火の鳥 鳳凰編 2日目 「来世から太古へ」

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前回ゲームオーバーになった来世ステージだが、慎重に進むことで来世ラスボスまでたどり着く。
とはいえこのゲームのボスは大抵密着してノミ連打なのでどうとでもなる。
来世のラスボスの正体が(当時の)コナミマークと言うのが深い意味があるのかもしれないが、たぶん無いだろう。

来世ステージは全般的に妙な位置に敵が出ることが多く、よくぶち当たりやすい。
このゲームは敵の出現場所が決まっており、そこに来ると足元が何も無かろうとひたすら投身自殺を繰り返す。
その他狭い間にはまり込んでプルプルしたりと、非常に人生観に疑問のある思考ルーチンの敵ばかりだ。

なので体力が尽きそうになったらおそるおそる進むのがセオリーだ。
慣れてくればどこでどんな敵が出るのかわかるので突っ込むと良い。

さて、来世もクリアしたので、残すは…

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太古ステージ。
氷河期で氷漬けの世界なのにぴょんぴょん跳ねまくるイキの良すぎる爬虫類が気になる。
ここは氷だけあってただでさえマリオのようにつるつる滑りまくる我王がさらに滑る。
が、上の位置にある靴を取ると多少は良くなる。ちなみに下への掘り進み方は下+ジャンプボタン連打だ。
この操作は来世から太古にワープする際にキモなので覚えておくべし。

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今回は火の鳥の版画はここまで集まった。
本来ならクリアしそうな勢いだったのだが、これは余裕じゃんと思っていたら木の上から立て続けに3人滑り落ちて死亡。
慢心ダメ絶対と良弁僧正(我王の師匠)なら言うであろう。
このゲームには当然の如く毛ほども出てこないが。

火の鳥 鳳凰編 1日目 「我王の冒険」

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火の鳥 鳳凰編(ファミコン版)を始めます。

私は小学生時代ファミコンを持っておらず、休日になると大抵は自転車で10キロくらい走って駅前の大型スーパーに行っていた。
そこのおもちゃ屋では集客用にファミコンが1台だけ遊べるようになっていたからだ。
そこに差さっていたのがこの火の鳥だった。

スーパーのゲーセンのグラディウスからモーニングミュージックが流れるのと同時に入店し、ゲーセンとおもちゃ屋を行き来。
おもちゃ屋に1円の金を落とすことも無く、火の鳥をクリアしつつゲーセンでタイトルデモを見つつ、カラスが鳴く頃に帰宅。
店員のおばちゃんたちはそんな私を遠巻きに見ていた。
今にして思えばネグレクト家庭のアワレな子供とでも思っていたのだろう。
無論そんなわけはなく、三度の飯よりゲームが好きなだけである。

と言うわけで火の鳥だ。
ストーリーは火の鳥の版画が割れて色々な時代にばらまかれたので、それを鼻のでかい我王(主人公)よ集めろと言うもの。
原作は奈良時代を舞台に仏師の茜丸や吉備真備やらが出てくるが、このゲームにそんなものは1ミリも出てこない。
この当時のデファクトスタンダードである、安心と信頼の原作度外視ゲームだ。
だが我王が色々な時代を闊歩するのは原作で猿田(我王の前世・来世)が色々な時代に出るのと同様、ある意味原作準拠。
妙な所で律儀である。

このゲーム、小学生時代はクリアできたがおっさんになった今はどうだろうか。
今の自分vs小学生時代の自分の幕開けだ。
世代を超えて自分と戦うというのが実に火の鳥っぽい。

早速開始。
いきなりの開幕ホー
このゲームをやったことがある人なら誰しも膝を打つが、やったことなければ何言ってるのかよくわからないパワーワードだ。

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このように鬼瓦を掘って足場にしたりして進んでいく。
ちなみに上の画面に出ている鯉は鋭角放物線で突っ込んで来るこのゲーム最強キャラだ。
ここは慎重に行きたい所。
最強が鯉という脈絡が無さ過ぎるのがこの時代のゲームらしくてよい。

