三国志Ⅱ 2日目 「いきなり大激戦」

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前回いきなり同盟国に囲まれてしまった劉備。
だが同盟国である公孫瓚を同じく同盟国の董卓が攻め、公孫瓚がタスケテと言ってきたので助けてあげる。
つまり董卓の視点からすれば同盟を裏切ったことになるのだが、かといって董卓との同盟が切れるわけではない。
大らかである。

そんなわけなので董卓が公孫瓚をいじめたお返しとばかりに、しれっと董卓領に攻め込み意趣返しをする劉備。
それを見ていた袁紹と曹操、ホホホよくやったと同盟を結んでくる。さすが大徳劉備の魅力は天下一である。
あるいは劉備を当て馬にして董卓をつぶしてもらおうという魂胆なのだろうが。
COMのくせに考えがあざとすぎる。

そして董卓だが、こんなことをしても同盟を切るわけでもなく、貢物や嫁まで送ってきたりする。
ノブヤボ武将風雲録なんて同盟相手に攻め込んだら同盟を切るのは無論、姫のクビまでスパーンと跳ねるというのに。
法の厳守を何よりも尊ぶ日本に対し、実に大陸的情緒と言えよう。

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そんなわけなので同盟をしたまま、董卓領に更に攻め入る劉備。
張飛は勝手に一騎打ちを挑むし…今回は勝ったからいいものの、彼はよく呂布に一騎打ちを挑まれてぼろ負けしている。
もうちょっとしっかりしてもらいたい。

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そして董卓領を奪ったのも束の間、今度は董卓軍がものすごい大群でリベンジしてくる。
まだゲームは始まったばかりなのに、いきなり終盤の大決戦のような展開になってしまった。

ちなみにこの戦争モードは信長の野望に似てはいるが、結構なところが違う。
例えば森に潜ったりすると敵からでなく自軍からもどこに部隊がいるかわからなくなったりする。
中国大陸はでかすぎて指揮官が部隊の位置を把握し辛いとかなのだろうか。いいのかそれで…

あと最もダイナミックなのが、火計だ。
これは大火を起こして敵をやっつける技なのだが、強風で瞬く間に広がりあたり一面焦土と化すことも多い。
この火にまかれると通常の一斉攻撃以上のダメージを相手に与える場合があるので、非常に注意すべき戦法だ。
風向きが変わると自分達も撒かれてしまうからだ。こんな戦法狭い日本でやったら瞬く間にあたり一帯はげ山になるであろう。

それにしても普段はじっくり内政することの多い光栄シミュレーションシリーズ。
今回は期せずしてわずか2年目で中原に躍り出てしまった。劉備は果たしてこれからどうなってしまうのか…!?



■現在の状況

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董卓と一進一退の激戦を繰り広げているうちに、曹操(紫色)がものすごく版図を広げる。
このちゃっかり具合、さすがである。

そして三国志Ⅱ特有の文化として、同盟してても喧嘩するというのがある。
そのうち曹操はニコニコしながら劉備領に襲い掛かってくるのであろう。
まさしく修羅の国とはこのことか。

三国志Ⅱ 1日目 「董卓包囲網」

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三国志Ⅱを始めます。

言わずと知れた光栄の代表作の一つ三国志シリーズ。
前作では武将という概念が取り入れられ、今作ではそれに加え信用度や共闘を取り入れ外交戦を意識した作りになっている。
三国志シリーズと信長の野望シリーズとは結構連環しており、三国志で受けたシステムをノブヤボ、その逆も然りだったりする。
例えば信長の野望全国版を受けて三国志では武将システムを導入。
それを受けて戦国群雄伝では武将システムを継承し更に同盟関係のやり取りが高度化。
それを受けて三国志Ⅱではさらに同盟システムを一歩前に進め信用度・共闘システムに。
その共闘システムが武将風雲録で取り入れられ…といった感じだ。

このあたりの時期の三国志は信長の野望もそうだが、今後複雑になっていくシステムの最も根っこの部分を担っている。
だから今から見るとあっさりしすぎて物足りないという面もある一方、シンプルイズベストな所もあったりする。
そのあたりを今回のプレイでは楽しみたいと思う。

