シュタインズゲート 36日目 「もう一人の能力者」

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フェイリスは結局、Dメールの内容を思い出せなかった。
もうこうなったら、フェイリスと話しを続けつつ、Dメールの内容を推測して行くしか無い。

が、その時4℃一味に絡まれる。
4℃は試合に負けると、相手をイカサマ呼ばわりして仲間の手でネットも炎上させ、暴力を持ってそれを認めさせる、まさしく真正DQNに恥じない男なのだ。

逃げ出すオカリンとフェイリス。
秋葉原中を動き回り、かつての世界線ではフェイリスの勤めていたメイド喫茶、この世界線では倉庫になっている場所に逃げ込む。
ここでしばらく身を潜み、フェイリスとの話しを続ける。

フェイリスは小さい頃から萌え文化が好きで、秋葉原の都市計画を担当していた父に対し、アキバに萌え文化を広めようとおねだりしていたが、取り合ってもらえなかったという。
その頃のフェイリスはまだ9歳であり、また彼女は相手の嘘を見抜ける力もある為父の会議に出ていたが、当然難しい話だらけであり彼女が付いていけるはずが無い。
そのうちフェイリスはイヤになって、会議に出続けるのを止めてしまった。
9歳ならば当然である。

ということは、だ。
フェイリスが世界線を変える前のアキバ、IBN5100がラボに存在したアキバは、萌え文化と電気街が混在した街だった。
しかしフェイリスが世界線を変える事で、電気街しかない街になってしまった。
萌え文化だらけのアキバはフェイリスが父の会議に出続けた世界線であり、そうでないアキバはフェイリスが会議に出なくなった世界線なのだ。
つまりDメールの内容は、彼女が会議に出続ける事を止める…と言うのを止めさせるメールのはずだ。

それがメール内容なのか?と問い詰めるオカリン。

すると…

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フェイリスが誘拐されることになると、彼女が父の会議に出続ける結果になると言う。
???
何を言っておるのだこの猫娘は。

と、その時。
ここまで口に出したフェイリスは、突然頭を抱えて痛み出す。
この倉庫には、かつて来た事があると。
自分と、そしてまゆしぃがここでメイドの格好をしていたと。
そこにはオカリンも、ダルニャンも来ていたと。
そこはメイド喫茶で、名前はメイクイーン+ニャンニャンであると。

なんと、彼女もまた未自覚ながら、世界線変動感知能力リーディングシュタイナーの使い手だったのだ。
やたらメールで電波な事ばかり言っていたのも、彼女の無意識下の力によるものだったのかもしれない。
そもそもこの能力は確かに稀有なものだろうが、世界で一人だけというのもまたかえって確率は低いだろう。

全てを思い出した彼女に、改めてオカリンは問う。
過去を元に戻してくれと。

それに対しフェイリスは、出来ないと言う。
なぜならば、彼女が過去に送ったDメールとは…

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「10年前に死んだパパを生き返らせること」

だったから…

シュタインズゲート 35日目 「4℃様」

オカリンはフェイリスに電話をかける。
フェイリスが送ったDメールを無かった事にする為に。

が、フェイリスは出ない。メールしても返信されない。
彼女の家に行っても出ない。
まゆりが死んでしまうのは明日の14日。
あと1日しか無いのに。一体どこへ…

そうだ、フェイリスオタクのダルなら知っているかもしれない。
すると、彼女は今まさに雷ネットアクセスバトラーの大会の決勝に出ていると言う。
なんとか彼女に会いたいと叫んでも、ダルもそれを観戦しており、まともに取り合ってくれない。
くそっ、フェイリスオタめ…

観戦チケットも無く、会場に入れない。仕方ないので終わるのを入り口で待つオカリン。
だが出てこない。焦る。
彼女を見たかどうか、会場から出てきた人物に聞いて見る。
その人物は…

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オカリンに勝るとも劣らない、厨二病患者だった。
名前は4℃様。超うさんくさい。
しかもやたら喧嘩っ早く、フェイリスの名前を出しただけで頭突きをかます、真正のDQNのようだ。
取り合ってられないので逃げ出し、フェイリスの家に直行する、

彼女は家に戻っていた。どうもしんみりしている。
無敵の雷ネッターの彼女は、決勝の相手に卑怯な手で負けたそうだ。
これじゃぁパパが喜んでくれない、と言っている。

それは残念である。が、ええい、そんな事を言っている場合ではないのだ。
まゆりの命がかかっているのだ。

しかし、ふと立ち止まるオカリン。
Dメールの内容は、そもそもフェイリスが思いだせるはずが無いではないか。
世界線の変動を感知出来るのは、この世界ではオカリンだけのはずだから。
彼女にDメールの内容を聞いて、それを取り消すメールを過去に飛ばせば、まゆりは助かるかもしれないのに。
これではいくらメール限定のタイムマシン電話レンジ(仮)とは言え宝の持ち腐れだ。

そのタイムマシンと言う言葉を聞いたフェイリスは…

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しなっと、オカリンに寄りかかってきた。
タイムマシンを使わせてとゴロニャンしてくる。

フェイリスは相手の卑怯な手で決勝戦を負けてしまった。それが悔しい。
なので事前にサングラスと耳栓を用意しろと、過去の自分に伝えて欲しいと。
そうすれば、Dメールの内容が思い出せるかもしれないと。
思い出せるのか…?非常に胡散臭い…

だが、他に取る手段が無い今、彼女の言葉にすがるしか無い。
オカリンはタイムリープし、過去に戻り、フェイリスにサングラスと耳栓を手渡そうとする。
が…。
途中4℃様に邪魔される。どうやらこいつが決勝の相手らしい。
オタク狩り上等の真正DQNであり、皆から嫌われている奴のようで、確かに手段を選らばなそうだ。

一方フェイリスは、当然この時間軸では自分が負けるとは毛ほども思っておらず、オカリンにお前は負けると言われすっかり不機嫌になってしまった。
相当ぷりぷり怒ってしまったフェイリスだが、オカリンがあまりに必死なので仕方なくサングラスと耳栓を受け取る。

