ねじ式 13日目 「目覚め」

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浜辺に立つ本物の金太郎ビルをかけのぼるこのゲームの主人公である「T」と、メメクラゲに腕をかまれた少年。
少年の腕の傷を直すにはこのビルに居る産婦人科医に手術してもらわなければならないようだ。

だが…このビル、恐ろしく複雑な作りをしている。
このゲームはところどころ3Dダンジョンを進むことになるのだが、以前にも書いたけれどこのゲームのダンジョン移動は特殊だ。
なにしろ一度に3歩ずつ進む為、ウィザードリィのような普通のダンジョンゲームを思い浮かべるとまずドツボにハマる。
丁寧なマッピングに加えて細かい空間把握も必要だ。
はっきり言って拷問である。
このビルのマッピングだけで3時間くらいかかってしまった。

やっとこさ登頂した主人公たち。
そこには原作通り、女医が居た。
それでは、女医に少年の腕を直してもらおうじゃないか。

それにしても、である。
なぜTは苦労してこのビルを上り詰めたのか、なぜこの少年に為にここまで東奔西走しなければならないのか。
まぁ夢の世界を描いているゲームなのでところどころ支離滅裂なのも仕様なのだが…
マッピングをしている私もすっかり手は腱鞘炎で目はしぱしぱして頭は考え過ぎて沸騰している。
リアルでもゲームでもすっかり夢現の気分である。

ともかくも手術が始まる。

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ギリギリギリギリギリ…と少年の腕を締めて行く…と思いきや、どうやら締められているのは自分の腕のようだった。
え?少年はどこ行った?どこにもいないぞ?どうなっているんだ?
もう夢なので何でもありである。このゲームはまともに考えては決してならない。

ふと気が付くと…

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そこは病院だった。
どうやら主人公「T」は原稿を出版社に持って行くときに足を滑らせて窓から落ちてしまったらしく、ずっと病院で寝ていたとのこと。
その時に見ていた夢の中の自分が、自分の自伝を書く為に、これまで自分が描いてきた作品の世界にダイブしていた、ようだ。
つまり夢の中で夢を見ていたのだ。
もうわけがわからない。

退院したTは街に出る。
そのマップ画面はこれまでとは違い、カラーであった。
やっと現実の世界に戻ってきた感がする。

終わりの時は近い…気がする。