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クリアすると版画のかけらが手に入り、上の写真のように一つ一つ埋めていく。
久々のプレイだったが大和ステージを一周し、来世ステージにワープしそこで死亡。
なんだか簡単に行けそうである。

明後日くらいにはクリアできるといいのだが。

スターダンス (アンディー・メンテ)

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■紹介
1999年4月、windows用フリーゲームとしてリリース。
独特なグラフィックに戦略性の高いゲームシステムももちろんだが、何といってもストーリーと音楽が素晴らしい。
ストーリーは起承転結よりも雰囲気と情景を重視しており、それらが断片的に展開されるので最初はとても面食らう。
だが場面場面に合った音楽で、そうした些末な整合性はどこかに行ってしまうほど引き込まれる。
人を選ぶ作風である分、もしもハマるならばとことんハマること請け合いである。
今でもこちらでダウンロードできるので、興味のある方は是非やってみて頂きたい。

■評価
B+

プレイ日記はこちら
簡易攻略はこちら
Amazon→エレGY (講談社BOX)


スターダンス 簡易攻略

■おすすめ育成
・訓練生・剣士等近接1、術師・アーチャー等遠距離2のパーティーで始める
・まずは忍者を目指し、次に勇者を目指す。忍者は多く、勇者はより多く一度に沢山パラメーターが上がるため
・転職のタイミングは、忍者に必要なパラメーターを集めるイメージで
(例)訓練生で忍者転職に必要な体力6まで貯めたら、次は速さを上げるために剣士、等
・ただしこれまで使いこなしてきた技が使えなくなる転職はなるべく避けたい
(例)機工を上げるためにアーチャーから医者になった場合、医者は弓を使えないので他の強いスキルを持っていないと難儀
・無理に転職するくらいなら、戦闘後の取得カードやパラメーターアップアイテム、MVPボーナスなどを待ってもいい

■戦闘のコツ
・むやみに突っ込まない。防御力の概念が無いので大ダメージを受ける。常に敵が来るのを待つ
・敵にマウスカーソルを合わせると、どこに攻撃するか説明が出るので、それに応じて動く
(例)アーチャーの前には立たない、双剣士や魔剣士は真正面が弱点なので飛び込む、等
・戦闘中にゲームを中断→再開で、戦闘前に戻る(ただしその戦闘で死んだ場合、衰古は抜け殻になる)

■魔術で相手をロックオンするには?
・魔術ボタンにカーソルを置き僅かに動かすとターゲットが移動するので上手く調整する

■寿命が1になってしまった
・マーラーワット・カードSHOP・ソードSHOPに出入りするとたまに寿命が1~2上がるので、何度も繰り返せば回復する

■最強キャラになるには?
・地球塔最下層deepを進みスペシャリストたちを倒していく(強い術師が居ると楽)
・しばらく進み、暗黒剣と猫術を教えてくれるスペシャリストを倒す
・職業を「スターダンサー」に変更。するとレベルアップ時に闇や獣が多く上がるようになり、暗黒剣や猫術の攻撃力が上がる
・暗黒剣は自分のHPを削って、猫術は自分のHPを削らずに強力な全体攻撃ができるようになる
・獣値を上げて猫術「乱心メフィスト」を使えば、所有衰古とパラメーター次第で一歩も動かず全ての敵を1ターンで倒せる
・乱心メフィストが使えるようになるまでは、暗黒剣も併用する。ただしHPが減るので敵に魔術使いが居たら控える

スターダンス 8日目(最終回) 「大切なもの」

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猫のレストランに辿り着いたスターダンス達。
そこは星々の宇宙士が集うカフェであり、猫耳をした妙な老人によって運営されていた。
アンティークで静かな雰囲気だが、その中にステファニアは…居ない。

かわりに見かけは13歳ほどでかわいらしいが、老人のように落ち着いている少女が出てくる。
名前を間蘇(マソ)と言い、ステファニアに万古を殺す技を仕込んだという。
ステファニアは伝説の鳥使いと契約したことでその能力を得ていた。それを元に彼女を今まで修行させていた。
万古の力の解放とは万古を殺すこと。万古は死ぬことで宇宙を誕生させ、新たな律を作るから。そういう種族なのだ。