そして始まる雷ネット大会の決勝。
予想通り4℃の一味は数々の妨害をしてくる。
相手の精神を削り取るような厨二病言葉の乱射をしつつ、フェイリスの目には4℃の一味によるレーザーポインタからの光。
そのためフェイリスは相手の目やカードを見る事が出来ない。
オカリンは何とか4℃の一味からレーザーポインタを奪取するが、4℃の口三味線に翻弄されているのか、フェイリスは大苦戦している。

…しかし、フェイリスにとってはそれは演出だった。
散々苦境を演出した上で、見事大逆転勝利した。
さすが雷ネットのチャンピオンである。ただ勝つだけでなく、いつも毎回魅せる勝ち方をする。
そして彼女はちゃんとオカリンを信じ、耳栓をしていたのだ。

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試合後、あまりに嬉しくてオカリンに抱きつくフェイリス。
相当上機嫌である。

何故彼女は大逆転勝利が出来るのか。
それは彼女は小さい頃から父の会議に出て、父の交渉相手の目を見るうちに、相手が嘘をついているかどうかわかるからという。
だから駆け引きが重要な雷ネットで無敵を誇ったのであり、試合前に必死にフェイリスの為のアイテムを渡そうとするオカリンを信じたのだ。

うむ、そうか。すごいな、よかった。では約束どおりDメールの内容を聞き出そうではないか。
未来のフェイリスは言っていた。私は雷ネットに勝てばDメールの内容を思い出せるかもと。
さぁどうなんだフェイリス!?

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「それはフェイリスのウソじゃないかニャ?」
やはりそんな気がしていたが…
ダメだ、この猫娘は…

シュタインズゲート 34日目 「犠牲の代価」

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尾行中止のDメールを送る事で、鈴羽はラボメン参加・父との邂逅というかけがえの無いそれからの4日の思い出を失う。
が、そうしなければ結果的に鈴羽は記憶喪失になった挙句自殺してしまうし、まゆりは助からない。
Dメールを送れば、彼女のかけがえの無い4日は失われるが、歴史は改変され、鈴羽も使命を果たし、結果的にまゆりも助かる、はずだ。

そうしてオカリンは、尾行中止のDメールを、送った。
歪む世界、めまい、これは世界線変動率感知能力リーディングシュタイナーの発動のシグナルだ。
世界線は、変わった。

この世界線であれば、IBN5100はラボに存在し、それを持ってSERNのエシュロン情報を消去しているはずなのだが、何故かラボには無かった。
しかし、世界線は確かに変わったはずである。
その結果、13日の金曜日の夜、まゆりが殺されるはずの夜は―――無事何事も無く過ぎ去った。
まゆりは生きている。
感慨深くオカリンはじっとまゆりを見て、まゆりが柄にも無く照れている。

鈴羽の犠牲は無駄ではなかった。
鈴羽の4日間の思い出を、オカリンはしっかりと胸に抱き、これからずっと続く、続かなければならない、当たり前の日常を生きて行く。

翌日、ビルの管理人ミスターブラウンこと天王寺に出会う。
鈴羽が10日やそこらでバイトを辞めたせいで怒っているようだ。
オカリンは橋田鈴に付いて聞いて見たところ、この世界線においても彼は橋田鈴に世話になったと言う。
彼女はこの世界でも10年前に死亡。
しかし彼女の最後は、自殺ではなく、病死。それはとても安らかな死に顔だったと言う。

天王寺はかつて15年前に火事で財産を失ったが、橋田鈴の残した家に下宿させてもらい、そのままその家を譲り受けたという。
そちらに案内される。

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それは古びた一軒屋であり、傍らには、MTBがあった。
鈴羽の乗ってきた自転車だ。
7年後に生まれるはずの彼女は、10年前までこの地に生きてきた。
おそらく使命を果たして。

橋田鈴、いや鈴羽は、天王寺に自分が所有していたビルも譲った。
それが現在ブラウン管工房、そして未来ガジェット研究所のあるビルである。
鈴羽は10日間の2010年を満喫させてくれた恩を、過去の天王寺に返したのだ。

そして彼女の形見として、天王寺はあるものを見せてくれた。
それは…

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ダイバージェンスメーターだった。

世界線変動率は確かに変わっていた。
が、0.409431%であり、まゆりが死なない世界線であるはずの1%には達していない。
しかしまゆりは死んでいない。
世界線が0.3%から0.4%になったことでまゆりが死なない世界線に分岐したのだろう。
そしておそらく残り0.6%を変える事で、世界はSERNの支配する未来には分岐しないようになるだろう。
ここまでしてくれた鈴羽に感謝し涙し、残りの0.6%を変える事に決意を新たにするオカリンであった。

帰り道、ルカ子の神社に寄ってみたが、IBN5100は奉納されて居なかったという。
しかし、何らかの方法でIBN5100がどこかで使われたに違いない。
その結果がまゆりの生存なのだから。
未来は確かに変わったのだから。

が…

未来は、変わっていなかった。

13日の金曜日午後8時前から丁度24時間後。
もう何十回と見た光景。
萌郁に襲撃され、まゆりは、殺された。

鈴羽を犠牲にしても、未来は変わらなかった。
まゆりの命が1日伸びただけだった。
絶望の心持で、タイムリープ。


タイムリープ後の世界で、再び紅莉栖に助けを請う。
もう何度、彼女に助けてもらっただろうか。
そして何度、その度に憎まれ口を叩きながらも何だかんだ一生懸命協力してくれる、彼女の優しさに触れただろうか。
紅莉栖にしてみれば初めてオカリンを助けるわけだが、何十回とタイムリープしているオカリンにとっては、紅莉栖はもう、特別な存在になりつつある。
いつものオカリンの厨二病セリフにもキレがない、というかそんな事をしている場合では無い。
紅莉栖の知恵を借りなければ。

彼女の出した結論はこうだ。
オカリンの言葉からするとラボにIBN5100があった世界線もたしかにあったのだが、それはDメールで無かった未来に現在は分岐している。
ではこれまで送ったDメールのうち、IBN5100が消える結果となったDメールを無かった事にすれば、IBN5100が存在する世界線に戻るではないかと。

おお!

