2017/10/16

リアを人質に取っていることで嬉々としてマリスをしばくランスであるが…
なんと、シィルがリアにかけたスリープの魔法が解けてしまい、逃げ出してしまう。
ええい、何をやっとるんだアイツは…
それを見逃すマリスではない。
彼女はヒーリング9を使う。
この魔法は体力回復のみならず、体力を過剰に回復することで身体能力を上げる魔法だ。
当然過剰故に体にガタも来る。
だが彼女はそんな事など一向に構わずに、迷わずかける。
あのような頭のおかしい王女に何故マリスはそれほどまでに仕えるのか…
さて、ラスボス戦である。
先手必勝ということで一度に全てのチップをぶつけるが…なんと全て無効化される。
どうやら相手が魔法防御チップを出している場合、こちらに魔法攻撃のシィルチップが混ざっていると全て無駄になるらしい。
このポンコツ奴隷め!
そして次の攻撃を受けきれずに死亡…やりなおしである。
とにかく攻撃力が相当高いので、盾チップを効率的に使うしか無い。
何度かリトライして継戦時間は延びるものの、体力が攻撃力以上に化け物じみているので一向に倒せない。
またロード…強すぎるぞおい!
と思ったらクリティカルで一気に6000ほどのダメージが出て倒す。
…
倒れ伏したマリスは言う。
小さい頃のリアは、虫も殺さぬ心優しい少女だった。
それはリアが生まれた頃に仕えた当時7歳の少女マリスが、一番よく知っている。
行き倒れ寸前の所をリアに助けられた忍者かなみも、よく知っている。
だがリアは世界随一の強国リーザスを背負う王女。
その地位と権力を狙う者は数知れず。権謀術数渦巻く毒蛇の巣の中を生き抜くには、彼女はあまりにもか弱かった。
彼女の飼っていた大切なペットをメイドが残忍に殺したのも、そんな彼女を小さなうちから「躾ける」ためであったろう。
この広く冷たい王宮で最愛の友達をなくした彼女は、それでも健気に生きようとした。

心を壊すことで。
「自分の大切なペットと同じ目にあわせてやる」
かくて彼女の酸鼻極まる女の子苛めが始まった。
それは決して許されることではないが、裏返せばそれほどリアの心は修復不可能なほどに壊れてしまったのだ。
ならば、リアを本当に思いやる数少ない存在であるマリスとかなみとしては、出来る事は一つしかない。
寄り添うことだけだ。
…
だが…
だが!
ランスにとってはそんなの関係無い!
可愛い女の子が世の中から一人減るということは俺様のこます予定リストが一人減るということだ
うがーーー!しみじみと語るマリスを全力で捨て置きランスはリアを追い詰め、思う存分しこたまお仕置きこましをする。
そして…

怒られ慣れしていないリアはすっかりランスの虜となり、リーザス軍を率いて結婚を迫ってくる。
自由を愛するランスはシィルを連れ、すたこらさっさと逃げるように次の依頼に移る。
次の冒険の舞台は…カスタムの町。ランス2の舞台である。
駆け出し冒険者ランスのささやかな冒険の軌跡はこうして紡がれ、そしてまた未来へと紡がれて行く。
やがて全大陸全世界を席巻する冒険へと――
ランス01 光を求めて -完-
評価。
非常に良く出来たゲームだと思う。
この時代にコマンド総当りゲームを敢えて持ってくる勇気もすごいが、スキップなどのシステムに力を入れフラグ自体は簡易化している。
それによりストレスがほぼ無く楽しめる。
戦闘シーンも力押しなら力押しでなんとかなるし、頭を使う部分もあって楽しい。
キャラの攻略は時間制限が多く一度のプレイでは取りこぼしも多いのだが、システムがしっかりしているので2周もすればわりとあっさり埋まる。
グラフィックもすばらしく、テキストもランクエよりこなれている。
欲を言えばキャラ一人ひとりの掘り下げが更に欲しかった所だが、新たなるランスの第1作として考えればそれは冗長だろう。
故にボリュームも過不足無く丁度良い。
ランスファンならば文句なしに買いである。
あとおまけ。

初回プレイではクリアに91日。
ランス9の作中時間は2ヶ月らしいので、随分時間がかかっている。
でもまぁ駆け出しランスだし仕方ない。

あとアリスの館の眼鏡ギャラリーが無駄に凝っていてサイコーであった。