天界はこの宇宙を破壊し再び1から再生させようとしている。それが現在定められている律だからだ。
一方魔王は宇宙の破壊をせず、万古を殺すことで従来の律に縛られない新たな宇宙を誕生させようとしている。
この宇宙を守るために、この宇宙に生きる全ての者たちを救うために、ステファニアは1人旅立ち、万古を殺した。
だがその直後、ステファニアは天帝…天界の長にとらわれてしまった。

万古の死は実際は鳥使いの契約者、つまりステファニアだけでは無理で、伝説の鳥使いによって完遂する必要がある。
その伝説の鳥使いが…スターダンス。
民間伝承のおとぎ話と思っていたのだが、彼の父母からしてそれもまた定められていたことなのであろう。

天帝はステファニアと引き換えにスターダンスの身柄を要求。
スターダンスさえ居なくなれば宇宙の再生は止められないからだ。
つまり宇宙を守るならば、すなわち万古の力の解放を完遂するならばステファニアを見捨てなければいけない。
ステファニアを守るならばこの宇宙は破壊される。
宇宙か、ステファニアか。

決心がつかないまま地球塔の中枢に降りると、そこに父ローズ…天界人の始祖オデュセイアが居た。
オデュセイアは飽くまで天界人として、万古を開放しうるスターダンスを止めようとする。
交わされる親子の剣戟。
そして…決着。
倒れ伏す父オデュセイア。

父は言う、心のままに行動せよと。個人の思いも宇宙の一部なのだから。
スターダンスは決心した。宇宙よりも大切なもの。
最初から分かっていたことじゃないか。

スターダンスは天帝の元へ行く。
最愛の人を救う為に。
スターダンスはステファニアと引き換えに天帝に殺されるだろう。
それにより万古の解放は不可能となり、この宇宙は破壊される。
だが宇宙の崩壊までには、ステファニアが寿命を全うする時間はある。
それだけで充分だ。

十数年の時を経て、二人は邂逅する。
ステファニアは声を絞り出す。
この宇宙に生きる全ての者たちを救うために私は立ち上がった。
なのにこの人は私のためにこの宇宙を犠牲にするという。
何て愚かで、馬鹿らしくて、そして…

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愛しい人なのか。

ずっと言えなかった言葉をステファニアは言い、そして彼女の祈りが間蘇達に届く。
その瞬間、スターダンスは間蘇の力により万古の目に瞬間移動。
目の端に見えたのは、ステファニアの涙。
隣にいる、ステファニア。

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凍てつく虚空の果てで、共に。
スターダンスの目から涙がこぼれ落ち、それが万古の目に王冠を作った瞬間、万古の力は開放。

死亡した万古から、新たな地球と宇宙が生まれていく。
それをじっと見つめる猫耳のおじいさんと間蘇。
お爺さんのかつての名はヨーガ。
天界人の始祖オデュセイアの前世であるオデュセイア・タンタンとブーイブーイ提督の間に生まれた息子。
間蘇は転生したスターダンスの母にして魔王星の始祖アマンディーヌ。
天界と魔王星のオトシゴたちの手を通じ、宇宙は再生より新生を選んだ。

新しい世界に塗り替えられていく宇宙。
死んだはずの者も、仲違いしていたはずの者たちも、全ての関係が修復され、蘇った。
カサンドラとタキオンは仲良く話し合い、ロマンシアやオデュセイアさえも蘇る。新しい律による新しい宇宙。
だがそこにスターダンスとステファニアは居ない。彼らは新しい宇宙の曙となったのであった…

スターダンス -完-




■感想

1999年、インターネットをいじり始めて間もない私は、その時に出会ったこのゲームに激しい衝撃を受けた。
独特すぎる設定に壮大過ぎるストーリー、それに見事にシンクロした音楽。
厳しく言えばこのゲームのストーリーは激しく独りよがりだ。
自分の描きたいシーンや設定を、5W1Hなど窓から投げ捨てひたすら連ねた感が強すぎる。
だがそれがいい。
そのプリミティブさが良すぎる音楽とこれ以上なくマッチしているのだ。

