ファイアーエムブレム 1日目 「マルスの旅立ち」

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ファイアーエムブレムを始めます。

このゲームがリリースされた時代ではかなり異色な、フルオーケストラのCMが印象深かった。
と同時に、何故エンブレムじゃないんだろうと不思議に思った少年も多かろう。多分。

まずはストーリー。
100年前、暗黒竜メディウス率いるドルーア帝国がアカネイア大陸を席巻。
大陸の大部分を統治していたアカネイア王国は滅び、人々は恐怖と絶望にさいなまれる。
しかしアリティアという地に住む英雄がメディウスを倒し、ドルーア帝国は滅亡。惨禍は終わり、平和が戻る。
それと共アカネイア王国が再建され、また大小様々な国が出来る。アリティアの英雄もまた建国の王となる。

そして100年後、メディウスは復活し、ドルーア帝国も再建。
アカネイア王国は苦戦を強いられ、アリティア王国は滅亡。
亡国の王子マルスは辺境の島国タリスに落ち延び、そこで再起を図りつつ暮らしていたが…

物語はその平和なタリス王国に、ドルーア帝国に協力するガルダの海賊が侵攻したところから始まる。
タリス城から王女がやってくる。

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物憂げで流し目という、この当時のゲームとしては異色すぎる色っぽさを持った王女シーダだ。
城が海賊に襲われてしまい沢山の人が殺されたので助けてくれ、ということらしい。
海賊が城を襲うとか大航海時代のイングランドじゃあるまいし、物騒である。
とりあえずそのような色っぽい流し目で懇願されては全力で救援するしかない。

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ゲームは所謂シミュレーションRPGと言う奴だ。
SRPG自体はアップルのアリババ、それをローカライズ&アレンジしたスタークラフトの上海・九龍島等結構古くからある。
それにファンタジー色を強くしたのがシステムソフトのマスターオブモンスターズ。
さらにシナリオや顔グラなどで感情移入性を高めたのがファイアーエムブレムシリーズ…となるのだろうか。

このゲームは1面からして、中々に戦略性がある。
敵は海賊だけあって海の上でも平気で移動してくるので、まずはナイト軍団に海岸線を防衛してもらう。
アーチャーやペガサスナイトなどは突出するとすぐボコられるので、ちゃんと敵との間合いを考えて慎重に進めないといけない。
優しすぎでもなく難しすぎでもないほど良い戦略的要素を一番最初にもってくるあたりは、さすが任天堂ゲームというべきか。

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敵との戦闘はグラフィカルに行われる。
敵が基本的に1回攻撃なのに対しこちらはさすが正義の味方らしく再攻撃なんてのもできる。
まぁそのうち敵もしてくるのだろうけど…

進行としては、アーマーナイトのドーガが固いので、コイツを斬り込み隊としてバッタバッタと敵をなぎ倒し進撃していく。
回復手段は砦にこもることで出来るが、途中でリフという坊主が仲間になるので、彼に任せても良いだろう。

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かくして無事にタリス城の王様、シーダのお父さんを助ける。
この世界は復活したドルーア帝国に再び侵略されつつあり、海賊をその先兵として使っているようだ。
そして王様は問答無用に「オレルアンに旅立つのですね?」と言われると、う、うんとしか言えない。
だからマルス王子はあんな気弱そうな顔グラフィックをしているのかもしれない。

そもそもオレルアンって何なんだどこなんだと問う暇もなく、なし崩し的に冒険は始まる。
ちなみにそのあたりの事情はマニュアルに書いてある。
オレルアンの地にアカネイア王国があり、そこに援軍に向かうということらしい。なるほど…

ファミコンのように容量が著しく少ないゲームの場合、そのあたりの事情をこと細やかに描くことなど不可能。
適時脳内補完しつつ進むべし。

艦隊これくしょん 現在の嫁3

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前回までの嫁一覧から約6ヵ月後。

この間イベントも結構あったのだが、いろいろ忙しくあまりIN出来ず。
艦これは良くも悪くも老舗の作りなのでユーザーを引き留める露骨な要素があまり無く、一度やらなくなると結構間が開く。
勝者のみが持てる余裕という奴かもしれない。