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で、とりあえずはオーソドックスに三国志演義の主人公・劉備から始める。
劉備というと大徳とか仁君の王みたいに正義のヒーローとして描かれることが多い。
だが実際は役人に怒られて逆恨みしてそいつを木に吊るしてビシバシ叩いたり息子の阿斗を岩に投げつけようとしたり人肉に舌鼓を打ったり同族とは争えないと嘆き悲しみつつしれっと巴蜀を分捕ったり、中々に情緒不安定で挙動不審なおっさんだ。
そんなわけなので同盟とか破りまくってもあまり心痛まない…気がするので好き勝手にプレイしたいと思う。

時は189年。
黄巾の乱で象徴されるように漢にはすでに時代を担う力はなく。
宮中で外戚と宦官が権力闘争をしているうちに西涼の武将・董卓に実権を握られてしまう。
なんてフラチなヤロウだうらやまけしからん許せんと諸侯は立ち上がり董卓包囲網を結成。
劉備もその一翼を担う…といった場面だ。

場所は4番国并州。地図の端っこにあり後顧の憂いはほとんどなく、しかも下は空白地という中々の立地だ。
実際は北に戦闘民族烏丸さんが居ると思うので最もヤバい土地だと思うけど…

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とりあえず内政を進めつつ、関羽を軍師に任命し登用も進めていく。
さすが孫権を舐めプしてぶっ殺された関羽さんなだけはあり、二コマ漫画の如く噛み合わない助言ばかりする。
でもほかに部下はもっと脳筋の酔っ払い張飛しかいないので仕方ない。

三国志Ⅱではわずか1か月でどの国からでも登用出来るので、移動中に捕まった他国の武将をどんどん採用していく。
優秀ならそのまま戦力にするし、そうでなくても兵を持っている場合が多いので兵を手軽に補充できる。
開始早々からフィクサーぶりを発揮する劉備であった。

ちなみに内政なのだが、三国志Ⅱも他のシリーズと同様、米相場で金を調達して開発資金にするとよい。
相場という値があるが、これは金1につきどのくらいの米を買えるか、どのくらいの米を売れば金1が手に入るか、というもの。
30台未満なら米を売れば大儲けできるであろう。

このゲームは内政がやけにぬるく、割とすぐにどのパラメーターもマックスになる。
さてそろそろ空白地でも取ろうかなと思っていると…

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董卓から同盟の誘いが来る。
宮廷を暴力で支配し皇帝をないがしろにするキングオブ暴君の、あの董卓だ。
こいつめをぶち殺すために劉備はじめ諸侯は怒りに震え義憤にかられ立ち上がったのだ。
なのでもちろん劉備、この董卓の誘いを…
快諾する

敵の懐に入り隙を見て刺す、いわゆる埋伏の毒の計をしようというのだ。
寄らば大樹という日和見思考では断じて無い。多分。



■現在の状況

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董卓とお付き合いしているうちに共同作戦に巻き込まれ劉馥(りゅうふく)の支配する7番国を共同で攻め落としてしまった。
そして3番国の公孫瓚(こうそんさん)は劉備と学友であり、かつ放浪時代に庇護してくれた恩人でもあるので同盟している。
つまり攻め込めるところがない…!

開始2年にして早くも髀肉の嘆の劉備。
どうすんだこれ。

トキオ 〜東京都第24区〜(アートディンク)

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■紹介
1995年、アートディンクより発売されたPC版箱庭シミュレーションゲーム。

当時流行していたシムシティータイプのゲームであり、とある都市の市長になるという点も似ている。
ただそこは尋常ならざるアレンジを加えることには定評があるアートディンク。

担当する都市はただの都市ではない。
地球の衛星軌道上に浮かぶスペースコロニー・東京都第24区「トキオ区」なのだ。

宇宙コロニーと言うだけはあり、酸素を供給したり隕石で割れたコロニーミラーを修理したり月の物資を地球に売ったり。
かと思えば「区」なので公共施設やごみ処理場や浄水場、防犯や防火対策もしなければならない。
そして「区長」なので人事権も握ったり議会で条例を制定したり。と思えば外出して色々な料理屋で物価リサーチもできる。
建物の一つ一つにはいろいろな人々がいて、それぞれ一人ひとりに電話をかけてると色々なお話を音声でしてくれる。
テレビを点ければ今流行っている流行の髪型のアナウンサーが毎日ホットな話題を提供してくれる。
更にお祭り好きなトキオ区民。毎月頭には必ず大通りを練り歩くパレードを行う。
このどこの追随も許さない(そもそも追随する発想すら思い浮かばない)ゲーム性、これぞアートディングゲーの極みである。