無論商用ゲームと比べればあらゆる面で隙がありすぎるが、だからこそ客に媚びることも無く、純粋に魂を感じられる。
そうした作品が、私は大好きなのである。

ちなみに本作のラストではスターダンスとステファニアは一緒に死んでいる…と解釈した。
が、描写を見るとステファニアがスターダンスだけを万古の目の上にぶん投げていると見えなくもない。
だがそれだとあまりにあんまりである…

というわけで、素晴らしいゲームをありがとうございました!

スターダンス 7日目 「滅びへの剣戟」

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スターダンスは蘇った。ではなぜ蘇ったのか?
その理由を、スターダンスは移送された魔王星ルシファーで魔王自ら語られる。

スターダンスの義父にしてジレンマの父オデュセイアは、宇宙誕生と同時に出来た天界の最初の人間が転生した姿。
そしてスターダンスとジレンマの母アマンディーヌは同じく宇宙誕生と同時に出来た魔王星の最初の人間が転生した姿。
この男女は何度も何度も転生しては、愛憎入り混じる出会いをするよう宿命づけられていた。

宇宙の開闢は様々な選択肢を生きる者に与えた。
天界人には宇宙の再生を、魔王星人には宇宙の新生を。
オデュセイアとアマンディ―ヌも選択肢の一つであり、スターダンスとジレンマも、与えられた選択肢の一つ。
全てが偶然と思われたスターダンスの周りに起きた事件も、宇宙の始まりから定められていたのかもしれない。
彼らが共に天を戴くことは不可能と言うことも。

魔王星で修行を積み12年。子がすっかり産まれなくなった魔王星の人々にとって、スターダンスは希望だった。
第三の父魔王と、第三の母魔王妃、そしてともに修行に明け暮れた仲間たちに、スターダンスはひと時の別れを告げる。
ジレンマと決着をつけ、そして再び戻ってくると。

戦いの結果、スターダンスは勝利する。
ジレンマは最後の力を振り絞り、宇宙新生のトリガである万古を破壊しようとするが、魔王従者の鳳凰寺兄妹が身を挺し防ぐ。
残すは天界人の父、オデュセイア。

彼は天界人として、天界の法に則り、この宇宙を再び無に帰そうとしている。

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知らないところで定められた法に素直に従うほど、人間は出来ちゃいない。
スターダンスはニュース達を仲間にし、最後の戦いに向かおうとする。

と、その時。
驚愕な知らせが入る。
鳥を殺し埋める、鳥使いの儀式を最後に消息を絶っていたステファニアが発見されたというのだ。
宇宙までそびえる地球塔の中にある「猫のレストラン」と呼ばれるところに。

スターダンスは塔を駆け上る。
会える、ステファニアに会える…!
そして猫のレストランには…




■現在の状況

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・スターダンス(Lv.41勇者)
頭に変な赤い鳥を乗せて復活したスターダンス。職業は名実ともに勇者。
ほぼすべてのパラメーターがすくすく上がる。特に拘りが無ければこのゲームは初期職→忍者→勇者で良いと思う。

・ニュース(LV.14忍者)
1700年前から転生し、その後記憶を取り戻した?オデュセイアと共に地球塔に入る。現在の塔の管理者…だった。
運命に流され滅びるより、人間として生きることを選びスターダンス側に付く。剣士から忍者へ。飛び道具ないつらい。

・パンドラ(Lv.15呪術師)
ニュースに思いを寄せるカワイイ女の子…だったが、赤い実を食べ男になってしまった。アンディーメンテ作品にはよくある。
魔術でチクチク相手を退治していく。

・オルガ(Lv.15忍者)
同じくニュースに思いを寄せるが、赤い実を食べ肌が黒くなってしまった。多様性の走りのようなパーティーである。
アーチャー上がりな為忍者になっても中々活躍する。そのうちめんどくさくなってみんな魔術魔術になるわけだが。

