デビルマン(ナムコ)

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■紹介
1989年、ファミリーコンピューター用にナムコより発売されたアクションロールプレイングゲーム。

原作の展開を踏襲しつつ、アニメや小説などの要素も入れたコレクターズアイテム的な面が強い。
ゲームとしては正直かなり作り込みが甘いのだが、それよりも原作の世界観を最優先した所は個人的に好感度が高い。

しかも原作の流れや雰囲気を崩さずに、原作とはまた違ったエンドを設けているのも心憎い。

ファミコン末期の作品であり、初期バブルのように作れば何でも売れた時代ではない。
そのためこの企画を通すのは相当大変だったと思うのだが、おそらく原作愛の一念で通したのかもしれない。

原作デビルマンはこれまでの少年漫画のセオリーである勧善懲悪に真っ向から対立し、悪魔を正義の味方とした。
そして人間の本性こそを悪魔となぞらえた。ヒロインは惨殺され、最大の親友が最大の敵。
その親友が両性具有の同性愛者という、時代を50年は先取りしていた。
こうした作品を読んだオタク少年が平静を保つことは困難であり、その熱気にほてられたまま大人になってしまった。
その熱気を大人となりゲーム開発者となった今でも、現在のちびっこたちと共有したくなってしまった。
まさしくオタクの鑑のような熱意一本で、この企画は成立したのかもしれない。

こちらについてはそうした記事があったわけでも知り合いにそうした開発者が居たわけでもないので裏は取れない。
が、そんな熱意が確かに感じられるゲームだと思う。

■評価
B-

プレイ日記はこちら
簡易攻略はこちら
Amazon→デビルマン


デビルマン 完全復刻版

デビルマン 簡易攻略

■画面の見方
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・HUMAN…悪魔に捕らわれた人間を助けないと減っていく。全部減るとゲームオーバー
・LEVEL…攻撃力。ボスを倒した後に落ちてくる石像をゲットすると増えていく
・POWER…体力。不動明状態で敵を一定数倒すと増えていく。コンティニューで1目盛り減る
・IKARI…怒り。不動明状態で敵を一定数殴るとハート→デビルマンの順で増える。これがあるとデビルマン状態で火炎弾発射可

■操作
・スタートボタンで話しかける
・セレクトボタンで変身モード。UP1回で明らからデビルマン、更にもう一回で巨大化。DOWNはその逆

■序盤
・町の人々と話しまくりフラグ立て
・デビルマンに変身できるようになったら不動明状態でも敵を倒せるようになるので、適時パワーアップ
・美樹にチェンジできるようになったら美樹で町を回り不良を倒し、再び明にチェンジ
・町ですることが無くなったら巨大化し森へ行き、シレーヌ&カイムを倒す
・悪魔特捜隊に行けるようになったらドス六にチェンジし特捜隊隊員を殴り続け鍵をゲット
・鍵をゲットしたら明にチェンジし牧村夫妻を助ける(ベストエンドフラグ1)

■中盤
・悪魔特捜隊を抜けると森に出る。森の木の無い部分は山野辺の家・生物研究所の入り口になっている
・生物研究所に行けるようになったら山野辺にチェンジし、雷沼教授を殴り続け情報を聞き出す
・情報を聞き出したら明にチェンジし、泉まさみを救出(ベストエンドフラグ2)
・生物研究所の奥深くに居るゲルマ―を倒したら地下水路左上から廃墟の町に戻り、木刀のマサに話しかける
・マサにチェンジし最初の町に戻るので、悪魔をしばきつつ町を回り美樹救出フラグを立てる(ベストエンドフラグ3)

■終盤
・最終決戦場の氷河の地に行く前に、山野辺の家にいる泉まさみに会いサタンの正体を聞く(ベストエンドフラグ4)
・サイコジェニーが強く、ゼノンも慣れないと若干強い。体力が少ない場合は一度コンティニューした方が早い

■強敵攻略
(基本)
・どうしても倒せない場合、明状態で雑魚を倒しまくりパワーと怒りを上げた状態で挑む
・対決前にこちらの体力が少ない場合、コンティニューしたほうが早いケースが多い

(人間を捕らえている悪魔)
・人間を助ける選択をしたのち、しゃがんで待つ。相手がステップで飛び込んで来たらパンチ
・飛び込んだ相手は明の背後に回るので、明も振り返ってパンチ。これでノーダメージで倒せる
・デビルマン状態でやった方が良い

(ジンメン)
・対決前に明状態で怒りゲージを貯めて雑魚を殴り、デビルマンになったら火炎を出せるようにしておく
・画面端でしゃがんで待ち、頭の上をジンメンが通り過ぎたら即立ち上がってパンチし火炎を当てる

(サイコジェニー)
・攻撃が見えないが、髪がざわざわしていたら攻撃中の合図。この時間合いに踏み込むと大ダメージ。間合いはかなり広い
・大きく間合いを取って火炎弾を撃つか、コンティニューで体力を全開させてから強引に殴る

(ゼノン)
・腹の口手前の崖に隠れて待ち、ゼノンの火炎弾が途切れたらジャンプして火炎弾をぶち込む
・腹の口より更に先で待ってジャンプして殴るのも良い

■ベストエンドまでの1行まとめ
・牧村夫妻・泉まさみを救出し、木刀のマサで美樹を守り、最終決戦前に泉まさみに話しかける

デビルマン 9日目(最終回) 「堕天使」

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親友の飛鳥了は正体を現す。
大魔神サタンとしての正体を。

彼は最後まで明と戦いを拒んでいたが、全ての黒幕であるサタンを前にして明は戦わずにはいられない。
かくして地球の命運を賭けた最後の戦いが始まる。

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悪魔というにはあまりにも美しい両性具有のその姿は12枚の羽根を持つ天使であった。
地球をバックに繰り広げられる壮絶なハルマゲドンが遂に始まった。
が、適当にパンチしていたら終わってしまった。
サタンに重なるとそれなりのダメージを受けるがサイコジェニーほどでもない。
そして3way光弾の威力はさっぱり弱い。これでいいのか大魔神サタン。
まぁ手加減してくれていたとみるべきか…

倒れたサタンは言う。
元々この地球とそれに住まう生き物は、神が作った。
だが神は醜悪な造形と狂暴な性質を持つその生き物――人間の言葉で言う悪魔たちを失敗作として滅ぼそうとした。
しかし失敗作とはいえ生み出した命を勝手に殺すなんて許せないと、神に反旗を翻した天使が1人いた。
それがサタンだ。

壮絶な戦いの果てで神の勢力を駆逐したサタンは、守り抜いた悪魔と共に長く眠りについた。
が、サタンが目覚めてみると、この美しかった地球は人間と呼ばれる現支配者によってすっかり汚されていた。
怒ったサタンはそんな人間を許せず滅ぼそうとし、そのために人間という生き物を知ろうと記憶を消し、自らも人間になった。
それが飛鳥了と言われる存在だ。

その結果…彼は不動明という男と親友となり、それどころかそれ以上の感情を持つようになってしまった。
それが人間を滅ぼそうとしながらも明を最後まで手にかけなかった理由だ。

こうしてサタンの望みは果たされた。
人間を駆逐できなくても、悪魔の全てを裏切ってでも、愛する明を生かすことが出来たのだから。
明はデビルマンとして生きることを決意し、疑心暗鬼に駆られ自滅・衰退していく人々を導く新たな標となった。
いつしか人々はデビルマンを神として崇めるようになった。

そして…

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残った人類を殲滅すべく現れた、サタン了の同族…神の使徒、天使たちに対し、明は最後の決戦を挑む…

これがファミコン版独自のエンドだ。
原作を踏襲しつつ、上手くアレンジしている良シナリオだと思う。

ちなみにサタンとの最後の戦いで明がサタンに敗れると、原作同様のエンドとなる。

人間を滅ぼすと誓ったサタン。
だがそれは、自身の父である神が悪魔を殺そうとしたのと何ら変わらない、傲慢な所業だった。
それに気づいたサタンだが、時は既に遅かった。