さすが助手である。
これまで送った事で世界線が改変されたDメールは、自分へのメールを除くと、萌郁、ルカ子、フェイリスの3人が送ったDメールだ。
そしてこの中でIBN5100が消えてしまった世界線に移動するきっかけとなったDメールを出したのは…確かフェイリスのはずだ。

彼女が送ったDメールにより、秋葉原の町は劇的に変わった。
萌え文化と電気文化が混在したカオスだったこの町は、フェイリスのDメールにより、萌え文化が存在しない、カチカチの電気街オンリーの町になってしまった。

それ以降のまゆりの死も、このガチガチの電気街の秋葉原で起こった。
ならば彼女のDメールをなかった事にすればいい。
そうすればIBN5100が見つかるかもしれないし、その結果まゆりも死ななくなるだろうし、そうしなければいけない。
そのためには、彼女はDメールでどんな内容の文章を送ったのかを聞きださないといけない。

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フェイリスに電話をすべき・・・と言うところでフォーントリガーのアイコンが出る。
これはまさに未来が分岐するタイミングかもしれない。

オカリンはフェイリスに連絡を取る。
果たして未来は変わるか…?

シュタインズゲート 33日目 「檻(鈴羽END)」

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鈴羽は4日前、父を探しにタイムマシンオフ会に出て、そこで父に出会えず、傷心のまま過去へ旅立って行った。
仲間思いのオカリンはそれを良しとせず、Dメールで鈴羽を尾行した過去に改変し、去ろうとした彼女を引きとめた。
俺たちが父親を探してやると言って。

結果、ダルが父親とわかり、全ての未練を吹っ切った鈴羽は意気揚々と過去へ飛び…そして、失敗した。
その理由は彼女を引きとめた夜に激しい雷雨が起き、タイムマシンが故障。
それの修理がうまく行かず、彼女は過去にたどり着いた時に記憶喪失になってしまったからだ。

もしも4日前に彼女を引きとめなければ、タイムマシンは正常なまま過去に飛び、使命を果たせたはずである。
なので、4日前のオカリンに鈴羽を尾行するなというDメールを送れば歴史は改変されるはずである。
即ち、まゆりが助かる可能性が飛躍的に高まる、はずである。

そのかわり、鈴羽にとってかけがえの無い思い出になるであろう、その後の4日間は消滅する事になる。
父親に会えないまま、傷心のまま、誰もいない過去で黙々と使命を果たして行く事になる。
まゆりを助ければ、鈴羽はかけがえの無い思い出を失う。

どうするか?
オカリンは・・・どちらも選択しなかった。
オカリンが選択したのは、逃避だった。

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オカリンは2日前にタイムリープ。
鈴羽の父親探し・タイムマシンの修理・タイムリープマシンの開発を一旦止めて、東京ビッグサイトまでのサイクリングを提案したのだ。
夏休みの昼下がり、かけがえの無い仲間と共にお出かけ。楽しいひと時だ。

無論オカリンは全てを知っている。2日後にまゆりと鈴羽に起こる全てを。
しかし、それが来る前にまた2日前にタイムリープ。
この2日だけは、鈴羽もまゆりも、そして紅莉栖もダルもオカリンも悲惨な末路を迎えない、楽しいひと時。
オカリンはタイムリープを繰り返し、この楽しいひと時を永遠に生きる事とする。
何日も、何十日も、何百日も、何千…

全員が全員、同じ事しか言わない2日、同じ事しか起こらない2日。
次第に心がギスギスしてくるオカリン。
多少ひどい事を言っても、ひどい事をしても、タイムリープすれば全てなかった事になる。
ただ、オカリンの脳に、吐き気を催す自己嫌悪の念が刻まれるだけだ。
もう何千回、タイムリープしただろう。
そもそも何でこんな事をしているのだろう。
ああ、そうだ、鈴羽とまゆりを救う為だ。
何故そんなことをする必要があるのだろう。
何故そんなことをしなければならないのだろう。
マイナスの念を何千回と脳に刻み続けたオカリンは、ついに。

壊れてしまった。


しかしそれを救ったのは鈴羽。
今のオカリンの死んだ魚のような目には、既視感があった。
2036年の未来に生きる人間の目、そのものであったと。
彼女は気付く。オカリンはもう何千回とタイムリープをしていると。
彼がしているのは閉鎖された空間で行われている、緩慢な自殺であると。

鈴羽はこれから何が起こるかを聞き出す。
まゆりの死と、鈴羽の自殺。
それを知った鈴羽は逡巡の末――

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一緒に過去へ飛ぼう、と提案する。
タイムマシンの修理が不完全な為の記憶喪失。
その使命は24年後に思い出し、あまりの後悔に押しつぶされ自殺した鈴羽。
しかし、傍らにオカリンが居れば、思い出すかもしれない。
そして鈴羽としても本心は、一人ぼっちで1975年の昔に飛ぶのはイヤだ。
誰かにそばに居て欲しい。

かくして、タイムマシンは修理され、タイムリープが完成したその日、二人は旅立つ。
まゆり、紅莉栖、ダルに置き手紙をして。
両親、家族、全てをこの世界に残して。

世界は大幅に変わるかもしれないし、変わらないかもしれない。
しかし何千回と同じ二日を繰り返すよりかは、遥かに建設的で希望のある世界だ。
これは逃げではないし、そう信じたい。
オカリンと鈴羽は、この世界を去る。

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これから過去に飛び、35年かけて、未来を変えるために。

(鈴羽END)






…というわけでシュタインズゲートのエンディングを迎えた。
最初は他の日記と同様、ゲームを茶化しつつ書いてきたが、あまりに物語に引き込まれた為途中からあらすじの羅列の日記になってしまった。
日記としてみるとかなりよろしくないが、とにかくストーリーに引き込まれてしまったのはしょうがない。
このまま押し通す。

鈴羽endの感想は、実にこう、悲しい。
根っこはとてもいい奴のオカリンが壊れていく過程は、見て居られなかった。
そしてそれに気付きオカリンを救う鈴羽は、実に良い女である。
乳もでかい。おのれダルめ…
とにもかくにも、二人にとって良い未来になることを願うばかりである。
1975年から始まるシュタゲも見てみたいなぁ。