■評価
A-

プレイ日記はこちら
簡易攻略はこちら
Amazon→トキオ ~東京都24区


プロジェクトEGG公式ガイドブック

トキオ 〜東京都第24区〜 簡易攻略

■序盤
・貨物シャトルを二つずつ買い、それぞれ地球便・月面便に配置。資材購入分-売却分=10~100になるように配分し資金確保
・月資材売買で財政安定化を図るならば、旅客シャトルは増やさなくていい(税金や航空費・インバウンドで稼ぐなら別)
・公共施設で優先すべきは病院・学校・公園・公民館・老人ホーム・消防署・警察署・浄水場
・特に公園・公民館・老人ホーム・消防署・警察署は一つの町につき4つ以上、病院・浄水場は6つ以上は欲しい
・何をしたらわからない場合は住民に電話をかけ要望を聞く
・産業振興は満遍なく上げる。大体300億円あれば一つずつ上げられる。リサイクル産業を多く上げればゴミ処理場要らず
・研究開発で優先すべきは貨物シャトルの改良・空飛ぶ車の開発(渋滞率が大幅に緩和される)。あとはお好みで
・最初の選挙が一番つらい。選挙1か月前に所得税・法人税の減税や酸素税の廃止・航空料金値下げ等で支持率を上げておく
・逆に言えばこれらの政策は選挙1~2か月前までは施行しない方がいい
・選挙は支持率50%前後なら勝率はギリギリ、60%以上ならほとんど負けない
・バグかもしれないが、ロード直後はなぜかセーブ直後より支持率が10%ほど下がっている。選挙前にゲームを終了しないこと

■中盤
・各町に上にあげた公共施設以外の施設(美術館等)をそれぞれ一つずつ配置
・物価が高い時は産業振興で一次産業に投資
・ゴミが多い時は産業振興でリサイクル産業を上げる。ゴミ収集車は出来るだけ多く買っておく
・貨物シャトル・旅客シャトルの開発は4回までできるので優先的に進めておく
・財政が安定してきたら税金を一つずつ撤廃していく。あまり予算が多すぎると支持率が下がっていく
・ここまで来ると支持率が下がる大きな要因はミラー破損くらいしかない。画面が暗くなってきたら定期的に修理
・ミラー修理でも支持率が上がらない場合、住民の電話を基に天気を調整、公共施設・水質・ゴミ・治安・消防の満足度チェック
・ただし支持率は常時±2~3%変動するので、大幅に低下していなければそう気にしなくてもよい

■終盤
・制御装置・バイオ農場化計画は永続的に開発できるので、することがなくなったら進めておく(効果はよくわからない)
・人口が20万人を超えると「日本から独立」の条例を発議できる。ただし支持率が80%以上はないと否決されやすい
・日本から独立が出る条件は、他にマップがすべて埋まっている・開発がすべて終わっているなどの条件があるかも(未検証)
・支持率8割は全税制を撤廃し、航空料金を安くし、物価を安定させれば達成できるはず
・落選以外のエンディングは多分無いと思う。日本から独立しても永遠にゲームは続く

■バグ
・公園が多すぎると、8月5日の盆踊り終了後必ずゲームがクラッシュする
・対応としては公園を減らすか、7月下旬~8月6日以降まで制御区などのモードにしてトキオ区の地図は映さないようにする
・8月に入ってから制御区に移ると、祭りを過ぎてもずっと盆踊りをしていたりする。気になる場合は公園を再配置すれば消える

トキオ 9日目(最終回) 「日本から独立」

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トキオ区で出来ることはすべてやり切った。
残された最後の政策…それは、日本から独立するというものだ。

人口が20万人を超えると議会でこれの発議ができる。
(他に、コロニーのすべての空きスペースを埋める、全ての研究開発をする、支持率が8割前後といった要件があるかもしれない)

これまで圧倒的な強さで選挙を勝ち抜いてきた区長、当然議会も区長派が過半数以上を占めている。
が、それであってもなおこの法案の成立は厳しい。
ケンケンガクガクの論議が交わされ、そしてついに――