スターダンス 6日目 「再生と新生」

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前回ウェスタの艦隊を一瞬で滅ぼした獅子騎士ジレンマとは一体何者か。
これは数年前にさかのぼる。

オデュセイアがタナティアを去る。スターダンスが死亡する。
全ての家族を失ったスターダンスの母アマンディ―ヌは、悲嘆のあまり知性と記憶を失い、その姿を虎に変えた。

その虎はやがて地球塔に居るオデュセイアの元へ捕らえられ、二人は再び結ばれる。
そこで生まれたのがジレンマ。虎と人間のハーフだ。

ウェスタを滅ぼした光を放ったのは、まだ成長過程のジレンマだった。成長過程でもそれほどの力を持っていた。
そしてジレンマが14歳になった時には、自分の使命を知っていた。
自分は6億年前に地球に降臨してきた天界人の生まれ変わり。
そして父であるオデュセイアも同じく天界人。
オデュセイアは1700年前から転生し、ウェスタの王子になっていたが、それは仮初の姿。
やがて本来の目的を知り、地球塔にやってきて今に至る。

彼らの目的とは、宇宙のリセット。
この宇宙は150億年に1度リセットされる。宇宙に生きる全ての生き物が滅び、再び1から進化が始まる。
そのようにこの宇宙が誕生した時に、天界人によって定められた。
生き物が進化し続け、自分たちの地位を脅かさないように。

だが進化を止めるなんてとんでもない、あらゆる生きとし生けるものは進化し続けるべきだという勢力も居た。
その勢力を天界人は悪魔と断じ、その長を魔王と呼んだ。

ところで現在の宇宙が誕生する前にあったであろう古い宇宙。それを作ったのは何者か。
それは万古(バンコ)という、惑星をすっぽり覆うほどの巨人族。
彼らはもう滅びていたが、その末裔が1人だけ、ひっそり残されていた。
数百億年という年月が経ち知性も記憶も、体の下半身も失われていたが、それでも「力」はあった。

魔王軍は万古(の末裔)を秘密裏に太陽系まで運ぶ。万古の「力」を開放すると新たな宇宙が生まれる。
進化の道が閉ざされない、永遠の宇宙。魔王と呼ばれた勢力が望むその宇宙を新生させるために。

それを知ったオデュセイアは、天界の法則を守るためジレンマに万古の破壊を命ずる。
150億年周期での宇宙の破壊を遂行するために。
だがニュース達にとって、それは許せない。
自分たちのあずかり知らぬところで運命が定められる。それによる悲劇を彼らは散々味わってきた。
どんな理由があろうと生きる者は生きる権利があり、誰かの都合で勝手に終わらせられて良い訳が無いからだ。

かくしてニュース達は恩義のあるオデュセイアと袂を分かちジレンマと対決するが…
ウェスタ全軍を一閃で壊滅させたジレンマに敵うはずもなく、ニュース達は死を待つのみとなった。
が、その時…!

ニュース達を助けに、魔王側の援軍が白馬に乗り颯爽と現れる!
それは…!

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スターダンス!
魔王軍の一派となり蘇った、魔星大使スターダンス

超絶の展開である。
気が付いたらいつの間にか全宇宙規模の話になっていた。
腰が抜けるとはこのことか。
何が何やらだが、続ける。

スターダンスを復活させたのは魔王妃ロングドレス…つまり宇宙の再生を行う天界人と対を成す、宇宙の新生を狙う一派だ。
スターンダンスの死の2年後、ロングドレスは視力と引き換えにスターダンスを蘇らせる。

何故スターダンスに目を付けたのかはよくわからない。
彼がステファニアに赤い実の伝承を伝えたのがトリガとなったのか、天界人オデュセイアの選んだアマンディーヌの息子だからか。

ここで時間軸は、スターダンスが蘇った直後に戻る。
場所は地球から8000万光年離れた魔王の本拠地、魔王星ルシファー。ド直球の名前である。
ここでスターダンスに何があったのか…