前回からのレベル(練度)ランキング変動は、使い勝手の良い朝潮・金剛が上位に躍り出る。
しかしそれ以上に使い勝手の良い赤城、および演習で経験値アップのために必ず入れている香取の牙城は不動である。
あとは大飯喰らいの長門を押しのけこれまた使い勝手の良い羽黒がランクアップ。
個人的に正妻としたい榛名は新規参入した綾波に抜かされる。
榛名と金剛どちらを使うかと言えば色々とギミックのある金剛になってしまうのだ。
これからは愛の強さの見せどころである。

新規嫁は下記の通り。カッコ内の数字は想定バストサイズ。

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・綾波(72)
ゲーム初期から比較的簡単に手に入る駆逐艦だが、火力がかなり強い。
主砲を載せれば敵重巡ですらワンパンでやっつけるほどの実力を持つ。
だがその火力に対して乳は致命的に薄い。全くふくらみが無い。もっと肉を食べた方が良い。

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・浦風(88)
対潜艦としてとても優秀。
対潜艦と言えば朝潮だが、彼女は主砲を付けたりしてオールマイティに活躍させているのに対し、こちらは対潜特化させている。
特に理由はないが、嫁にも個性が無ければならないのである。
乳はなかなか大きいが、どーんというほどでもない。美乳やや盛りといったところか。

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・島風(76)
ご存じ、艦これの顔とも言える、縞々靴下にうさ耳駆逐艦。
早さをアピールしているのだが、その割によく大破炎上している。
提督が何をしてもおーそーいと怒られるので、ただのせっかちなのかもしれない。
乳は膨らみかけであり物足りないところもあるが、だがそれが良い。

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・夕立(85)
綾波よりも若干落ちるが、それでも比較的簡単に手に入る船の中では破格の火力を持つ駆逐艦。
彼女はかなり絵のバリエーションが多く飽きさせない。服をたくさん持っているおしゃれさんだ。
乳は大きすぎでもなく小さくもなく。中破するとよく部分的にはみ出ている気がする。

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・加賀(90)
かなりの搭載数を誇る正規空母。しかし火力は少し抑えめな気がする。
無口でクールで何を考えているのかよくわからないところがある。どちらかというと意思表示苦手系なのかもしれない。
正規空母に漏れず乳は中々に大きいが、ガードが固くその片鱗はほとんど見せない。装甲空母ではないが鉄壁である。

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・瑞鳳(76)
正規空母並みの搭載数を持つ軽空母。軽めの編成のお供に。
いつ何時も卵焼きを携帯し隙あらば食わせてくる謎の挙動をしているが、可愛いのでウェルカムである。
乳は正直空母としてはかなり控えめだが、声だけでごはん3杯いけるくらい可愛いのでオッケーである。

現在の嫁…16人

千年戦争アイギス 現在の編成5

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前回の編成から約8カ月後。

英傑の塔と呼ばれるダンジョンが実装。
かつて1000年前に魔王を封じた英傑の一人が人知れず建てた塔で、魔王を倒す力を得るためのその姿を現した…
という触れ込みだが、その魔王は塔の実装後僅か数か月後に倒されてしまったので、現状ただのトレーニングジムである。

魔王が倒れたのち、天の軍勢が攻め来たようだ。
鬼畜王ランスというかサイボーグ009というかバスタードというか、そんな状況…のはずなのだが。
相変わらずのほほんとしたイベントが続くのもこのゲームらしい。
あとは魔神16★4みたいなトンデモマップが増えたくらいか。
現状私の頭では無理すぎる。
スピリアと清源が欲しいところだが…