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可決
東京都第24区であったトキオ区は、この法案を以て日本から独立する。

そして翌月の10日後…

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トキオ区がトキオ国として、新たな主権国家の誕生を全世界に宣言する。
5月10日。それはトキオが日本から独立した記念日。インデペンデンスデイだ。
日本から独立というわけだが、別に独立戦争を起こしてコロニー落としをしたりするわけではない。
トキオ第一小学校の校歌が、小学生のへっぽこな演奏で奏でられるだけだ。
つまりOP曲と同じなのだが、それとはまた微妙に調子が違っている。わざわざこの日のために書き起こした曲なのだろう。
この力の入れ加減がずれまくっているところが実にこのゲームらしい。

かくして地上…ではなく軌道上に、全世界が羨む超完全完璧福祉国家が誕生した。
税金無し・食料自給率100%・20歳から毎月15万円支給・脅威の低失業率・高い治安と防火体制・膨大な緑地面積…
文字通り、天国である。

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夜が明けても、雨のさなかでも、住民たちは独立記念日のパレードを続ける。
まぁひな祭りやらミストキオ祭といった毎月の祭りも同じ調子なのだが。

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住民からの電話は、区長を称える声。最後のあいさつが「いふいふ」なのもトキオフリークとしては嬉しい。

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テレビをつけてみる。
相変わらずトキオでは妙な髪型が流行っている。
その髪型は今だといろいろ物議をかもしそうな気がするのだが…

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その後3年ほど区長運営を続けてみた。
人口も順調に増え、支持率も殆ど変わらず。
それはそうだ。これほど完成された福祉国家は、過去にも、そして未来にもおそらくないだろうから。
区民のために走り続けた区長は、区民の笑顔のために、これからも永遠に走り続けるであろう。

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トキオ 東京都第24区

- 完 -

(追記)
実際区長の政権は未来永劫本当に続くのか、学生時代試したことがある。
今とは比べ物にならないくらい重く嵩張る98noteを机の上に置き、放置。
人口が増えたことによりリサイクル施設も限界を迎え、ゴミがそこら中にあふれ出す。
上水道もきれいな水を供給しきれくなり、犯罪率も上がる。
コロニーのミラーが割れても殆ど修理せずのズボラ運営。
だがそれでもなお税金無しとベーシックインカムのおかげか、西暦3000年を迎えてもなお、区長も区民もピンピンしていた。

区長も歳を取らなければ、園児はいつまでも「裏の田んぼにマッカチンがいるんだぜ、いいだろー」と言っている。
閉鎖空間における輪廻という、実にSFチックな世界を堪能したのであった。




■感想

90年代のアートディンクは輝いていた(今も頑張ってると思うけど)。
作るゲームは全てエッジが効いており、このゲームもただのシムシティーの模倣では終わっていない。
いかにもアートディンクらしい、知的でおもろいわけのわからないエッセンスがちりばめられていた。
あまりこういう言葉は好きではないのだが、とても日本的というか。

かつて日本は欧米の電化製品を模倣し、模倣だけにとどまらず大小さまざまなエッセンスを加えたそれは世界を席巻した。
バブルは弾けたものの、まだそのような力が日本にあるとみんなが信じ切っていたこの時代。
トキオもまた、洋ゲーを更に昇華して世界を席巻するパワーがあると、本気で信じていた。
少なくとも私は。

90年代前半は、そうした未来への希望が何だかんだ一番大きかった時代ではないだろうか。
だからこそトキオやら光栄のスーパードッグワールドのような、どうすんだこれ…みたいなゲームでも続々商品化されていた。

windows95という黒船が日本市場を一掃するまで、日本のPCゲーム界は駘蕩としたぬるま湯のような世界だった。
ここまでのんびりとした時代は今後しばらくは、あるいは永遠に来ないのかもしれないが、そんな時代でこそ生まれた「トキオ」。
私としては、それはとても居心地のよいものであった。

おわり

トキオ 8日目 「ベーシックインカムを導入」

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財政も安定し支持率もすこぶる良く、開発も順調に進んでいる。
住民からが相変わらず結婚の催促の電話が届く。
ちなみにいふいふというのはトキオ区におけるあいさつの一つだ。
トキオ区の住民は流行に非常に敏感であり、文頭と文末が数か月おきにコロコロ変わる。
この場合もしもし→if・if→いふいふということであろう。
真顔で解説してもしょうがないのだが…つまりトキオとはこのようなゲームだ。