で、ここまで来たら当然他のエンディングも見てみたいのだが、このゲームには選択肢が無い。
分岐のタイミングは、メールの返信内容と、オカリンが重大な行動をするときにしつこいくらい逡巡のセリフが流れる時に、Dメールを使う、というもののようだ。
1週目プレイの時はそのタイミングを知る事はほぼ不可能だが、2週目プレイの時、分岐のタイミングになるとテキストの文末にケータイアイコンが出る。

試しに鈴羽の尾行を中止するか否かの所までロードしなおしてみると…

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おお、文末にアイコンが出るようになっている。
鈴羽エンドは第6章のエンディングだが、この時にケータイを起動させると、尾行するなのDメールを送ることが出来る。
すると鈴羽エンディングを迎えることなく、第7章が始まる。

というわけで引き続きシュタゲ日記は続くのであった。

シュタインズゲート 32日目 「阿万音鈴羽」

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まゆりは鈴羽の父親を連れて来たという。
ではどこにいるのか?すぐ近くにいると言う。
それは…ダルだ。

一同気が抜けるが、まゆりはこう見えて鋭いところがある。
ダルが偽造し、鈴羽に渡そうとしたピンバッジ。これに描かれている文字は「OSHM***A 7010」だ。
しかし7に当たるところは下の傍線がギリギリ見え、2010と読む方がしっくり良く。
そしてOSHMそしてAは、ラボメンのそれぞれの姓の頭文字だ。
萌郁はともかく、フェイリス・ルカ子が何故か欠番になっているのは謎だが…

そしてこのタイムマシンはオカリンが後に創設するレジスタンスに所属する鈴羽が乗って来る。
鈴羽の父親も創設メンバーであり、彼がこのタイムマシンを作り、それは電話レンジ(仮)と構造が似ている。
これから起こる未来からすればオカリンの片腕のダルが創設メンバーになるのが自然の流れだ。
だからこそこのタイムマシンは、電話レンジ(仮)の機構を知っているダルならではの作りになっていたのだ。

さらに、この世界線では鈴羽尾行の際にダルは2010年のタイムマシンオフ会に参加していたという。
鈴羽の父親がこの時代タイムマシンオフ会に参加していたこと符合する。
もっとも、世界線変動感知能力リーディングシュタイナーを持つオカリンは、世界線の再構築を感知で切る変わりに再構築された歴史自体は認識し得なかったが。

そしてタイムマシンの名前。
正式名は「FG204 2nd EDITION Ver.2.31」。セカンドエディションとかダルの好きそうな名前であり、FGはFuture Gadgetの略と思われる。
すなわち未来ガジェットだ。

最後に、彼の父親のコードネームであるバレル・タイター。バレルとは樽の事である。
橋田至の一部にダルと樽をもじって、バレル・タイターと名乗ったのだ。つまり駄洒落である。

ここまで来ると、もう鈴羽の父はダルとしか考えられない。
かくして、親子の対面は成る。

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そうして全ての未練が吹っ切れた鈴羽は、1975年の過去へ飛ぶ。
その瞬間、鈴羽が彼の地でIBN5100を手に入れ、2010年の現在まで生き続け、初老に成った彼女がオカリンにIBN5100を手渡す、と言う世界が再構築されるはずである。
それを持ってオカリン達がSERNのエシュロン蓄積データの該当部分を消去すれば、まゆりの助かる未来に分岐するはずである。
それは同時にタイムマシンの完成する未来が無くなり、SERNによる暗黒の世界支配という未来が無くなる事を意味する、はずである。

それにしても、ダルがまさか結婚して子供まで出来るとは。
しかも鈴羽の容姿から見ると、嫁はかなりの器量だろう。
ラボメンの中で一番魔法使いに近い男だったと言うのに。
髪の色は確かに似てるなぁ・・・と思ったけど。
なってこったである。人生は不平等である。
でもダルも太ってるだけで顔はイケメンっぽいしなぁ・・・

ともかくも、鈴羽は過去へ飛び立った。

が。

しかし…

オカリンは世界線の変動を感知出来ない。
ラボに戻ってダイバージェンスメーターを見ても、数値は0.337187%。即ち、鈴羽が去る前に変わっていない。
その時、玄関を叩く音がする。
これは鈴羽か?そうに決まっている。
急いで扉を開ける。

立っていたのは、ミスターブラウン。下の店の店主であり、このビルの管理人だ。
彼は手紙を携えていた。
10年前にとある女性から預かった手紙で、10年後の今日にオカリンに渡してくれ、と頼まれたらしい。
読む。

その手紙は…阿万音鈴羽からの手紙だった。
内容は…

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絶望に彩られていた。

彼女はタイムマシンで1975年に降り立ったが、タイムマシンの修理は不完全だった。
その結果、彼女は記憶を無くしてしまっていた。
IBN5100を捜索すると言う使命を、綺麗さっぱり忘れてしまったのだ。
唯一覚えていたのは、橋田鈴と言う名前だけだった。
記憶喪失になった彼女は施設に預けられ、その後24年間を橋田鈴として生きた。
阿万音鈴羽と言う名前とその氏名を思い出したのは、この手紙を書く1年前だった。

2010年に寄り道せずに、まっすぐ1975年に行っていればよかった。
あるいはタイムマシンオフ会で父親を見つけられず、この世界を去ろうとしたのをオカリンはDメールで引きとめたが、それが無ければよかった。
そうすればその後起きた雷雨にタイムマシンが晒されず、故障することも無かった筈だ。

彼女はその手紙にひたすら謝罪と後悔と苦悩を書きなぐり、そしてその10日後、死んでしまった。
死因は…

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自殺。

橋田鈴としての彼女は天涯孤独ながら明るく生き、ミスターブラウンはそんな彼女の家に下宿していたという。
しかしこの手紙を書く1年前から様子がおかしくなり、一人ぼっちで自殺してしまった。
葬式にも殆ど人が来ない、寂しい最後だった。