というわけでおなじみの、前回の編成からの更新内容。

・テンマ→黒ソラス
魔法火力依存でもない編成だったので、バフ要員のテンマはリストラし黒ソラスに変更。
ものすごい射程距離+素で攻撃力5000超えマルチロック、スキル覚醒で範囲攻撃という化け物のような存在。
金光を完全に殺したかと思いきやこちらは物理攻撃であり、また攻撃力が溜まるのも結構時間がかかり一長一短。
さらにオンリーワン性能であるならばともかく、一定以上の強さであればほぼ全員配布の白ソラスの存在もある。
むしろ今後はこのくらいの強さのユニットがあって当然の難易度になりますよ的な匂いがプンプンしておりおっかない。

・セーラ→ティニー
王子とシルヴィアバフユニットとしてのセーラさんであったが、さらに大勢にバフが出来リジェネもできるティニーに交代。
本人の戦闘力も中々である。
しかし二覚セーラさんの状態異常無効+100%攻撃回避スキルもピンポイントで役に立つ。
完全に用無しになるようなユニットは中々無いのがこのゲームの良さである。
…と言いつつ私にはそれを使いこなす頭が無いのだが。

・イングリッド→シャール
イングリッドもまぁまぁ強かったが、利便性という意味ではおそらく今のアイギスではトップクラスのシャールに交代。
二覚すれば本人も永続遠距離範囲攻撃が出来、さらに何度倒されても蘇る戦車が非常に強い。
流石に超高難度マップでは手に余るが、少なくともイベント神級程度ではシャールちゃん+戦車+αの3~4人で済むこと多し。
以前はスーシェンがアイギス随一のぶっ壊れとか言っていたが、今やスーシェンですら出番がほとんど無し。
恐ろしい女の子である。

そろそろ陣容が固まってきたようで編成はあまり動きは無し。
白でもがんばっているレオナウズメであるが、レオナの無敵バリアも常時キツイ状態が続く魔神16等では心もとない。
やはりレオナに代わるのはリズリーになるのだろうか。
ウズメのバフも悪くないがそのうち諸葛亮互換の恒常黒が出そうでもある…と言いながらもう1年半くらいになるけど。

あとはデューオのような遠距離決戦兵器も欲しいところ。
フレデリカを愛で使っているが流石に色々と厳しい場面も多い。
だいぶ黒が増えてきた感あるが、まだまだである。

ところで前回では大総力戦編成を貼っていたが、今回から割愛。
相手によって結構入れ替えるので汎用編成とは言えないため。

データ2ももうやらなくなったので編成は無し。
あちらの編成にはナナリーが居るのでこちらに欲しいのだが…

シムアース(マクシス/イマジニア)

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■紹介
1990年、シムシティで有名なアメリカ合衆国のゲーム会社マクシスが開発。1991年にイマジニアによって98版が発売される。

シムシティのような街づくりを地球規模にまで広げ、当時流行りつつあったガイア理論をもとにゲームデザイン。
地殻や大気、生命や文明までも操り種を誕生、発展させていく。
ただ大まかな目標はエクソダス(惑星脱出)くらいであり、どちらかというと地球という砂場で自由に遊べというのがコンセプト。
しかし当時としては何ぶん壮大すぎ、出来ることが多すぎてそれを実現できるマシンパワーもなく。
結果的に大雑把で微妙という印象というのがおおよその市場の反応ではなかろうか。
あと15年は出るのが早かったゲームと言えるかもしれないが、今出しても売れるかどうかは微妙なところであろう。

どちらかと言えば、来るべき情報化社会直前の、ネット社会に対する憧憬や期待にあふれた1990年代初頭。
あの時代だからこそ産声を上げることのできたゲームともいえるかもしれない。

■評価
B-

プレイ日記はこちら
簡易攻略はこちら
Amazon→Sim Earth, The Living Planet Collector's series (輸入版)


シムアース

シムアース 簡易攻略

Q.ゲームの目的がよくわからない
A.目的は特にない。文明を発達させてエクソダス(他惑星への移住)が当面の目標だが、してもしなくても最終的に老衰エンドになる。食虫植物の王国を100万年維持するとか、噴火と地震と隕石が落ちまくる世界でどれだけ生き延びられるかとか、自分から目的を定めてプレイするのがこのゲームの楽しみ方。