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これまで研究していた反重力装置もついに完成。
これをビルに取り付けると…ビルが浮いた!
で、これによってこの世界がどうなるかと言えば、どうにもならない。画面が見辛くなるだけである。
支持率が上がるわけでないし、ビルが浮くことでビルとビルが空中衝突しないよう建築制限がかえってきつくなった。
意味がないのである。意味がないことだらけなのだこのゲームは。
意味がないことを存分に楽しもう。
そして3秒ほど意味の無さを楽しんだところで、非常に見辛いので即座に右下のボタンを押して輪切り俯瞰にしよう。
この意味の無さを楽しむ数秒のために7300億円…このゲームの凄味がお分かりいただけたであろうか。

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やがてコロニーの開発もついに終わった。
これまで骨組みだらけだった宇宙ステーションの壁がすべて埋まる。
これですべての面に広告を張り付けることができるようになった。
大変喜ばしい事である。何が喜ばしいんだよっと思うようではこのゲームを楽しむのは10年早い。

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というわけでそろそろこのゲームも堪能しきってきたので、いよいよ次なる政策…20歳から年金支給に挑む。
トキオ区では、65歳以上の住民に毎月12万円ずつ支給する年金体制になっている。
これを20歳以上の住民に毎月15万円ずつ支給するよう変更するというものだ。
つまり今流行りのベーシックインカムというやつだ
このゲームが発売されたのは1995年。時代を先取りしすぎである。
で、実践してみると…

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毎月180億円くらいの金が吹っ飛ぶが、このくらいなら区営ビジネスで何とでもなる金額だ。
支持率も一気に5%あがり、町によっては90%を超えたところもあった。
次の区長選挙も余裕でクリアした。

だが、この支持率を維持できたのはせいぜい2,3か月であり、あとはまた80%前後に戻った。
人間の欲には際限がなく、月々15万円くれるなら次は20万円、30万円くれよになるのは当然だからだ。
民主主義において政治家は大衆によって選ばれる。
しかし大衆迎合したところで空しい結果になるだけなのだ…という現実を突きつけられる。
誠によく考えられたゲームと言えよう。何も考えてないかもしれないけど。

さて、ベーシックインカム的な政策も通した。税金もすべて撤廃し、食料自給率も産業も充実している。
雇用や教育、医療体制も整え、来るべき高齢化社会のために老人ホームもたくさん作っている。
リサイクル施設も充実しゴミは一切出ず、治安も消防も渋滞管制も依然として高レベルだ。
反重力装置をはじめ数々の謎の研究もすべて実現させた。
これでもう、やれることはあと一つしか残っていない。
それは…

・現在の人口…19万7472人(+42126)
・現在の支持率…77%(-3%)

トキオ 7日目 「反重力装置開発」

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所得税・法人税・酸素税を廃止したことで、すっかり区長の座は盤石となる。
区営ビジネスである月資材売買も堅調であり確実に利益を積み重ねていく。

これ以降だと支持率が下がる要素はあまりなくなる。
留守電を聞けば、暑くて寝れないのでもう少し気温を下げてくれとか、老人ホームを近くに建ててくれといった要望はある。
が、これらはその要望に応えられなくてもそう大きく支持率が下がるわけではない。
ただ浄水場・消防署・警察署の不足は市民生活に直結するので、町を開発するときに町ひとつにつき3つ前後はあるといい。
またお金を貯めすぎても支持率は減るので、後述する反重力装置を開発する場合は注意されたし。

この時期に来ると支持率が下がる一番の要因はコロニーミラーの破損であろう。
トキオ区は宇宙コロニーなので、ミラーから太陽光を摂取しコロニー内を照らしている。
ところが隕石やらデブリやらでミラーが定期的に壊れ、放置していくとだんだんコロニー内が暗くなっていく。
そうなると支持率が下がるのだが、暗くなると実際画面も暗くなるのでわかりやすい。
今トキオを取り巻く危機的状況は、せいぜいそのくらいなものである。
まことにもってのんびりとしている。