阿万音鈴羽は、もう10年も前に死んでいた。
タイムマシンを直して、鈴羽を過去に飛ばした事で。

タイムマシンを直しても、でも直しきれず、過去に飛んだ鈴羽は記憶喪失の無意味で孤独な人生を歩んだ末に自殺。
IBN5100も渡されず、結果的にまゆりも死に、ディストピアの未来が確定する。
かといってタイムマシンを直さなくても、まゆりの死は確定する。

途方に暮れている暇もなく、秋葉原に通じる電車が全てストップする事態になる。
萌郁の襲撃の時間だ。

オカリンの決断は――

シュタインズゲート 31日目 「鈴羽の父は?」

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鈴羽の父の形見であるピンバッジを手がかりに捜索を進めるが、一向に見つける事が出来ない。
まゆりも別行動で探してくれているが、わからないという。

そうこうしている間にダルは鈴羽のタイムマシンを修理しているが、これが思いのほか順調なようである。
ダルは鈴羽から話しを聞きつつタイムマシンの修理を進めるが、どうもこの二人はお似合いだと、まゆりは言う。
フェイリス以外の3次元には興味ないダルの事がまだわからんのかこのまゆりは。
ヤツは30歳になったら魔法使いになるに決まっているではないか。
ちなみにまゆりが鈴羽から聞いたタイムマシンの名前は、FG204何ちゃらかんちゃらというらしい。
相変わらずまゆりは役に立たない。

そこで作業に一区切り付いた鈴羽が話しかけてくる。
オカリン達はじめ、ラボメン皆に会えてよかったと。
自分の生きてきた未来はSERNの手によるディストピア。そこでは人間は自由も覇気も奪われ、ロボットのようになっていた。
この未来を変えるために1975年に飛ぶつもりだった鈴羽は、この時代に生きていたという父を一目見る為にこの時代により道した。
この時代の人間は、みな笑い、怒り、悲しむ、感情豊かで自由を謳歌している、鈴羽にとって理想の世界だった。
その世界にわずかな間でも浸れて良かったと、やたら悲痛な顔をして話している。
タイムマシンを持っているのだから目的を果たしたらまた戻ってくればいいのにと思うのだが、どうにも悲壮である。
その悲壮な顔の理由は、その後明らかになる。

ピンバッジの持ち主の捜索を依頼していたアキバのアクセショップの主人から電話がかかる。
彼はオカリンに捜索を以来された日の前日、まさにそのピンバッジの図案を持った男に話しかけられ、これと同じものを作ってくれと言われたのを思い出したと。
その人間こそが鈴羽の父じゃないか!?
思い出すのが遅すぎる。仕方ないのでタイムリープし捜索を依頼した前日にタイムリープ。

そこで見かけたのは、なんと…

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ダル!
何をやっとるんだこいつは。
問い詰めると、鈴羽の父が見つからなかった時のために、実は見つかったんだと優しい嘘をつくための証拠として、ピンバッジの製作を依頼したと言う。
なんだそれは、ただのその場しのぎのエゴではないか。
鈴羽は目的を果たしたらまたこの時代に戻ってくればいい話であり、そこで改めて父探しをすることも出来るだろう。
しかしダルは言う。

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鈴羽のタイムマシンは、過去にしか飛べないという。
彼女はもう二度と、元の世界にも、そしてこの世界にも、戻れないのだ。
タイムマシンで去ってしまったら、もう二度とこの世界に戻れない。

戻れるとしたら、1975年にたどり着いた18歳の鈴羽がそのまま2010年の今まで歳を取り、53歳の初老の姿になった姿としてのみである。
だから彼女は、もう二度と戻れない今の時間を大切にする為に、あそこまで悲壮な顔をしていたのだ。
そして自分の大切な時間を失う以上に、亡き父の意志を継ぎ、未来を変えたかったのだ。

出発の日――
タイムマシンは無事直り、鈴羽は過去に飛び立つ。
オカリンはまゆりを助けるがためだけに、鈴羽の青春を奪うことになってしまわないかと苦悩する。
しかし鈴羽の意志は固い。無論まゆりのこともあるが、過去に飛ぶ事自体、これから不幸な未来を歩むラボメン全員に対する希望でもあるからだ。

これから鈴羽は過去に飛ぶ。
その後、1975年から歳を取った初老の鈴羽がIBN5100を持って、ラボに訪れる手筈となっている。
そしてそれを持ってSERNのデータベースに浸入し、初めてDメールを送った時に関する項を削除する。
そうすれば、まゆりの助かる未来に分岐するはずである。
あるいはもっと以前に、鈴羽が飛んだ瞬間、既にSERNの野望を駆逐した未来になっているかもしれない。
最も、それを感知できるのは世界線変動感知能力「リーディング・シュタイナー」を持つオカリンだけだが。

とにかく、鈴羽が過去に飛んだ瞬間世界は変わるはずであり、そうならなければおかしい。
全ての希望を背負い、鈴羽は旅立つ。

唯一の心残りは、鈴羽の父を見つけられなかった事だが…
ここでまゆりが、爆弾発言をする。

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なんと既に鈴羽の父を見つけ、ここに連れて来たという。
なんだって!?

シュタインズゲート 30日目 「未来ガジェット研究所の未来」

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どうあってもまゆりが殺されるという未来に収束してしまう現在の世界線を変えるには、まゆりが殺されない世界線に分岐する地点まで時間を戻すしかない。
具体的にはどうするか?