■現在の状況

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・スターダンス(Lv.31勇者)
復活したスターダンス。魔王星近辺は時空がねじ曲がっているのか、彼の手にはステファニアの涙とロマンシアの傷。
それを使うと能力値が大幅に底上げされる。早速成長率の高い勇者に転職。とにかく強い。

・鳳凰寺葵(LV.1術師)
魔王妃ロングドレスの従者。モヒカン男子。職業はとりあえず術師にした。

・鳳凰寺卯月(Lv.1アーチャー)
魔王妃ロングドレスの従者。女性なのにバクザン先生みたいな髪型をしている。とりあえずアーチャー。

スターダンス 5日目 「君去りし後」

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ロマンシアがスターダンスの仇を討つためカンフー…本名カサンドラを狙って5年。
スターダンスの弟タキオンは未だ亡き兄への憧憬を抱きながらも、立派にウェスタの王として執政していた。
無論今やウェスタの司令官まで上り詰めたカサンドラの教育あってものだろうが。
ともかくウェスタは国力・軍事力共に充実し、世界の覇権まであと一歩となっていた。

覇権の為に狙うべきは「中央」。この世界の中心に位置する強大な搭を擁する、人口1000人も満たない謎の国。
ここさえ攻略すればあとは烏合の衆だ。
その出征軍を編成している隙を狙い、ロマンシアは妹ステファニアと共に遂にタキオンとカサンドラの居る間に忍び込む。

ロマンシアの口上からタキオンはカサンドラがスターダンスを殺したと知る。
動揺する中、警備兵がロマンシアとステファニアを捕らえ、地下牢へ送られる。
何しろウェスタ全盛期であり警備兵の数も尋常ではない。
全ての希望は潰え、絶望したロマンシアは自殺する…

一方動揺するタキオンをひとまずなだめ、野望のままに軍を動かし「中央」に攻撃をするウェスタ全軍。
しかし…

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中央の塔から光が一閃。
ウェスタ軍の艦船はたちまちに薙ぎ払われ、敗走する。
その光は、伝説の獅子騎士「ジレンマ」によるものだった。
隣国マーザンに伝わる伝説の獅子騎士。1700年の時間を経て、遂に降臨していたのだった。

ウェスタ全軍潰走により、警備も手薄になり、ステファニアは脱出する。
しかし脱出したところで、そこにあるのは兄ロマンシアも、友情以上の絆を誓ったスターダンスも居ない、乾いた荒野のみ。

遂に一人ぼっちになってしまったステファニア。

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慟哭し、スターダンスより譲り受け可愛がっていた鳥を殺し、埋める。
やがてそこから赤い実が生え、それを食べると何億年も生きることになるという。愛しい人に再び出会うその日まで。
これはかつてスターダンスが教えてくれた、他愛のないおとぎ話。
しかしそれしかもう、ステファニアには残されていなかったのだ。

そしてタキオンは。
兄殺しのカサンドラを殺すも、やがて中央攻略の失敗からウェスタ国民の怒りを買い、全国民の前で公開処刑される。享年9歳。
割れる二つのパイプ。共通の父オデュセイアから送られたものだ。
ここに一つの時代が終わったのであった。

………

さて、脳みそが付いていける話はこのあたりまでである。
ここから先はいきなり物凄い展開になる。
覚悟されたし。

スターダンス 4日目 「猫人」

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父親殺しの濡れ衣を着せられ、ヤハン国の軍にまで追われるニュース達。
だがその軍は突如撤退する。

いつの間にか国境を越え、ヤハンの隣国マーザンに辿り着いていたからだ。
ウェスタとヤハンという大国に接するマーザンは両国からの亡命者を良く受け入れる、猫人の国だった。
猫人とは猫のような人間…という種族らしい。

…さて。
ここからアンディーメンテ作品らしい、実によくわからない展開が始まる。
これまでの少年少女青春冒険奇譚でも十分なのだが、それで終わらないのがアンディーメンテ作品である。
頑張って付いてきていただきたい。

