テグザー(ゲームアーツ)

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■紹介
1985年、ゲームアーツから発売されたPC用アクションシューティングゲーム。

広大なマップ、大画面に多様なアニメパターンを持つキャラクターが動きまくるゲーム画面。
その中をド派手なホーミングレーザーで進撃する、爽快感と同時に戦略性も併せ持つゲーム性。

当時これほどまでにキャッチーなグラフィックと面白さを持ち合わせたゲームは他には無い…
と言い切れるかどうかはわからず、実際はあったのかもしれないが、それが88SRという新機種と同時期に発売された。
その結果お互いが相互に補完し合い絶大な支持を当時の少年たちに与えた。
当時88SRを持っていたパソコンユーザーは誰しも88SRとテグザーに憧れたはずである。

いわゆる新機種とキラーソフトという関係は、PCにおいては本作が初めてではなかろうか。
そういった意味でもエポックメイキングなゲームであった。

無論単なる話題性で終わるはずのゲームではなく、その話題性に負けないほどのクオリティも誇っていた。
その後数々のアクションゲームをやってきた自分が今やってもなお楽しませてくれるのだから、そのクオリティは本物だ。

後半マップ構成にやや息切れが見えるのが残念。
だがそれを差し引いてもなお当時としても、そして今でも稀代のゲームであることは確かだ。

■評価
A-

■動画


プレイ日記はこちら
簡易攻略はこちら
Amazon→テグザー(ファミコン版)

テグザー 簡易攻略

■基本
・シールドはケチらない。接敵しそうになったら即シールドで良い
・敵の配置を覚え状況把握・危険予測を鍛える。アクション的スキルは見た目ほど必要ではない
・あまり深く探索しない。時間をかけすぎるとミサイル総攻撃を喰らう

■応用
・ノーシールドでクリアするとエネルギー+100%・エネルギー最大値+30%のボーナスが入る。狙える面は狙う
・ノーシールドクリアしやすいのは1面・6面・14面。6面・14面は5面・13面をクリアし次の面に入る直前にシールド展開
・特に前半面はエネルギーがかなり厳しいので、1面・6面は必ずノーシールドクリアできるようにしたい
・何もない壁にホーミングレーザーが行くときは隠しキャラが居るので掘ってみる。ただし掘れない・掘り難いところもある
・16面をクリアすると3面からループとなる

■攻略動画

テグザー 6日目(最終回) 「巨大磁力線発生装置」

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テグザー14面。
ここもマップチップや敵グラが違うだけで、マップ構成も敵配置も6面と全く同じだ。
つまり前面ラストでシールドを展開していれば、それを持ち込みノーシールドクリアがたやすくなる。
ここまでくればエネルギー最大値はカンストの500%になっていると思われるが、エネルギーボーナス+100はおいしい。
点稼ぎをするので無ければここは6面と同じ方法で攻略したいところだ。

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テグザー15面。
この面も構成は7面と同じだが、隠しキャラが目が逝ってる変な赤ちゃんになっている。
このゲームの隠しキャラはミンメイだったりヤマトだったりパロディー的なものが多いのでこれもそれなのかもしれないが、謎だ。
何しろとにかく不気味なのでとっとと破壊してエネルギーを回収していこう。

ここをクリアすればいよいよ最終面。
兵器開発船レイピナを引き付けている超磁力線発生装置がある。
これを壊せばレイピナはこの惑星ネディアムから脱出出来、任務完了となるはずだ…

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16面。
これがその巨大磁力線発生装置だ。
此奴はこれまでのジューダスのように大層アグレッシブなパーツがあるわけでなく、実に平和なボスだ。
ただ最初は上の方にとどまっているので、それの支えとなっている燃料タンクを下から倒すと一気に落ちてくる。
回避するにはひたすらシールド展開するしかなく、エネルギーが足りないとここで死んでしまうこともあるので注意。

かくして巨大磁力線発生装置は破壊され、兵器開発船レイピアの捕縛は解かれた、はずだ。
テグザーは脱出口に向かう。しかし…
その脱出口の先にあったのは、敵の要塞だった。
敵の造形こそわずかに異なるが面構成は3面と全く同じであり、以降ひたすらループとなる。
エンディング…とはならない。

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こちらはエンディング画面でなく、ゲームオーバー画面だ。
ベートーベンの月光が物悲しく奏でられる。
それは永遠のループに囚われたテグザーへのレイクエムであろうか。

まぁゼビウスと同じく、この当時のゲームの常識であったループゲームという奴でありここは深く考えてはいけない。
が、この辺のループ要素の理由や顛末も実は伏線であり、続編のファイアーホークでそれは回収される。
実に律儀なゲームアーツであった。

テグザー -完-




■感想

20年振り以上の年月を経てクリアしてみたが、やはり掛け値なしに面白い。
マップ配置もよく考えられており、シールドごり押しもちゃんと考えないといけない。
爽快感を持ちつつ洞察力や状況把握能力も必要とされる、独特のゲーム性は健在であった。

この時代のPCはアクションゲームには不向きなのだが、実は意外と良作が多い。
コムパックのウットイしかり、ホバーアタックしかり。
マイクロネットのフリッキー(セガからの移植)も良かった。

その後のビジュアル特化RPGの隆盛によりPCアクションゲームは廃れていく。
が、最後までアクションゲームにこだわってきたメーカーがゲームアーツだ。
テグザーは88SRのキラーソフトとなり、その後立て続けにシルフィード・ゼリアード・ヴェイグスと良作をリリースしていく。