そもそもオカリンたちは何時からSERNに目を付けられていたのか?
鈴羽によれば、一番最初にオカリンがダルに送った「牧瀬紅莉栖が殺された」というメール、それによって紅莉栖が死んでしまうという未来が回避された事。
これを、エシュロンと呼ばれる情報傍受システムが採取したからと言う。

エシュロンとは現実にあるシステムで、その実態は謎に包まれすぎており、それ故陰謀論好きの連中にとっての格好の興味の的だった。
現実はともかく、作中の世界ではSERNはエシュロンを使い、タイムマシン開発に関するありとあらゆる情報を収集していた。
それに引っかかったからだという。

そしてエシュロンが収集した全ての情報が保存されているのが、ダルがSERNをハッキングした際に見つけた、IBN5100で構築されたデータベース内。

つまり、鈴羽のタイムマシンが治るまで何度もタイムリープし、直ったタイムマシンで鈴羽は1975年に飛ぶ。
この年代はIBN5100が世に出た時代であり、SERNもまだこれをラウンダーを用いて世界的規模で収集していなかった時代。
この時代において鈴羽はIBN5100を確保し、タイムマシンで現在に戻ってきて、ダルの手によって解析、データベース浸入、当該情報の削除を行う。
そうすれば、SERNはオカリンたちの存在に気付かず、タイムリープマシンの完成もせず、結果的にタイムマシンも完成しない。
よってSERNの手による暗黒の未来も変わるはずである。

これらのプランの全てを知った鈴羽が過去に飛べば、過去は劇的に改変される、はずである。
タイムマシンが直り、鈴羽が過去に飛んだ瞬間、まゆりが助かる世界線に移っていると、オカリンは感知できるはずである。
なぜならオカリンだけが、世界において唯一、世界線の遷移を認識できるからだ。

そうと決まれば善は急げである。早速オカリンはタイムリープマシンの性能限界である48時間前にタイムリープ。
48時間前の鈴羽やダル達に事情を話し、タイムマシンの修理に取り掛かる。
最も鈴羽は修理は出来ないが、マニュアルは頭に入っている。それを元に、ダルが修理をする。
修理時間は2日。それ以上を超えるとまゆりが殺されてしまうからだ。

本来なら2036年のテクノロジーで出来たタイムマシンを修理する事は不可能のはずだが、何故かタイムマシンの仕組みは電話レンジ(仮)と似ていると言う。
どうも都合の良すぎる話だが、そのまま修理を進める。

そして鈴羽から、あるものをもらう。

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世界線変動率(ダイバージェンス)メーターなるものであり、今から11年後にオカリンが開発するという。

鈴羽の居た2036年の世界を0%として、鈴羽がタイムマシンで2010年に来た事で世界線は元から0.33%ずれた。
このずれが1%になれば、まゆりが助かる世界線に変動したと言える、らしい。

世界線の変動を感知できる能力をもったオカリンならでは発明品である。
最も同時間内での世界線の移動を認識できるのはオカリンだけであり、その間の数字の変動を認識できるのもオカリンだけ。
なのでこれはオカリン以外が持っていてもほとんど役に立たないところが、実にオカリンらしいが。

さて、この間紅莉栖は全力でタイムリープマシンを開発しており、それも遅らせるわけには行かないので、結局オカリンはこの世界に来ても何も出来ない。
何も出来ない自分が悔しい。そんなわけで、鈴羽の父親探しを平行して進める事にする。
手がかりは…

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ピンバッジ
鈴羽の父親の形見だという。

なればこの世界でこのピンバッジを持っている者が、鈴羽の父親である可能性が高い。
アキバのアクセショップにピンバッジのデザインを渡し、これを見かけたら連絡するようにお願いする。
そうしてオカリンと鈴羽は足を使ってピンバッジを求めて東京近辺を探し回る。
その間、オカリンは鈴羽から、2036年までにこれから起きる未来に付いて聞く。

2034年に、SERNはタイムマシンを実用化。
その後の2年間でタイムマシンを駆使し時間改変をしまくり、SERNと、そのバックにいる300人委員会により世界は支配される。
自由は剥奪され、争いもないが怒りも悲しみもない、ロボットのような人間しか居ないディストピアに、世界は変わってしまった。
そしてSERNに対抗するものは容赦なく殺されていった。

鈴羽の父とオカリンは、そんなSERNに対抗するレジスタンスを組織したリーダーだった。

鈴羽の父は過去を変えるためにSERNの技術をパクッってタイムマシンを作る。これが鈴羽が乗ってきたタイムマシンである。
しかし完成半ばで鈴羽の父は殺される。

オカリンはSERNに対抗するテロリストとして活躍する。
世界を支配するSERN、その体制を覆し自由をもたらす、SERNにとっては混沌をもたらす存在。
オカリンがネタで言っていた狂気のマッドサイエンティスト鳳凰院凶真を地で行く活動である。
最も、これはネタではない。
2010年にまゆりを殺されたオカリンが復讐の炎に身を焦がした結果なのだから。
それで作ったのがオカリンにしか役に立たないダイバージェンスメーターとか、あとレジスタンスの作戦名がやたらゲルマン系というのがなんともオカリンだが。
しかしオカリンは真剣であった。そしてそれゆえSERNに目を付けられ、2025年に殺されたという。

牧瀬紅莉栖はその後SERNに拉致され、強制的にタイムマシンの研究をさせられる。
その後完成するのだが、鈴羽が飛んできた2036年の未来では既に死亡していた。

ダルは…謎である。
生死は不明。
ウィザード級ハッカーとして地下に潜っている説があるという。

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つまり未来ガジェット研究所の主要ラボメンの未来は、殆どが悲惨な末路を遂げている。
このような未来、断じて認めるわけには行かない。
まゆりが死なない世界線に移動さえできれば、このような未来にはならないはずである。

ダルはタイムマシンの修理を、紅莉栖はタイムリープマシンの完成を進める。未来を変えるために。
そして現時点では何も出来ないオカリンは、無力な自分を呪いつつ、鈴羽の父探しを、進めて行く。

シュタインズゲート 29日目 「マイフォーク」

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何度もタイムリープするオカリンだが、これはもう一人でクリア出来る問題では無いと気付く。
うなだれている所に現れる紅莉栖。
今の時間は丁度タイムリープマシン完成の打ち上げパーティの為の買出しの時間だったからだ。
まゆりを助けるには、一人では無理だ。協力者が必要だ。紅莉栖にすがろう。助けてくれ。

必死に懇願するオカリンの熱気に当てられたようで、彼女は協力を約束する。
タイムリープマシンを使って過去の自分に説明しろと。
過去の紅莉栖にとってはいきなりオカリンに未来から来たと言われても面食らうかもしれないが、大丈夫。
紅莉栖は自分こと自分が一番良く知っていると自信満々に胸を張り、念のためわたしの一番欲しいものはマイフォークという合言葉を教えてもらう。
マイフォーク…実に乙女である。言ってて恥ずかしくないのだろうか…

