ランス02 反逆の少女たち(アリスソフト)

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■紹介
1990年、PC用にアリスソフトより発売されたアドベンチャーロールプレイングゲームのランス2
このゲームは2009年にアリスソフトより発売されたアリス2010に収録されている、ランス2のリニューアル作品だ。

本体の他二つのパッチがあってややこしいので、導入方法はこちらを参照。

グラフィック・音楽を今風にアレンジし、更にパッチによってテキストやゲームバランスも修正されている。
が、システム自体は1990年に発売されたランス2を踏襲しているのでこの辺は時代相応。
古式ゆかしきAVGシステムに申し訳程度のRPG要素を付けただけ。

こう書くと大したこと無さそうだが、1990年にそうしたゲーム性のゲームを出したという所に意義がある。
当時の成人向けゲームはコマンド総当たりAVGにエロい絵が付いてりゃいいやろ的なものが大半。
悪く言えばユーザーを舐めていたものばかリだったからだ。
当時のアリスソフトはまだまだ駆け出しで、雑誌の特集では半ページくらいしか与えられていなかった。
技術力もまだまだ拙かったようなのだが、それでも意欲的なゲーム制作にチャレンジしリリースしたところに凄味がある。

またシステムだけでなく、ランスとバードの対比やらキャラ付けが丁寧になされているのも見どころだ。
女キャラだけでなく、ここまで男キャラをしっかり書けていたのも当時としては規格外だった。
最後のラギシスに対するランスの描写は個人的にかなり良く、流石リアルで30年戦い抜いた男だけはあると唸ったものだ。

ランスファンや当時の機微を楽しめる人ならば、かなり楽しめるゲームであろう。

■評価
B

プレイ日記はこちら
簡易攻略はこちら
Amazon→ALICESOFT Creator Works Vol.2 織音(オリオン)画集 -織音計画(オリオンプロジェクト)-【通常版】

ランス02 反逆の少女たち 簡易攻略

■何を導入すべき?
(本体)グラフィックや音楽のみリニューアル。アリス2010を購入、もしくは製作者のTADA氏のサイトから手に入れる
(改)テキストとバランスをリニューアル。アリスソフトのサイト>サポート>ゲーム別サポート>アリス2010
(改改)テキストとバランスを更にリニューアル。ttp://download.*licesoft.com/alice2010/rance02kai.zip (*をaに変換)
・本体→改→改改の順でパッチを適用

■基本
・基本的にコマンド総当たりでOK
・敵が手強く感じたらレベルアップ。迷宮で5キーを押し敵を見つけ延々と倒す。CTRLを押しながらで高速戦闘

■詰まりそうなところ
・写真家のペペに石板を渡してマリアの写真と交換した時、一旦迷宮に入り再び町に戻るとペペに会うので取り戻せる
・幼体迷宮のワープゾーンでは、ワープ先が一方だけでなく左右に動ける箇所が複数あるのでそれらもきちんと回る
・水の迷宮の杭は全部で3つ必要。三つめは魔炎を倒した後、志津香の部屋に再び訪れることで手に入れられる
・ラストのストーンガーディアン地帯は非常に強い。手前の迷宮でレベル40まで上げればかなり楽
・志津香と戦う時、攻撃する前に悪口コマンドを使うこと

■イベントCG回収
・ほとんどは道なりで回収できるが、下記のCG回収は意図的に行う必要がある
(ネイ)STAGE1でマリアに出会ってから迷宮を出るときに入り口付近で怪我をしているので襲う。立ち絵と排他
(エレナ)STAGE2で酒場の女の子(エレナ)に500G払う
(トマト)STAGE4でアイテム屋に行きペットを見て、ミミックの母親を探すイベントをこなす
(ロゼ)STAGE4でチサを保護したあと教会に行く
(リア)STAGE6でエレナと話した後酒場の2階に行く。リーザス聖剣・聖鎧も貰える
(真知子)STAGE6で志津香の屋敷に入った後(パッチ適用後)、情報屋に行きPC修理
(シィル)志津香の館のアイテムショップでロープ・ムチを買いアイテムコマンドで使用するとそれぞれ追加CG
(ウィリス)ランスのレベルを40以上にし、ウィリスを呼び出し襲う。ただし以降レベルアップできなくなる