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愛する明は既に斃れ、そしてすべてを無にすべく天使たちが降臨しようとしていた…
デビルマンという原作を伝説たらしめたエンドで、このゲームは幕を閉じる。

デビルマン -完-




■感想

後世に与えた影響が計り知れないと言われるデビルマンという漫画。
その独特すぎる世界観を、ファミコンというごく僅かな容量の中で表現しようとした意欲作が本作だ。

正直容量がギチギチの中では説明不足の箇所もかなり多い。
が、そんな中でも原作を見事に昇華させようとしたその心意気は素晴らしいと思う。
グラフィックも永井豪のいい意味での不安定な絵柄がよく表現されており、独特の世界観を醸し出している。

肝心のゲーム内容だが、これはなかなかに厳しい。
敵の動きに工夫も無くキーレスポンスも悪い。
しかし何度もコンティニューできるし、それによるペナルティーも割とすぐリカバリできるようになっている。
下手に難度を高くしてストレスを際限なく溜めるより、いっそ割り切った作りにしている所も当時のゲームらしいと言えばそうか。
原作愛があれば充分許容できる範囲だ。

このゲームはおそらく原作ファンしか買わなさそうであるし、コレクターズアイテム的な意味では成功しているのかもしれない。
商業的にはいささか不安であるが…

デビルマン 8日目 「悪魔王ゼノン」

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デビルマン明は決戦の地、氷河へと向かう。
悪魔を滅ぼし、そしてその真の王である飛鳥了に事の経緯を聞き出す為に。

ここからはボスが立て続けに出てくる。
そしてその間にはやっかいな洞窟を駆け抜けなければならない。

まずは最初のボス…

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サイコジェニー。

非常にみょうちくりんな姿をしており、巨大な顔に手足が生えているといった具合だ。
大変ファンキーな見た目に反しなかなか強い。
何しろ攻撃が見えない上に大ダメージを受けるからだ。

髪がざわざわしている時が精神攻撃をしている合図であり、この時は多少間合いが遠くても攻撃を受けてしまう。
対処法は間合いを遥か遠くに離して火炎弾か、被ダメ中の無敵時間を利用して一気に殴り倒すことであろう。
後者の場合HPが無いと無理筋なので、火炎弾を撃てずHPが少なければ敢えて死んでコンティニューしたほうが早かろう。

その後厄介な洞窟を抜けると今度は魔将軍ザンが挑んで来る。
こいつはその通り名に恥じて弱いので適当にパンチでもしておこう。

ザンを倒すと残るは…

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悪魔王ゼノン。

流石ラスボス格だけあってデカい。
攻撃も派手であり、腹の顔からは火炎放射し、頭からは無数の火炎弾を連続発射してくる。
が、それらは上の画面の位置に立っていればやり過ごせる。
火炎弾の3~4WAVE後にやけに時間が空くのでそこでジャンプして顔面に火炎弾を叩き込もう。
途中右手ででこぴんしてくるがさっぱり痛くない。
最初は派手な攻撃にビビるが、ボスとしてはかなりの弱さを誇るであろう。これでいいのか悪魔王。

ゼノンを倒すと、場合によってはここでエンディングとなる。
了=サタンの話を聞いていなかった場合、ここでしれっと了が現れる。
全ての悪魔は滅され、親友である君が生きている。よかったよかったと。
だが人類の疑心暗鬼は絶えず自滅し合い、そして20年後に人類は死に絶えるという悲惨な未来になってしまう。

が、今は全てを知っている。
何故サタンは勇者アモンを犠牲にしてまでデビルマンを守ろうとしたのか…と悔やみ事を言いながら、ゼノンは死ぬ。
そしてついに全ての黒幕が現れる。

飛鳥了。
デビルマン不動明の親友にして、全ての悪魔の真の王であるサタンが…

デビルマン 7日目 「真の王」

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生物研究所を抜けた先に居る悪魔ゲルマ―に戦いを挑む明。
おっかない造形をしているがこれがまた非常によわい。

ここまでのボスで強いと言えるのはジンメンくらいだった。
どうしようもない体たらくだ。
軽くボコるが、捨て台詞に今頃俺の部下がお前の恋人美樹を襲っていると、とんでもないことを言って来る。
何て悪い奴だ。まるで悪魔のようだ。悪魔なんだが。

なお原作では悪魔は意外とまともで疑心暗鬼に凝り固まった人間の方がよほど悪魔じみていた。
美樹を襲うのも実際は恐怖によってタガが外れた人間だったのだ。
だがこのゲームでの悪魔は普通に悪魔悪魔している。
ちびっこ向けのゲームであればこのくらいわかりやすい方が丁度良いのであろう。

明はすぐにでも飛んでいきたいところだが、デビルマンとして悪魔の総大将との決戦も控えている。
そこで以前仲間にした不良の一人、木刀のマサが悪魔特捜隊本部近くの廃墟に居るので、彼を美樹へのガードに行かせる。

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マサは怖い顔してるだけあって美樹にビビられまくるが、アニキと認めた明の為に用心棒を務めることに。
と言っても原作のように自宅に籠城し暴徒と戦うわけでもなく、外で闊歩している悪魔をしばくだけだ。
町を一周する頃には悪魔も掃討され、この近辺は平和になる。
原作通りの展開にしたら発売禁止レベルになってしまうので、まぁめでたしめでたしである。

これで後顧の憂いは断った。
後はゼノンと呼ばれる悪魔王との決戦に挑みに氷の世界に行くばかりだ。
…なのだが、そういえば泉まさみというデビルマンが氷の世界に行く前に一度会いに来てくれと言っていた。
行ってみると、そこで彼女は恐るべき秘密を話す。

悪魔の真の王はゼノンではなく、サタン
そしてそのサタンとは…

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飛鳥了。
サタンが人間の姿になり、明の親友になっていたのだ。
そんなこと信じられるか、親友の正体がこの世界を壊滅させようとしている悪魔の王だなんて。

最後の戦い、いや、真実を問いただす為に、明は氷の世界へと旅立つ。

デビルマン 6日目 「雷沼教授」

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明の父の助手である山野辺博士は生物研究所に潜入する。
ひょろひょろと思いきや壁をぼこぼこぶっ壊して先に進む中々パワフルな中年だ。

しばらく進むと雷沼教授という、この生物研究所の責任者の居る部屋に辿り着く。
この人は生物化学の世界的な権威なのだが、あまりに現実的過ぎる頭を持つため非現実的な悪魔は認められない。

その結果、悪魔とは現代社会に不満を持った人間がその不満を具現化した存在であると結論付けてしまった。
つまり悪魔の正体とは人間であり、よって怪しい人間は悪魔だからどんどん捕らえるべきとした。
人々の疑心暗鬼を加速させ、人間による人間狩りを引き起こした張本人であるわけだ。
実際の悪魔とは古代に生きた旧支配者であり人間とは別種族なのだが、世界的権威が言うならそっちの主張の方が正しい…
と人々を誘導してしまったのだ。

こんなフラチなやろう許しておけぬとパンチすると、殴れる。
殴るたびに情報を吐き出し、しまいにはデビルマンの一人である泉まさみの救出方法まで喋ってくれる。
随分バイオレンスであるが、原作では何の科も受けなかった人なのでここで思う存分殴り倒してしまおう。

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雷沼教授から情報を聞き出した山野辺博士は明とバトンタッチする。
明がそこらの扉を片っ端から開け、捕われていたデビルマンたちを救出しつつ先に進むと、遂に泉まさみに出会う。
プードルと人間を掛け合わせたような妙なスタイルに違わず、妙な力を持っている。
テレパシーを使ったり、多少未来が読めたりするようである。
この先いるゲルマ―を倒すと、悪魔たちの住む氷の世界への道が開ける。
だがその前にこちらに来てくれと言って来る。
行かないとバッドエンド確定なようなので覚えておこう。

彼女を山野辺博士の元に送り、明はさらに生物研究所の捜索を続ける。
途中に地下水路があるのだが、その先に悪魔が待ち受けていた。

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泉まさみの言っていたゲルマ―という奴だ。
だが此奴はおかしなことを言っている。
サタンという奴が居て、そいつは明を殺すなと言っていたと。
サタンが彼ら悪魔の親分のようなのだが、何故悪魔の敵である明を殺すなと言っていたのか。

その理由は、やがて衝撃の事実をもって明らかになる…

デビルマン 5日目 「悪魔ジンメン」

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悪魔特捜隊本部で牧村夫妻を探し出し、更に奥深くに進むデビルマンこと不動明。

その最深部からは…母の声が聞こえてきた。
悪魔に殺されたという、死んだはずの母が。

しかし母は死んでいなかった。
ジンメンという名の悪魔に食べられたが、殺されはせず生きていたのだ。
ジンメンの甲羅の一部として。

原作ではこれは明の母ではなくサッちゃんという近所の少女なのだが、それを実の母にさせる所が恐ろしい。

人間は動物を殺して食べるが、悪魔は殺さずに食べる。
果たして残酷なのはどちらなのかなと問いかける。
なかなか哲学的な問いであるが、こんな趣味の悪い奴はとりあえず死んでもらうしかない。

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ジンメンはいわゆるガメラのようにジェット噴射で左右を行き来している。
甲羅側からはダメージを与えることができないので腹側から攻撃するしかないのだが、これがなかなかに厄介だ。
ジンメンの移動が高速すぎて攻撃が非常に当てずらいからだ。

攻略としてはしゃがんで待ち、ジンメンがデビルマンの頭の上を通り過ぎた瞬間に起き上がってパンチをぶち込もう。
もしも怒りを貯めていれば火炎弾を撃てるので、それをつかえば多少は楽に倒せる。
おさらいになるが、怒りはデビルマンでなく不動明状態で敵を一定数殴ると溜まる。

こうして母諸共ジンメンを倒した明。
明の怒りも悲しみも全く表現されず何事も無かったかのように次に進む。
この静寂が逆に恐ろしかったりする。容量不足で表現のしようが無かったと言えばそれまでだが…

特捜隊本部で牧村パパを助けた際、彼は山野辺博士に会えと言っていた。
山野辺博士というのは学者であった明の父の助手。
彼はデビルマン、すなわち明と同様の悪魔と人間のハーフについて研究しているらしい。

その彼が森の隠れ家に住んでいるというので会いに行く。

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彼曰く、この近くに生物研究所があり、そこは捕らえた悪魔を解剖するところだが、そこにデビルマンも何人か囚われている…
と、泉水まさみというデビルマンがテレパシーで話しかけてきたという。

現在明は悪魔と、そして悪魔特捜隊という狂信的な人間からも追われている。
このままではじり貧であるため、自分と同じ境遇のデビルマンたちと力を合わせ立ち向かわなければならない。

かくして明は研究所へ向かう…と思いきや、このひょろひょろの山野辺助手が行くと言い出す。
研究所には研究員ということであろうが、中々に肝が据わっておる。

デビルマン 4日目 「悪魔特捜隊本部突入」

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森を抜けるとそこは廃墟の町だった。
そしてそこに佇む悪魔特捜隊本部。

早速突入してみるが、悪魔を撃滅するのが目的のはずのココは悪魔に支配されていた。
容量不足で敵のデータを新たに描き起こすのをケチったのだろうか。

ここはデビルマンで進めると、実は大して進めない。
所々にある扉は、何故かデビルマンでは入れないからだ。
ここは特捜隊本部近くに潜んでいるドス六という不良と交代して進めよう。