Q.気温が高すぎる/低すぎる、乾燥しすぎる
A.気温が高すぎる場合、大気モデルで温室効果を少なくする・日光を少なくするが最も大きな効果。次いで反射や地表反射を上げて微調整。気温が低すぎる場合はその逆。温暖化の大きな原因がCO2なので、植物が生えている場合、生命モデルでCO2吸収量を最大にすると良い。乾燥しすぎている場合は雨量を増やす。なお難易度がハードの場合、自分で環境にふさわしい植物や生命を配置しなければならず、非常に難しい。

Q.生命が誕生しない
A.気候を安定させたのち、海があれば勝手に生まれてくる。難易度ハードの場合は頃合いを見てアメーバを配置する。海が無い場合は氷隕石をぶつけても良いが、大気モデルで雲と降雨量を増やすか水蒸気工場を建てる方が簡単であろう。

Q.生命が進化しない
A.生命モデルで繁殖・適応力を多めに、進化を最大にする。突然変異は最大に振ってもあまり効果はない。

Q.植物が生えてこない
A.赤道付近の気温は30度前後、年間降水量が100センチ前後で維持できるように大気モデルを調整し、しばらく放置。難易度ハードの場合は自分で植物を配置しなければいけない。この場合、寒冷地にはタイガ(SFC版の場合は針葉樹林)を、温暖地には森林を配置。

Q.砂漠がどんどん広がってしまう
A.砂漠化は気温が高すぎかつ降水量が少ない場合に起こる。大気モデルで気温・降水量を調整。なお植林するとかなり砂漠化を抑えられるので、ある程度気温と降水量を安定させたら強引に森林を配置すると良い。草原だと保水力が弱いのか割とすぐ砂漠化しやすい。なお密林は生命を多く育めるが、これが生えるということは気温が高すぎるということなので好ましくない状況でもある。特にこだわりが無ければ密林状態は黄信号と思った方が良い。

Q.生命が文明を持たない
A.陸上生物が文明を持つには無論陸地が必要だし、海洋生物であっても浅瀬があった方が良い。地殻モデルで火山活動や隕石を多めに振ればそれらが起きて陸地や浅瀬が出来やすいが、左側のパネルを使って自分で起こしてもいい。ただ起こしすぎるとチリが増えて気候が不安定になる。

Q.火災で植物や都市が頻繁に燃えてしまう
A.酸素濃度が高すぎると火事になりやすい。植物の二酸化炭素吸収量を減らすなどして、相対的に酸素組成量を少なくする。

Q.文明を持った種が産業革命を起こさない
A.ある程度整った大気・人口・環境を長時間維持する必要がある。人口は文明モデルの農業に振る。疫病が多い場合は医学に、戦争が多い場合は哲学に振る。生活の質を上げるには芸術に振るといいが、生活の質が最悪でも産業革命は起こる。

Q.情報化時代に文明が進まない
A.文明モデルで科学を多めに、その他の分野を科学より少なめに振る。文明がなかなか進まない場合モノリスで強引に進めさせることもできるが、難易度ノーマル以上の場合使うことは出来ない。

Q.資源が枯渇してしまう
A.文明モデルで燃料・原子力を使用しない。これを使いすぎると文明が早く発展する反面、公害や世界戦争が起きやすくなる。

Q.核戦争で放射能汚染されてしまったところはどうすれば浄化できる?
A.長い間放置するか、津波を引き起こして洗い流す

Q.エクソダス出来ない。
A.最高度文明がナノテク文明になった時点で、文明モデルで科学を多めに、その他の分野を科学より少なめに振り、その際に使うエネルギーは化石燃料と原子力も含めて全て使う。ナノテク文明にたどり着かない時点でこれをやるとエクソダスまで達成できずに戦争が起こる可能性が高い。