で、マーザンだ。マーザンが亡命者を受け入れるというのは飽くまで政策的なものらしく、人間を嫌う猫人も多い。
ニュース達はマーザンの僧院にかくまわれるが、上のような跳ねっかえりの猫人ハカミアに喧嘩を売られたりする。

とはいえここは針のムシロのようなヤハンに比べれば過ごしやすく、ニュース達は僧院から剣術の修行をする。
その間、マーザンの指導者ブーイブーイ提督やその秘書オデュセイア・タンタンの仕事を手伝ったりする。

このオデュセイアイ・タンタンというのはスターダンスの父オデュセイアとおそらく連なる者なのだが、猫の面をかぶっている。
マーザンの排他性によるものであろう。
一方ブーイブーイ提督は完全な猫人。ちなみに猫人は性別問わず交わり子を成せる。

ブーイブーイ提督とオデュセイア・タンタンは愛し合っており、その間にヨーガという名の子を産むが、彼は心を閉ざしていた。
マーザンには伝説の獅子騎士が降臨すると民間伝承があるのだが、ヨーガこそがそれだと民衆は勝手に期待。
そしてさしたる力が無い事が分かると、手のひらを返し侮蔑の対象になってしまったのだ。

全く持って民衆とは為政者にとってままならぬものであり、それどころか一向に伝説の獅子が降臨しないのに怒り暴動を起こす。
その暴力の嵐はオデュセイア・タンタンにも及ぶ。
冒頭で喧嘩をした裏切りのハカミアはタンタンに大恩があるため、伝説の獅子が一向に降臨しないなら自らなろうとする。
禁断の赤い実を食べて。

この赤い実とは、食すと甚大な魔力を手に入れられる副作用として、体に異常な異変が起こる場合がある。
ハカミアはそれで伝説の獅子になろうとしたのだが、そう都合よくなるわけがない。
そしてマーザンで赤い実を食することは極刑に値する。法に則りハカミアに刺客が差し向けられるが…

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ニュース・パンドラ・オルガも自ら赤い実を食し、罪を犯す。
かつてヤハンで不条理な目に遭ったニュース達は、同じく不条理故に赤い実を食したハカミアに同調したのか。
あるいはこの3人の男女間にある微妙な壁を壊そうとしたのか。
赤い実の効能により、ニュースは変わらなかったが、パンドラは性転換し男になり、かわいらしいオルガはその肌を黒く染める。

そして民衆の暴動でマーザンは滅ぶ。
赤い実を食べたニュース達。民衆のやり場のない怒りの対象となったオデュセイア・タンタン。
彼らの居場所はこの世界には無い。ならば転生だと、転生装置があるという「中央」に向かう。
中央とはウェスタ・タナティア・ヤハン・マーザンに囲まれた中央にある人口1000人に満たない謎の小国。
ここの転生装置を持って、オデュセイア・タンタンはウェスタの王子オデュセイアに転生。
ニュース達は1700年の時を超える…



そして1800年後。舞台は再び現代。
スターンダンスが死亡し、ウェスタに敗北し併合されたタナティアの地下牢から始まる。
敗戦国の捕虜として囚われたロマンシアとステファニアは脱出する。スターダンスを殺したカンフー…本名はカサンドラという。
そのカサンドラに復讐するために…!




■現在の状況

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・ロマンシア(Lv.32忍者)
スターダンスと再び友人として仲直りする前に、彼は逝く。やり場のない怒りはカンフー…カサンドラへ向けられる。
どうももやっとした登場人物ばかりである。職業はオールマイティの忍者であり隙が無い。魔術も行けるが少し弱い。

・ステファニア(LV.31忍者)
スターダンスと友情の心を通わせ、それ以上の交流を願いながらもその思い叶わず。どうもこんな登場人物ばかりである。
相変わらずこんなに強くなっても魔力が2しかない。タナティアの大人達は適材適所についてよく考えてもらいたい。