明はデビルマンであっても心が優しすぎる。その点不良であれば手荒な手段で進めることが出来るからだ。
というわけでドス六であれば扉を開くことができる。

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扉の奥では人間を捕らえては拷問している、むしろそれが楽しみになっている人間が居た。
まるで悪魔のような奴だ。
普段はへらへらしているがドス六でぶん殴るとたちまちへこへこし、牧村夫妻の居所をペラペラ喋り、拷問部屋の鍵をくれる。
悪魔程に強くなく、ヘタレなくせに悪魔以上に悪辣。これが人間というものなのだろうか。

鍵を手に入れたら明、つまりデビルマンと交代し、本部を奥深くまで進んで行こう。

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そこでは牧村夫妻が悪魔によって拷問にかけられていた。
いや、それは悪魔では無く、人間なのかもしれない。

悪魔特捜隊は悪魔狩りと称し、無実の人間を捕まえては拷問にかけて無理やり悪魔であると吐かせていた。
それが疑心暗鬼に凝り固まった人間の本性。
悪魔以上に悪辣な、悪魔以下の存在。それが人間。
この本部では悪魔がやたら出てくるが、それは悪魔ではなく、人間こそ悪魔そのものとなぞらえたのだ。
決して容量不足というわけではない。多分。

ここの敵はこれまで出てきたエマージェンシーコールの悪魔と同様、手強い。
が、ここまで戦って来ると攻略法はある。
しゃがんで待ち、相手が飛び込んで来たらパンチを当てる。
すると相手はダメージ食らい状態になり、この時は重なってもダメージを受けないのだ。
その後相手はこちらの後ろに回るので、こちらも振り返って再びパンチ。これでノーダメージで倒せる。
スプラッタ―ハウスのジェニファーの倒し方と似ていると言えば分かりやすいだろう。誰が分かるんだ。

デビルマン 3日目 「悪魔シレーヌ」

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牧村夫妻が囚われている悪魔特捜隊本部に急ぐ明だが、そこに悪魔シレーヌが立ちふさがる。

彼女は悪魔アモン…つまり今の明の肉体の持主、それのライバルだった。
ところがそんなアモンが人間なんぞの精神支配に負けその体を乗っ取られてしまった。
それが我慢ならぬと彼女は攻撃をしかけてくる。

ところが流石勇者アモンの力を自在に使う明だけはあり、シレーヌは非常に弱い。
しかしただでは終わらない。
彼女を慕っていたカイムという悪魔がその体をシレーヌに捧げ、両悪魔が合体して襲い掛かってきたのだ。
デビルマン明、大ピンチ!
…と盛り上げてみたいところだが、彼女らもそれほどでもない。
素殴りで数発ぺちぺちしていたらおだぶつとなってしまった。

最初のボスということで仕方ないのだが、原作ではかなりの強敵として描かれていたのにあまりにあっけなさ過ぎる。
まぁアモンがそれだけヤバイ奴だったということにしておこう…

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その後は悪魔特捜隊にひとっ飛びかと思われたが、山に塞がれ先に進めない。
何でもアリのデビルマンと思いきや、あまり高いところまでは飛べないようである。

仕方ないので一ランク下に変身し、森の洞窟経由に悪魔特捜隊を目指すこととする。
途中上の画面のような怪しげな空間に出てきたらスタートボタンを押してTALKしよう。
ここではデビルマン状態では何も起きないが、人間状態でTALKするとここで殺された人間たちの怨念が語り掛けてくる。
すると怒りパワーが見る見るうちに上昇していく。

この怒りパワーというのが画面上にあるデビルマンのマークで、これがあるとデビルマンに変身した時火の玉を吐ける。
ある程度吐くと消えてしまう。
つまりボスまでに変身を繰り返したりして、如何に怒りパワーをストックしておくかというリソース管理が必要なる。
今のところそれほどシビアでもないが。

ちなみに画面右上にある人間の顔だが、これは明の人としての心を表している。

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進行しているとたまに突然HELPコールされ、曲も緊迫したものにかわる。
こうなった時は、自分の居る所に近くで人間が悪魔を捕まえているという合図だ。
至急捜索し助けに向かおう。
助けない、あるいは助けるのが遅すぎると、上の人間アイコンは変化しやがて消える。
すべて消えてしまった時、明の人の心は完全に失ってしまいゲームオーバー…というギミックだ。

