天地を喰らう 20日目(最終回) 「天下統一」

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洛陽に逃げた司馬懿を追撃する劉備軍。

洛陽はかつて董卓に灰にされたが、曹操によって再興されている。
このゲームの曹操は帝を補佐し続けるわ都を再興するわ、しかし官渡の戦いや赤壁の戦い等のように徒に膨張主義は採らないわでなかなかのイケメン。
司馬懿はその果実をかすめ取ったと言えるわけで、漢の正統後継者(と自認する)劉備としては捨て置けぬ。
大義名分が出来てしめしめとも言う。

洛陽は司馬懿の優秀な息子、司馬師と司馬昭が守りを固めているという。
たった二人で百万の敵をも翻弄できるというものすごい触れ込みだがその実力はと言うと…

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ただの口三味線だった。

まぁそれなりに痛い計略を使うので優秀には違いない。だがこちらには策免の計がある。
相手の計略を全て封じ軽くひねりつぶし、さて次は城内突入か。一度戻ってSPを回復しなきゃな、と思ったら…

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司馬懿が間を置かずに攻めてくる。
これはきつい。正直きつい。ものすごくきつい。
息子ズとの戦いで策免の計を使ったせいで、こちらの戦いで使える計略は非常に少ない。

この策免の計と言うやつは持続するのだが、その持続時間は1ターンの場合もあれば10ターンの場合もある。
すぐ切れてしまった場合はかけ直さねばならないが、消費SPがかなり高いので短期決戦で仕留めるしかない。

そこで…

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一旦決戦から離脱し長安に赴き、会心丹を買えるだけ買っておく。
そして最強武器である鍾馗の矛を持たせたキャラ(今回の場合、関興)に倍撃の計をかけ、司馬懿に向かって会心丹を使う。
すると一撃で6500人以上もの兵を消し飛ばすことができる。
三国無双どころの騒ぎではない。流石少年ジャンプのキャラである。

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こうして司馬懿に集中攻撃して討ち取れば、あと気になるのは暗殺持ちの程昱くらい。
その程昱も倒せば残りは自動戦闘で問題ないだろう。

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かくして司馬懿は倒れる。
彼もまた天下統一を願った男の一人であり、彼なりのやり方でこの中国に平和をもたらそうとした。
もしも主君曹操が健在であったら、あるいは曹丕に曹操並の器量があったなら、あるいは主君が劉備であったなら…
その様な意図を示しつつ息絶える。
穿った見方をすれば最後まで責任のなすりあいしてんじゃないわよ、なのだが、その捉え方も人それぞれか。
何しろメモリーの少ない時代のゲームなので、そのあたりの機微は各自で妄想されたし。

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そして中華を統一した劉備達は、かつて廻った地や激戦の戦いに想いを馳せつつ…

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完。
このひらがなのお礼文がとても温まる。

さて感想である。

オーソドックスなRPGと言えばそれまでだが、HPを兵数として扱ってダイナミックな戦闘を表現したり、各諸公の思惑を簡略化し常に敵の存在を明確にしている。
この点のユーザーフレンドリーなゲーム設計が実にカプコンらしい。
反面UIが練られておらず、装備の付け替えや道具の購入、住民への会話もひと手間ふた手間多いのがネックだが、これも後にノウハウになっただろう。多分。

気になった点としては三国志的展開にとらわれ過ぎてどうしても予定調和になりドラマが少なくなってしまったこと。
あと正史や演戯で名高い官渡決戦や赤壁の戦いが省かれ見せ場もほとんどないこと。
(メインメモリ250キロバイトにどんだけ多くを求めているのだ。)
まぁこの辺が2で訴求されているのだろう。

とはいえエンカウントの多さはもう少し調整しても良かったかな。全体的には並に近い良作というべきか。

以上終了お疲れ様でした!
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