と言うわけでまたもやタイムリープ。
時間は5時間近く。タイムリープマシンが完成する直前の時間である。
そして完成した瞬間、実験はしないと宣言し、まゆりとダルは帰らせる。
一人残った紅莉栖に対し、自分は未来から来たと話す。全く信じない
マイフォークの合言葉を言う。顔真っ赤である。これでやっと信じたが…ダメだこの助手は。

で、色々まゆりを助ける算段を話すが、紅莉栖曰くタイムリープマシンは48時間以上飛び越えれないとのこと。
つまりまゆりが殺される原因がそれ以前、例えばSERNへのハッキング等がトリガであったら絶対助けられないことになる。
じゃぁどうしろと!?と大騒ぎするオカリンの声を聞いて階下で物音。
鈴羽がこの話を聞き、そして駆けだしていた。
追いかけるオカリン。

彼女はラジオ館に突き刺さった人工衛星の中になぜか居た。
鈴羽曰く、これはタイムマシンであるという。しかし壊れてしまっていて動かない。
鈴羽は告白する。彼女の正体は…

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ジョン・タイター
ネットに書き込みしていたのも彼女であり、SERNに支配された暗黒の未来を変えるために、2036年の未来からやってきたのだ。
しかし彼女がこの世界にやってきた為、SERNが気付き、結果まゆりが死ぬと言う世界線が出来てしまったのかもしれないという。
その為には一刻も早く過去へ帰らないといけないらしいが、タイムマシンは壊れている。
とにかく壊れたタイムマシンの前で呆けていてもしょうがない。
鈴羽とラボに戻り、話しを詳しく聞く事とする。

ラボに戻ると、帰らせたはずのまゆりとダルもそこに戻ってしまっていた。
しょうがないので全員を交えて、鈴羽の告白を受ける。

まず、2010年(作中世界における現在)に紅莉栖がタイムリープマシンが世界で初めて完成させたことで、SERNのタイムマシン開発が加速。
そして時間に干渉できるようになったSERNとそのバックの支配組織は、わずか2年で世界の支配体制を根底から覆し、ディストピア(超管理社会)を確立した。
この未来では、紅莉栖派タイムマシンの母と呼ばれていた。
何故なら紅莉栖はその後SERNに入り、その自身の頭脳と研究成果を提供するからだ。
そしてそれが鈴羽が紅莉栖を敵視していた理由だ。
彼女さえ居なければSERNの時間干渉は無かったからだ。

しかし現実の紅莉栖は人体実験を許さず研究成果は独り占めにしないという正統派の科学者だ。
彼女はおそらく未来で両親を人質にされ、SERNに拉致され、強制的に研究させられることになったのだと思いを改める事にする。
未来では、紅莉栖は43歳くらいで死んでしまうという。
SERNに逆らったものは殺される。紅莉栖もまた、利用されつくしたのち、未来のSERNに反抗したのだろう。
まゆりは世界に殺され、紅莉栖もやがて確実に死んでしまう。
そんな世界を変える方法はあるのか?鈴羽に聞く。

ある、という。

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2036年の世界では、世界の構造は解明されている。
世界は基本的に一つである。
過去を改変したとしても、改変した分だけ新たな世界が出来るわけでもなく、結果はやがて収束する。つまり結果は変わらない。
どんなにタイムリープしてもまゆりが何度も死んでしまったのは、このせいである。
この世界線がいくら分岐しても一つに収束する流れをアトラクタフィールドと呼ぶ。

しかしアトラクタフィールドは一本だけでなく、その大元には大きな分岐点がある。
歴史上の大きな分岐点において、アトラクタフィールドは大きく分岐して来た。
それは1991年のソ連崩壊、2000年の2000年問題であり、そして2010年現在のタイムリープ完成もまた、大きな分岐点であると鈴羽は言う。
なるほど…わからん

が、オカリンはこれをエロゲーに例えて実にわかりやすく説明する。
エロゲーで例えれば、アトラクタフィールドとはヒロインルートである。
エロゲーの主人公は学校に入学した。そこで選択肢が出る。部活メインにするか勉強メインにするかバイトメインにするか。
そこで例えば部活メインを選択すると、部活先のヒロインといちゃいちゃするルートが開かれる。
部活ヒロインルートではデートをどこに行くかなどの選択肢があり、海デートを選択すれば山デートのイベントは見れない。
しかしどこにデートをしようと、最終的には部活ヒロインと結ばれるエンドに収束する。

「大きな分岐点」とは上の例で言えば部活・勉強・バイトどちらメインにするかという選択肢。
一旦部活ルートに固定してしまえば、海に行こうが山に行こうがどんなデートを選択しても必ず最後には部活ヒロインと結ばれる。
電車に乗ろうが車に乗ろうが必ずまゆりが死んでしまうように。
なので、部活ヒロインと結ばれるエンドではなくバイトヒロインと結ばれるエンドを見たければ、バイトを選択できる地点まで時間を戻せばいいのだ。

つまり、まゆりがどうしても死んでしまう今の世界線がアトラクタフィールドαとすれば、まゆりが死なないアトラクタフィールドβに分岐できる地点まで時間を戻せばいいのだ。

タイムリープマシンでは48時間にしか戻れないが、タイムリープをする事で鈴羽のタイムマシンの故障を直すヒントを得られるかもしれない。
タイムマシンが直れば、まゆりが死なないアトラクタフィールドβに選択肢を変更できるチャンスが生まれるかもしれない。

もはやそれに賭けるしかない。

シュタインズゲート 28日目 「ラウンダー」

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何度でもタイムリープマシンを使うオカリンだが、何度でもまゆりは死んでしまう。
しかもその死に方が段々常軌を逸してきている。

最初は萌郁に殺されていたのが、タイムリープをする度に電車に轢かれたり警官の撃った弾丸に当たったりと、どうもおかしい。
まるで世界がまゆりを殺したがっているようだ。

そこで何度かのタイムリープのあと、オカリンは一計を案じる。
これまで萌郁からひたすら逃げようとしていたが、そうではなくこちらから打って出ることとする。

萌郁達がラボを襲撃する3時間前、オカリンは萌郁を二人だけで会いたいと呼び出す。
そしてオモチャの銃で脅し、彼女たちの所属と目的を聞き出す。

彼女の所属は「ラウンダー」。それはSERNの裏の実働部隊であり、目的はIBN5100の回収。
SERNにとってよほどIBN5100というのは都合が悪いものらしい。