Q.火星をテラフォーミングしたいのだが難しい
A.水蒸気工場を置いて惑星全体に湿り気を与えたのち、バイオ工場を置けばタイガが増えていく。グラフ>大気組成で酸素量を確認し、酸素が20%近くになったらタイガ地帯に石器文明を配置。あとは勝手に人類が増えていく。海が欲しい場合は氷隕石をぶつけてもいいが、火星は寒すぎるのですぐ凍ってしまうだろう。

Q.金星をテラフォーミングしたいのだが難しい
A.金星は暑すぎるのでまず酸素工場を5個ほど置き、相対的に二酸化炭素組成率を下げれば気温も下がっていく。あとは火星と同様、水蒸気工場→バイオ工場→石器文明配置でよい。

Q.バイオ工場を置いても植物が生えない
A.氷ばかり生まれる場合は気温が低すぎるか、標高が高すぎるので低い場所に置く。砂漠ばかり生まれる場合は水気が足りないので水蒸気工場を置く。

シムアース 11日目(最終回)「グレタさん、見守る」

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Hej(こんにちは)、日本のみなさん。
環境活動家女子高生のグレタです。
好きなものは美しい自然、嫌いなものは二酸化炭素よ。

旧人類が滅びて数億年。新たに生まれた新人類は再び産業革命を起こし、再び原子力時代を迎えた。
旧人類は原子力時代に資源を廻り戦争を起こしたのち滅びた、というか戦争ばかりしているのでわたしが滅ぼした。
なので新人類については徹底的に資源を温存させた。
その結果現在とは非常に緩やかながら、旧人類ではたどり着けなかったナノテク時代まで出現させた。

これまでこのゲームで学んだこと。
それは進歩のない種は滅びるしかないということ。
そして進歩した種は地球には不要、ということ。
そこで私はナノテク文明の扉が開くと同時に、化石燃料と原子力エネルギーのすべてを解放させた。
その結果…ついに発動した。
エクソダス計画が。

これは都市にエンジンを取り付け、新たな惑星に旅立つ計画だ。
地球を巣立つ、親離れするという計画だ。

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わたしが今一度人類を信じたことは、間違えていなかった。
資源は枯渇しつつあったが、人類が新たに獲得した技術は、戦争をも克服する力だった。
人類は次々と宇宙へと旅立っていく。
地球を親離れし、宇宙へ飛びだった人類が立派な大人になるのか、どうしようもない大人になるのかは、わからない。
進歩した種が地球を汚したように、宇宙もやがて汚すことになるのだろうか。

例えそうなったとしても、そもそも汚されるなんて概念は地球には無いのと同様、宇宙にも無い。
百億年という歴史の中において、一瞬の汚れなんて誰が気にするものか。
ただいずれ、その宇宙をも巣立ちしなければいけない時期が来るのは確かなのだろう。

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子供の巣立ちを見守った地球は、再び静かな進化の時代を迎える。
やがて新たな種が新たな地球の支配者となり、ある種は自滅して滅亡し、ある種は巣立つ。
そして迎える、地球の100億歳の誕生日。

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死を迎える太陽に飲み込まれ、地球も終わる。
これがこのゲームのエンディングだ。
スーパーファミコン版のシムアースはそれなりのエンディングはあるけれど、ほぼ原盤である98版唯一のエンディングは、これしかない。

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老衰
形ある全てのものが等しく迎える、唯一絶対のエンディング。
これをもって、このゲームは終わる。

シムアース -完-


■感想

無論これをもっていずれ滅びるなら自然保護なんて無駄じゃん、なんてことは言わないわよ。
政治家は任期中の数年をどう生きるかを考えていればよく、ガイアくんは人生100億年をどう生きるかを考えていればよく。
そしてわたしのようなピチピチの女子高生はあと80年をどう生きるかを考えないといけない。
その80年を、戦争と公害にまみれ、枯れた植物に囲まれて生きるとかやっぱり嫌じゃない。