このゲームは次から次へと起こるトラブルに対処するというより、コロニーの区長であることそのものを楽しもうという設計だ。
上の画面はトキオのテレビ番組だが、トキオ内では流行というものがあり、現在流行している髪型がアレということだ。
そういうところを楽しむのが、このトキオというゲームなのだ。

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観光投資しまくると旅行項目が増えインバウンドが期待できる。
インバウンドと言っても宇宙コロニーなのでツアー内容も過激である。
これは項目を設定するだけであり、数値が上下するだけでゲームがどうこうなるわけではない。
こういう世界そのものを楽しめということだ。
砂場を提供しておくのであとは適当に遊んでいけ、というのは洋ゲーやアートディンクゲーでは割と基本である。
この点が私がこのゲームが大好きな理由なのだが、合わない人は徹底的に合わないかもしれない。

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今更だがこのゲームではいろいろな研究開発ができる。
この研究開発には、シャトルの積載数や乗客数を増やすといった必須の研究も多い。
が、実際は車をロボットにしたり公園を二重構造にして空に浮かせるラピュータ計画といったよくわからない研究が殆どだ。
そのよくわからないものの最たるものがこの反重力装置の開発であろう。
ビルが宙に浮き画面が大変なことになるので、しばし待たれよ。あまり良いものではないが…

なお反重力装置の研究には7330億円もかかり、ここまで貯めこむとさすがの住民も支持率が下がっていく。
なのでこの政策は選挙が終わってすぐの方が良い。

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そんな科学者のお遊び(本人はまじめに研究しているのだろうけど)に付き合うほど、政務運営は万全だ。
「何不自由なく生活できる」と、住人の評判もすこぶる良い。

画面の右上のごちゃごちゃした絵はこのコロニー全体のマップであり、つまりトキオの開発ももうすぐ終わる。
後は年金体制をちょこちょこいじってから、ひたすら人口拡大政策を推し進めようと思う。
その政務の行きつく果てで、トキオ区はある選択をすることとなる――。

・現在の人口…15万5346人(+57584)
・現在の支持率…80%(+11%)

トキオ 6日目 「第3回区長選挙」

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ここまで書いてこなかったが、既に第2回区長選挙も勝ち抜いている。
そして今回は第3回区長選挙だ。

だが所得税撤廃をはじめ、数々の区民ファーストを実現してきた現職区長に勝てる新人などおらぬ。
第1回区長選挙が薄氷を踏む結果だったのに対し、なんというダントツな結果であろうか。

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人口が増えてきたおかげか、区役所の所員も随分増えてきた。
これまでは連続で仕事を与えるとぶっ倒れたりもしたのだが、今はすべての部署の人員が足りている。
それでもなお超過している余剰人員が惰眠を貪っている。
なんという公務員天国。ギリシャみたいにならないと良いのだが…

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月資材売買ビジネスが相変わらず好調すぎるため、いよいよ法人税撤廃条例決議について審議することとなった。
こちらも賛成多数で可決。
これでトキオ区はすべての納税義務がなくなってしまった。もうパラダイスにもほどがある。
ただ、制定できる条例は何も区民にとってプラスもの者だけではなく、マイナスのものもある。
例えば公共事業による強制立ち退きを認めさせる、というものだ。
このゲームの住人は空いている土地があれば勝手に家を建てるどころか、神社大仏まで建てたりする。
それがあまりに無造作すぎるので、景観が割と無茶苦茶になったりする。
そんな時に自分好みの街並みを作りたい区長のためにこうした条例はあるのだ。
私は区民ファーストを謳う区長なのでそのような条例は通さないが、独裁国家区長というのも楽しそうではある。

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所得税を撤廃した時はあまり支持率は上がらなかったのだが、法人税撤廃の威力は効果てきめんだった。
ものすごく支持率が上昇し、町によっては70%を超えている。
トキオ区はクリーニング屋や大工など個人事業主がやたら多いので、皆法人化しているのかもしれない。

いよいよもって盤石となった現区長。
こうなれば行けるところまで行くのみである。

・現在の人口…9万7762人(+18150)
・現在の支持率…69%(+11%)

トキオ 5日目 「所得税廃止」

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トキオ区の自給自足体制が完全に軌道に乗る。
というか乗りすぎて生産過多になったのか、近所の飯屋のメニューが価格破壊にもほどがある。
全部10円になってしまった。
利益率とかどうなってんだこれ…原価0.05円とかだろうか。
もう無茶苦茶である。