■立ち絵CG回収
(ネイ)STAGE1で怪我をしているネイを介抱し、酒場に行く。イベントCGと排他
(たこやき)STAGE1で蒸発の実イベント中に酒場のバーテンと話す
(役場の少女)STAGE6で役場に行く

ランス02 12日目(最終回) 「鬼畜戦士」

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カスタムの町への贖罪と騙されてきた自分たちの怒りとけじめとして、4人の少女たちは勝ち目のない戦いに挑んだ。
そこまで付き合う気はないとランスは町を後にしたが…

あの4人のいい女に恩を売っておけばそのうち良いこともあるだろう。
というかそもそも世界中の全てのいい女はランスの所有物。
俺様の許可なく勝手に死ぬのは所有者である俺様が許さん。

ランスは卑劣ではない。バードではないのだ。
じゃぁなんなのかというと、鬼畜だ。

踵を返しランス達は4人の少女を後を追う。
その彼女たちは…ボロボロだった。
ラギシスには全く歯が立たず、死を与える価値すらないとそのまま捨て置かれたのだ。
とはいえボロボロなのは許せん。俺様の所有物なのに。

怒り心頭のランスは唯一動ける志津香を伴いラギシスに戦いを挑む。
志津香はフィールの指輪に吸い取られてもなお残っている魔力をすべて使い、ラギシスの魔法攻撃を封じていく。
お陰でランスはラギシスをボコボコに出来る。
これは楽だ…しかしラギシスは平然と笑っている。

その内ラギシスの体からは触手が伸びて攻撃してくる。
マリアの作った大砲による支援攻撃も全く効かず、どころかその体はさらに鋼鉄のように変貌した。

志津香はすっかり青ざめており、もう限界であった。
なのにラギシスはさらにさらに変身を繰り返す。

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フィールの指輪の持つエネルギーは甚大なものであり、遂には蛇のようなよくわからない造型の化け物になってしまった。
ここにきて遂に志津香の魔法封じが途絶える。
そうしてラギシスは放った。最強の魔法、黒色破壊光線を。

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志津香の防御魔法でかろうじて致命傷は免れたが、志津香もシィルももう動けなかった。
ランスの剣も折れ、剣を一振りする力も残っていなかった。

ラギシスはランスを嘲笑し、そして提案する。
もしも地べたをはいつくばって許しを乞うたら命だけは助けてやると。

ランスは…
当然その提案に乗るわけがない。
ランスは卑劣ではなく、鬼畜。
鬼畜とは、自分の信念を決して曲げない強靭な生き方そのものだからだ。

謝るどころか、散々悪態の限りを尽くすランス。
大いに怒ったラギシスはトドメの黒色破壊光線をぶっ放すが…

その強大な魔力に、未だフィールの指輪を完全使いこなせず、不完全であったラギシスの体自体が持たなかった。
目を開けると、そこに40人の少女たちがいた。
が、彼女たちは少女にあらず。
フィールの指輪に吸い取られた魔力が、その持ち主である少女たちの体を形作っていたのだ。
美しくも可愛らしい少女たちの姿を。
魔力そのものである彼女たちはやがて消え去るが、消え去る前にその魔力を全て使いランスのどんな願いも叶えるという。

世界最強になる、世界最高の富を得る、世界最大の権力を持つ、何でもできる。
ランスの願い、それは…

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41P
大乱交である。
流石のランスも文字通り精魂尽き果て疲れ果て、シィルに引っ張られ帰路につく。
二人の住む町アイスへ。

この実に情けない退場の仕方をしたこの男からは想像もできないであろう。
彼がこれより数か月後に起る大戦争の最重要人物になろうとは…

ランス02 今度こそ本当に、-完-




■感想

ミニゲーム集であるアリス2010の中のいちコンテンツであるこのゲームは、良くも悪くもそれ以上でもそれ以下でもない。
今の視点でこのゲームのゲーム性云々を問うのはナンセンスである。

このゲームの元であるランス2が発売されたのは1990年。
アドベンチャーゲーム(AVG)ブームが終わり、時代はRPG全盛だった。

が、当時の成人向けゲームはその殆どが相変わらず旧態依然としたコマンド総当たりAVGだった。
システムにそんなに力を入れなくてもそれなりに売れていた。
だから大抵のメーカーは成人向けