも随分変わってしまったろうが、このゲームと同じくらいの熱量を持つ04を今も待っている。
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