とはいえ、このゲームは教えてくれた。
停滞したままでは滅亡するしかなく、発展しても滅亡しかない。
いずれ親離れしないといけない。
わたしのすることなすことには、やっぱりどことなく乳臭さはあるのかな。
その点は反省しなきゃね…

キモはやっぱり
「資源を使いまくると戦争」「ただし情報化社会で意思を共有すれば戦争は起きない」
というところかしら。

このゲームが出来たのは1990年。
ネットはまだまだ一部の特権階級のもので、市井では極一部の人間が音響カプラでピーガーやってるだけだった。
そんな時代にとって、まだかすかにしか見えていなかった情報化社会。
それは「意思を共有できる素晴らしい世界」と、少なくともこのゲームの開発者であるウィル・ライトはそう思っていたのだろう。

今はまさにウィルが期待した情報化社会真っ盛り。
それが果たして素晴らしい世界なのかどうかは、あなたに判断を任せるわ。

なんか軽い気持ちで始めたこのゲームだけど、ずいぶん深淵なゲームよね…
まぁそう思わなきゃやってられないゲームって言うのが正直なところだけど。

おわり

シムアース 10日目「グレタさん、信じる」

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Hej(こんにちは)、日本のみなさん。
環境活動家女子高生のグレタです。
好きなものは美しい自然、嫌いなものは二酸化炭素よ。

何度か様々な種がこの地球の支配権を握っては滅びて数億年。
再び地球の支配権を握った人類

だけど、彼らがたどった歴史は、これまでの人類と同じだった。
文明は高度に発達し、その結果公害を産んで地球を汚しガイアくんはブチ切れている。
ただ今回はわたしの手によって化石燃料と核燃料を使わずに文明を発達させているので、文明の進歩は遅い。
遅いながらも、ゆっくりと進歩はしてる。

そして新西暦3991年
実に旧世界より2000年程度遅れて、遂に人類、インターネットを手にする。
高度情報化社会。つまりいま私たちが生きている世界にやっとたどり着いた!

けれど…たどりついたところで、地球はニコニコするわけではない。

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相変わらずガイア君は怒っている。
そもそも種は何故文明を興すのか。それを発展させるのか。その先にある目標は何なのか。
よくよく画面を見てみると…。

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他の惑星への移住
人間は、いや、人間であろうとカルガモであっても、おそらくヒトデであっても、進歩すれば必ず地球を汚す。
であれば、ある程度進歩した種は地球を出ていきなさい…ということ。
親離れしろ、ということ。

子供部屋おじさんとかおばさんがなんとなく嫌われているようなニュアンスなのは、自立していないと見られているからだ。
ガイア君はこう言いたいのだろう。
いつまで経っても地球にへばりついたままの地球部屋おじさんとかおばさんは早く自立しろ。
自然保護なんて地球にとっては大きなお世話だと。
ぐぬぬ…30年も前のゲームのくせにこのわたしに説教しようっていうの?

……
…………

いいじゃない、やってやろうじゃないの。
それが地球の言い分というのなら。
とはいえ、やっとインターネットを手にしたばかりの人類が、外宇宙へ旅立てるはずの技術を持てるはずはなく。

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たださすが情報化時代だけあって、技術の伝達や共有も加速度的に進む。
さらに次の文明、まだ今の人類が手にしたことのないナノテク文明まで、約130年で達成する。

ここで今一度、戦争が起こる原因について考えてみたい。
戦争が起こるのは、相互不信、相互不理解からだ。
これは道徳的なものではなくて、算数みたいなものだと思う。
相手の国に攻め込むことで、自国にどのくらい大きなプラスとマイナスがあるか。
情報化時代以前は、相手の戦力や経済力がざっくりにしかわからなかったから、冒険的に大きな戦争が出来た。
でも情報化時代によってそれらが明らかになると、大きな戦争程大きなマイナスしか生まないと誰でもわかるようになった。
だから大きな戦争は、今後もう起きないと思う。