スターダンス 3日目 「星墜つ」

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わだかまりを抱えたまま、スターダンス達は軍事大国ウェスタからの最後に防衛戦に挑む。
が、これが異常に弱い。というかこちらが強くなりすぎた。
話を進めずひたすら野良戦闘だけしていたら、スターダンス達のレベルがメキメキ上がってしまったのだ。
へなちょこだったステファニアも忍者と言う天職に転職しバッタバッタとウェスタ兵を射抜いていく。
大勝利を収めたスターダンス達だが、これは広大な雪原全体で繰り広げられる防衛戦の点景に過ぎない。
決定打を打たなければ・・・

この戦いの後、敵士官兵たちのベースキャンプを見つけたロマンシア達。
そこは敵軍の要であり、ここを落とせば決定打になりうるかもしれない。
だがスターダンスは別の事を考える。ここには弟タキオンを連れ去った裏切り者カンフーもいるかもしれないと。
取り戻さねば。裏切ったカンフーに落とし前を付けねば。
しかしそれはスターダンスの個人的事情だから、仲間が寝静まった夜、スターダンスは一人で敵ベースキャンプに赴く。
そこにはやはりカンフーが居た。

4歳の弟タキオンは既にウェスタ本国へ移送され、ウェスタの正当王位継承者として祭り上げられているという。
そしてカンフーはナイフを手に襲って来る。その彼女に首元に光るのはパイプ。
ウェスタでは親から子へパイプを贈る習慣がある。そしてそのパイプは、父ローズがスターダンスに送った物と同じだった。
彼女もまたローズ…侵略者オデュセイアにして救国の英雄、そして現在は行方をくらましたウェスタの王子。
その娘だった。侍女から生まれた卑しい身分の。
カンフーとスターダンスは異母兄妹だったのだ。

自身も王族の血を引きながら、卑しい身分故に異母弟の奪還を申し付けられたカンフー。
その悔しさはいかばかりか。
そのローズに愛されて育ったスターンダンス…と一方的に思い、彼に嫉妬と憎悪を募らせたカンフー。
スターダンスは思う。自分はそんな、嫉妬に値する人間ではない。

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カンフーへの同情か、憐憫か。あるいはねじれた現実への諦念か、逃避か。
スターダンスはカンフーの刃を避けず、受け、そして…死亡
ロマンシアの屈折した思いも、ステファニアの一途な思いも、スターダンスは何も解決できないまま、この世を去る。

その後、北の国タナティアはウェスタに敗北。
元々タナティアがウェスタの一部だったが、1000年前に独立。
しかし独立から1000年を経た現在。タナティアは併合され、再びウェスタの一部となった…



舞台は1800年前に移る。
まだタナティアがウェスタの一部だったころ、南の国ヤハンの研究所。
ニュースと言う男研究員、パンドラ・オルガという姉妹研究員が、国からの脱出を図っていた。

所長であったニュースの父。その父殺しの罪を彼らは着せられていた。
それは次期所長の座を狙っていたパンドラ・オルガの父の策略によるものであった。
だがパンドラ・オルガは父になびくことはなく、慕っていたニュースについていく。
かくして3人のいつ果てるとも知れぬ逃避行が始まる。

ちなみのこの3人、6年前にタナティアを訪れており、オデュセイアがタナティアを去るときに引き連れていた3人でもある。
果たして1800年前に何があったのか、どうやって彼らは時空を超えてきたのか…




■現在の状況

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・ニュース(Lv.4剣士)
研究員。男。10代にしてヤハン研究員となった天才。しかし父殺しの汚名を着せられ追われる。
剣士にしてみたが受けるダメージが痛すぎるので遠距離職にすべきだったか。

・パンドラ(LV.2術師)
研究員。女。オルガは妹。非常にかわいらしい。ニュースを慕っているようだが妹の手前それを表に出すことはない。
とりあえず術師から始める。動かなくて良いのは楽だが攻撃力が弱い。

・オルガ(Lv.3アーチャー)
研究員。女。パンドラは姉。ニュースを慕っており、姉の本意など知らずひたすらニュースにラブラブだ。
彼女もかわいらしいが現在ではなぜか真っ黒になっている。とりあえずアーチャーから始める。なぜか高火力で楽ちん。