エリア88 27日目 「自由なる戦士」

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エリア88をリストラされたシンは、ザク国王をフランス政府に保護してもらい、パリでしばらく羽を伸ばす…
アパートを借り、あたりをうろつく。

が、人ごみがとても鬱陶しい。
ついさっきまで砂漠で生死と隣り合わせの生き方をしていたシンにとって、この気だるい平和な空気は何なんだ。
みんな何が楽しくて何人も連れ立って外に出歩いてんだ。
すっかり非リア思考になってしまったシンであった。

ちなみにこのゲームは3D化されたパリの街並みを歩ける。
といっても1994年ということもありポリゴン技術はさほどでもないが、
それでも当時のレベルからすれば大したものである。
ところが3D技術のせいなのかどうかわからないが、ちょっと木にひっかかっただけで先に進めない。
車のそばに寄っただけでもゴッゴッゴッと激しい衝突音がする。
シンもプレイヤーも段々イライラしてきた。自由なる戦士の苦悩をこう表現するとはさすがである。
絶対意図してないと思うが。

結局、あまりに緊張の毎日(実際は8割方寝てただけだが…)に晒されていたため、
平和な日常はまったくなじめない体になってしまった。

そんなとき空港に立ち寄ると、ボッシュというフランス軍中佐に出会う。
ボッシュ!
まさかこいつが出るとは…もう見るからにヤバそうな顔をしている。

彼は現在フランス軍のアクロバットチームを率いている。
挨拶代りにと模擬戦闘に誘われるが、所詮アクロバットチーム。エリア88No.1パイロットに叶うはずも無く蹴散らす。
そして操縦桿を握って落ち付くシン。
やはり平和なこの世界はシンにとっては地獄なのだ。

フライトを終えボッシュと話す。
彼もまた元傭兵で、必要とあれば仲間すら殺す非情の部隊「マークⅢ」の生き残りであり、
実の弟すらその手にかけたという。
そのマークⅢに再度召集がかかる。アフリカ東端の独立国家バンバラの革命を支援せよとの事。
この作戦に、シンが誘われる。取り合えず即答を避け、部屋に戻り寝てみるが、
寝るたびに体力が減ってく。

どんだけ苦悩してるんだシン。
命の心配にまでなってきたのでボッシュの誘いに乗る事にした。
作戦の詳細を聞く。

この作戦はマークⅢで革命支援をする、だけではなく、別部隊で大統領の逃亡を助ける事も行う。
何故こうややこしい作戦になっているかというと、バンバラにはダイヤとウラニウムがたくさん眠っており、
その利権を欲しがっているヨーロッパの経済団体が革命軍のスポンサーになっているのだが、
一方でその位置は大統領しか知らない。そこで大統領を亡命させる見返りとして位置を教えてもらおうという算段である。
シンの役目は、この大統領の脱出を手助けすることだ。

パリを離れる間際、シンは涼子に別れの電話をする。
もはや血ぬられた手で涼子を抱きしめる事など、出来るわけ無いのだ。
獅子は獅子の生き方しかできず、猫にはなれないのだ。

実際エリア88では猫並みに寝てたけど。
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