それは道徳的に人間が進化したわけでもなく、ただより合理的になったってだけなんだけど。
ともかく、情報化時代においては大きな戦争は起きにくくなってる。
つまり何が言いたいかというと…

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情報化時代を達成し、ナノテク文明まで高度に発達した今なら、全エネルギーを使っても戦争は起きにくい、と思う。
だから、全エネルギーを解放した
化石燃料も、核燃料も、全て。
そうすれば、人類がかつて手にしたことのない技術、外宇宙へ旅立つ技術を手にすることが出来るようになるはず。
地球部屋おじさんからやっと自立できる、はず。

これまでの高度に発達したすべての種は、限られた資源をめぐって対立し、世界戦争を起こした。
だけど全ての情報が共有化されている今ならば、多少ご無体なことをしても大きな戦争は起きにくい、と思う。
その思いにわたしは賭ける。

わたしの全ての自然保護活動は、人類に対する諦念が基礎になっている。
でも今一度だけ、人類を信じることにした。
あらゆる生物において、無駄な器官は一切無いと言われてる。
まがりなりにも文明を発達させられる知恵があるのならば、その知恵は決して無駄なものではないはずだから。

シムアース 9日目 「グレタさん、臆病になる」

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Hej(こんにちは)、日本のみなさん。
環境活動家女子高生のグレタです。
好きなものは美しい自然、嫌いなものは二酸化炭素よ。

これまでわたしは一向に戦争をやめない人類を粛正し、そのあと色々な種に文明を担わせてきた。
でもヒトデは自ら興した文明を発展させられず死亡。
カルガモは芸術と哲学を放棄した結果、高度な社会を築きながらも心はハチやアリレベルのまま。
そしてハチやアリが本能的に戦争するように、自らの手で世界戦争あるいは内乱を起こし文明を滅ぼしてしまった。
この地球の真の支配者はどの種族であるべきか。どの種族でもダメなのかもしれない。

そうして悩むこと1億4000万年
新たに文明を手にしたのは…哺乳類だった。
グラフィック的にはヒト型なので、人類なのだと思う。

かつて人類は、原子力時代にその科学をさらに高めようと世界中の資源を全て科学に使った結果、資源を奪い合う世界大戦を起こした。
そして滅びた…っていうか私が滅ぼしたんだけど。
そしていくつかの種族に地球の支配権を奪われたのち、数億年を経て再び文明を手にした人類。

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新たなアダムとイブの勃興は、奇しくも旧時代の人類同様、アフリカだった。
これは、この新たな人類も、かつてと同じことを繰り返すと示唆しているのかもしれない。
いや、繰り返させてはダメだ。

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新たな人類が初めて文明を持ってから約3万3千年後、遂に人類は産業革命を起こした。
産業革命は機械力という新技術により、文明が加速度的に進歩する代償に、公害を生む。

なんだかまた同じ歴史を繰り返しそうだ。
ちょっとガイアくんの意見を聞いてみましょう。

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激おこ。
このままでは新たな人類も旧人類と同様の道を歩む未来なのは必定。
けれどそんな未来、わたしが変えて見せる。

旧人類は化石燃料と原子力燃料をじゃぶじゃぶ使うことで資源の枯渇を産み、それが原因で世界大戦戦争が起きた。
ならば再生可能エネルギーだけでいいじゃない!
というわけで原子力と化石燃料をビタ一文使わないことにした結果…

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新西暦3936年、未だインターネットなし。
再生可能エネルギーだけではエネルギー量が足りず、科学に革新をもたらすほどの力はないみたい…
これはある意味平和な世界と言えなくもないけれど、文明は停滞するとやがて滅びるとヒトデが教えてくれた。

このままでは人類は、静かにゆっくりと滅亡の道を歩むしかない。
それを回避するには化石燃料や原子力を解禁し、そのエネルギーを科学に用いるしかない。
けれどそれをすればかつてのように再び資源争奪戦争が起きる。

わたしが何をしようとしても、人類は滅びる気がする。
もう、どうしたらいいのか…