そのギミック自体は面白いのだが、人間を捕まえているこの悪魔がこれまたエライ強い。
こんな情けない見た目なのにシレーヌより遥かに強力な斬撃をしてきて、HPがごっそり減る。一撃死も多い。
死ぬとHPゲージを減らした状態でコンティニューとなる。
HPは敵を一定数殴り殺すと上がるのだが、それがやり直しになるのですこしめんどい。
というわけでだんだん助けを求める人間を放っておきたくなってしまう。
こんな奴放っておいてYOU先に進んじゃいなよ4人までは大丈夫さと悪魔が耳元でささやく。

まさに人間と悪魔の間で揺れ動く明の心を忠実にシミュレートしていると言える…のか?

デビルマン 2日目 「悪魔特捜隊」

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突然悪魔だらけの世界となり親友の飛鳥によって無理やり始められたサバトに置いていかれ悪魔に囲まれる明。
いきなり情報量多すぎな展開の中、そこらへんを歩いている悪魔をしばいていたら徐々に怒りが溜まる。
そして現れたのは…悪魔の勇者アモンの魂だった。
それを取り込んだ明は、飛鳥が見込んだ通りその強靭な精神力で悪魔に支配されることなく力を手に入れた。
人間の心を持ちながら悪魔の力を持つ、デビルマンとなったのだ。

これで悪魔に対抗できる。人類を助け世界に平和をもたらすことができる。
のだが、肝心の飛鳥はどこかに行ってしまっていた。
人類の危機だというのになにをやっておるのか。

することも無いのでしばらく町の悪魔をボコボコにしていたら、そのうちヒロインの美樹が私も外に出たいと言い出す。
こんな悪魔だらけのところで大丈夫なのかと思うのだが…

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なんと彼女はビンタで悪魔を退治していく恐るべきスーパーウーマンだった。
人間時代の明は何万発殴っても人間状態の悪魔すら倒せなかったのに、なんと恐ろしい。

ちなみにプレイヤーを彼女に交代すると、彼女でしか会えない不良が居たりする。
その不良が今後情報をくれたり、彼らでしか得られないフラグを立てたりする。
このようにプレイアブルキャラを色々切り替えてフラグ立てしていくのがこのゲームの骨子なのであろう。

散々ビンタで悪魔を調伏したのち、やっぱり外は怖いと引きこもってしまった。
可愛らしい…のか?
と言っている場合ではない。

明がデビルマンになったという事はたちまち広まり、明が世話になっている牧村家から悪魔が出た、ということになってしまった。
牧村家はひょっとして悪魔が化けているのではないか?と疑いを駆けられ、美樹の父母が連れ去られてしまったのだ。
悪魔特捜隊に。

この現代に突如悪魔が現れてから、悪魔は実は人の形をして知らぬ間に社会に蔓延っていたのではと噂されるようになった。
親しいと思っていた隣人が実は悪魔かもしれない。
そうした疑心暗鬼はやがて全世界に広がり、その果てに悪魔特捜隊と呼ばれる恐ろしい組織を生み出した。

彼らの目的は、悪魔から人々を守るために人間社会から悪魔を探し出し倒すことだ。
悪魔は人間に化けている。一刻も早くそうした人間を拷問にかけ、悪魔の正体を白日の下に晒さなければ。
それは正義ではなく、恐怖からの逃避だった。
悪魔という理解し難い恐怖から逃れるため、彼らは無実の人間を捕まえては拷問にかけていたのだ。

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もう一刻の猶予も無い。早く牧村夫妻を救わねばと、明は悪魔の力を使う。
ちなみに悪魔の力の使い方なのだが、セレクトボタンで二段階にパワーアップする。
二段階目は上のように巨大化し空を飛べるようになる。
これで郊外の森の向こうにあるという悪魔特捜隊へ行くことができるようになる、のだが…

先を急ぐ明の前に、美しくも狂暴な巨大な悪魔が立ちふさがるのであった…!