テグザーをX1に移植したスクウェアは当時新参ソフトハウスグループの飲み会で移植をゲームアーツに打診したらしい。
当時のゲームアーツはこの頃現れた無数のソフトハウスのエース的存在だったのだ。
少年だった自分は絶対ゲームアーツはそのうちナムコやセガを超えるメーカーになると信じていた。
その後20年くらいしてガンホーの子会社になったゲームアーツ関係の方と飲んだりしたのだが、色々大変そうであった。

自分にとってテグザーとは、その面白さだけでなく、人生の浮き沈みを如実に感じさせる浪花節感あふれるゲームなのだ。

テグザー 5日目 「ジューダス3」

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テグザー11面。
ここもなかなか厄介だ。

マップ構成自体は9面とほぼほぼ同じなのだが、壁の配置がよりいやらしくなっており結構な頻度で挟まれる。
ここまで来るとエネルギー最大値もかなり溜まっているはずなので、下手にウロウロせずとっととクリアしてしまおう。
ちなみにこの面はバルダー地帯のバルダーがキュービーパニックのキューブっぽくなっている。
ゲームアーツの処女作コンビなだけにお披露目に力を入れているのであろう。
ネタ切れなのかもしれないが。

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そしてテグザー12面。
9~11面は正直手抜きなんじゃないかと思うくらい簡素な造りだなと舐めていたプレイヤーを恐怖させる超巨大迷路だ。

ただ巨大迷路と言いつつクリアするだけならそんなに厄介ではない。
出口のある右に右にを意識して入ればいつの間にかついているであろう。
逆にエネルギータンクを求めてさまよっているとドツボにはまる。
ここは長時間滞在によるミサイルが出てくる面のため、どんどんシールドが削られてしまうのだ。
舐めているとこの面で死んでしまうため、寄り道ダメゼッタイである。

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12面のラストでは、巨大ボスジューダス3が待ち受けてる。
これまでのボスの中で最も大きいが、リターンも最も大きい。
赤色の四角形のパーツが倒すと沢山エネルギーを補給してくれるため、実質ボーナスステージである。
豪快に壊しまくっていこう。

ここを抜けると再び洞窟面になるのだが…

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マップパーツや敵グラフィックが異なるのみで、面構成は先の5~7面と同じだ。
どうもこの辺でゲームの作り込みに力尽きた感がある。
テグザーは制作中に色々あったと聞くので、それがこの面構成に反映されているのだろうか。

敵の配置も同じなので先の面と同じ感覚です進められるが、セミのような敵だけは要注意。
異常に耐久力が高くなっておりシールドで圧殺しようとするとひどい目に遭う。
ここまでくればクリアまで目前なので余計なことはせずに先に進もう。

テグザー 4日目 「ジューダス2」

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テグザー7面。
ここは上のルートに行くと花はあるが袋小路な上強い敵が多い。
そのため何も考えずにプレイしているとこのあたりでゲームオーバーになりやすいだろう。
慣れれば花を打ちに行っても良いが、そうでなければとっとと下ルートで先に進むのをお勧めする。

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テグザー8面。
こちらは第二ボス・ジューダス2が鎮座している。
とはいえ此奴は壁に埋まっているので掘りつつ足場作りつで、掘った壁がそのまま突っ込んで来るパーツからの盾にしやすい。
4面のジューダス1よりかは与しやすいだろう。

困るのはむしろ道中で、唐突な所に壁があったりしてややこしい。
特に終盤の壁地帯は完全にトラップなので、2個の燃料タンクの為だけに無闇に突っ込んで行ってはいけない。
しかも時間がかかって確実にワラワラ沸く誘導ミサイルの餌食になるので激しくお勧めできない。

テグザーの鉄則としてステージはとっととテンポ良くクリアすべきであり、それが出来てこそ高い爽快感も得られるというものだ。

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テグザー9面。
ここから3面はこれまでの要塞面ほど入り組んでおらず、洞窟面ほど手強い敵がうようよいるわけでもない。
ただ唐突に配置された敵や壁が実にいやらしく、シールドをゴリゴリ削られてしまう。
ここに来るまでに出来るだけノーシールドボーナスでエネルギー最大値を高めておきたい。

ここからは上の画面のような敵がポロポロ落ちてくる地帯が結構出てくる。
まるで80年代の名作洋ゲーバルダーダッシュのごときであり、球形の敵の名前もだからしてバルダーだ。
このバルダーに交じってシルクハットのキャラが居るが、彼の名前をノッツ氏という。
ゲームアーツの処女作とも言えるキュービーパニックの主人公だ。
キュービーパニックはちゃっくんぽっぷのクリエイターが制作したゲームとのことで、大変優れたパズルゲームだ。
なんだか懐かしい名前だらけになっているが、こんなブログを読むような人なら全部わかるだろう。多分。

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テグザー10面。
個人的にはここが一番難しいと思う。
マップ自体は簡素なのだが、実にいやらしいところに壁が散らばっており直ぐ挟み込んで来る。
挟みこまれたら大量のシールドを使って凌ぐしかなくなってしまうのだ。
おなじみバルダー地帯にも壁がうまっており、壁の癖に激しく左右に動くので誠にどうしようもない。
壁地帯は飛行形態でスルリと抜けなくも無いが、失敗するとドツボにはまりやすいので簡単なルートを選んで通っていこう。