もうひとつの目的は、タイムマシン研究をしている個人・団体を世界中から集め、拉致・監禁すること。
そして監禁先であらゆる手段を用いて彼らにタイムマシンの研究を継続させること。
つまりは技術の独占である。

それに役に立たない者、すなわちタイムマシンの研究の足しにもならない連中は、必要ない。
よって殺す。まゆりはそれ故殺される。
実に身勝手である。

最後に、SERNがラウンダーにラボ襲撃を命じた最も大きな理由は、オカリンたちがタイムリープマシンを世間に公表させようとしたこと。
しかしこれを決定したのは今から3時間前である。
つまり逐次オカリンたちの行動は漏れていたのだ。
SERN恐るべし…と言っている場合ではない。

萌郁を脅し、襲撃をやめさせようとするが、オカリンは彼女の仲間に捕まり拉致されてしまう。

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目覚めると車内に居た。
これからSERNに拉致されるのか…
今頃はまゆりは萌郁の襲撃に遭っているはずだ。
いや、遭わなくてもまゆりは世界に殺されるだろう。

丁度この車は萌郁襲撃の逃走車として待機しているのか、まるで計った用にラボの前にある。
オカリンは必死に抵抗し車を抜け出しラボに突入。
そして起きるイベントは前見たとおり。

まゆりは萌郁に撃たれ死亡し、直後鈴羽が入って来て襲撃者を蹴散らす。
そして紅莉栖の協力によりタイムリープ、再び過去へ。

まゆりがどんなに最善を尽くしても死んでしまうのが運命ならば、オカリンがどんなに絶望的な状況でもタイムリープ出来てしまうのもまた運命なのだろうか。

とにもかくにも、またもや過去へ。
もう何度こんなことをするのか。

タイムリープマシンを作ったからこうなったのか?
そもそもDメールなんてしなければよかった。
そもそも電話レンジ(仮)さえ無ければ…!

朦朧としたオカリンはパイプ椅子を持ち電話レンジ(仮)に振り上げ…

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紅莉栖に止められる。
もうどう転んでも、まゆりは助けられないのか…?

シュタインズゲート 27日目 「何度でも」

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タイムリープ後、オカリンは目覚める。
日時は17時頃。
タイムリープマシン完成の打ち上げ準備の頃に戻っている。

成功した…のか?
どうも頭がぼーっとする。
まゆりが、殺された、ような気がする。

ダルは相変わらず虹画像をPCで回収する作業に勤しみ、紅莉栖は憎まれ口を叩きつつ、タイムリープマシンの最後の追い込みに入っている。
何かデジャブ…な気がするが、そうでない気もする。

夢だったのか…?
これまで自分が7000万年前の過去に飛ばされたりしたが、全て夢だった。
これまでも秋葉原で人々が集団消失したりIBN5100が消えてなくなったりしていたが、全て幻だった、気もする。
今回もきっとそうだろう。きっとそうだ。

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そんなわけ無かった。

まさしくオカリンが思い出した「未来の記憶」の通り、未来は定刻通り訪れ、定刻通り襲撃され、定刻通り萌郁が現れ…
定刻通りの20時頃、まゆりは殺された。またしても。

確信した。タイムリープは成功したのだ。
夢では無かったのだ。

せっかく過去に戻れたのに、何もしなかった。けれどその行動を悔いている場合じゃない。
またもやタイムリープをするオカリン。
今度こそまゆりを救う。今度こそ行動して、今度こそ助ける。

再びタイムリープ。
今度のオカリンは、迷わない。
これまでのことは夢では無く現実としっかり認識する。

やがてまゆりを見つけ、駅に向かう。
しかし駅では既に電車が止まっていた。萌郁の隊が既に準備完了していたのだ。
それどころか通行人が道をふさいでくる。
萌郁の隊は、通行人に変装して既にオカリンたちを追い詰めようとしていたのだ。
間隙を縫ってまゆりの手を引き、必死に逃げ出すオカリン。
路地を通って、車道に出る。
ここまで来れば安心…

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が、萌郁が車をぶつけてきて、まゆりは殺された。またしても。

これで諦めるわけにはいかない。オカリンも事故って居る。骨も何本か折れているだろうが、かまわない。
萌郁を押し倒し昏倒しているスキにラボに戻る。再びタイムリープマシンを使う。
まゆりを助けるまでタイムリープし続ける。何度でもだ。

今度は電車を使わず、また遡る時間を更に早くして、まゆりを早めに確保する。
そして路線電車は使わず、地下鉄でこの場を離れることとする。
逃げ出した所でこれから追い詰められるかもしれないが、とにかく今日の20時過ぎにはまゆりは死んでしまう。
逆に言えばこの時間さえ乗り越えれば、まゆりは助かる筈である。

そしてまさにその時間になると、ミスターブラウンの一人娘、小学生の天王寺綯(なえ)がまゆりに駆け寄る。
それにびっくりしたまゆりは…

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ホームに転落し、轢かれてしまった。
またもや、まゆりは死んでしまった。
バラバラになって。

うつろな気分で、ラボに戻りまたもやタイムリープするオカリン。
そこにはまたもやのんびりした顔でコスプレ衣装を縫っているまゆりが居る。
今度は電車でも地下鉄でも無く、タクシーで逃げよう。
早めに出れば問題ない。今度こそ。
しかしタクシーは異常に長い渋滞に巻き込まれ、そこに男たちが乗り込んできて…

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またまゆりが死んでしまった。
どうあっても、無理なのか?

この後何度でもタイムリープし、何度でもまゆりは殺された。
SERNに殺されるならまだわからなくも無い。
しかしアクシデントで死んでしまったり、実に都合よく渋滞が起きたりするのは、いくらなんでもおかし過ぎる。

世界が、まゆりを殺そうとしている
どういう事だ?過去は改変できるんじゃないのか?

何度でもタイムリープするオカリン。

しかし、してどうする…?