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こうなれば世界で一番パラダイスな区にしようということで、所得税の廃止まで可決した。
夢のような世界だ。
なおここまでしても支持率は大幅には上がらない。60%前後をキープしている。
このあたりのロジックはよくわからない。進めているうちにおいおいわかってくるであろう。

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とはいえ重大な条例を通したことで支持基盤も安定。
次の選挙も勝つであろうと高をくくってのんびりとテレビを見る。
そう、このゲームはテレビを見れるのだ。
スポーツ中継とか天気予定(予報ではない)とかいろいろな番組がある。
しかもトキオは流行にかなり敏感で、中の人はたまにわけのわからない髪型になっていたりする。
このテレビはそういうファンキーな要素を楽しむためのもので、おそらくゲームの攻略にはほとんど必要がない…と思う。
犯罪率や火事率の高さをニュースで知るくらいだろうか。
そのような機能に、わずか1.44MBしかない3.5インチ2HDのスペースを割く。
この当時のアートディンクの凄味がわかるというものだ。

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あとこのゲーム独特の機能としては、電話がある。
区民たちが直に区長に電話をかけて苦情から雑談まで言ってくるのだが、上のように嫁を勧めてくるおばちゃんまでいる。
長時間プレイする場合とても構ってられないので、普段は留守電にしておくといい。

ただこのゲームは出来ることが多くて楽しいといえばそうなのだが、中毒性があるという方向とはまた別。
なのでずっと長くプレイできるゲーム内容ではないので、1日30分くらいのプレイが一番良い楽しみ方かもしれない。
そんな時は留守電機能を敢えてオフにして住民の言葉に耳を傾けつつ政務をすれば、政務の方向性も掴みやすいだろう。
物は使いようである。

・現在の人口…7万9612人(+49708)
・現在の支持率…58%(-6%)

トキオ 4日目 「区民ファースト」

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辛くも第1回区長選挙を乗り越え、2期目に突入する。

1期目の反省としては区の財政基盤を高める政策をしすぎ、区民にあまり還元していなかったことがある。
そこで小さなことから区民に尽くしていくこととする。区民ファーストの精神である。

まずすることは…クリスマスシーズンを雪にする
トキオ区は宇宙コロニーであり、天気というのも自然現象ではなく全てがプログラムされている。
なのでトキオでは天気予報というものはなく、天気予定といわれている。
そういうわけなので天気を自在に操るのはお茶の子さいさいなのだ。

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更にコロニーの表側、つまり地球から見たコロニーの外側を広告スペースとして開放する。
これは区民も大喜びだ。多分。

こんなので区民ファーストかよってなもんだが、公務員や政治家の発想というものはいつの時代もズレるものなのだ。
プレミアムフライデーみたいなものである。

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無論トキオ区長をただの政治家と思ってもらっては困る。
実効性のある政策も連発していく。

まずは酸素税の廃止だ。
酸素税というのはトキオ区独特の税制であり、トキオ区は宇宙コロニーなので酸素を作っている。
そのコストの一部を税金で賄うというもので、ゲーム開始時は成人の区民一人当たり5万円かかっていた。
月資材売買ビジネスが好調なため現在これは1万円にまで減額しているが、それならばいっそのこと廃止してしまえと。

先の選挙で議員も区長派が過半数を占めただけあって、1期に比べて政策が通りやすい。
あっさりと条例は可決される。

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更に産業振興で1次産業に投資しまくった効果で、物価が異常に安くなった。
外出してそこらへんの寿司屋に入ってみると、中トロ50円
安いにもほどがある。
ちなみに喫茶店ではレモンスカッシュが350円する。
レモンスカッシュより安い中トロ…ここは天国か。

そんなわけで地上というか宇宙のパラダイスとなったトキオ区。
だがそれは人口に対し生産体制が過剰に発達しているせいでもある。
トキオ区の人口は外からの流入や子供を産んだりして必然的に増えていく。
そうでなければ区として発展しないし発展させなければならない。
しかしそうなれば現在の生産体制では回らなくなるだろう。
区長の戦いはまだまだ続くのである。

・現在の人口…2万9904人(+15238)
・現在の支持率…64%(+12%)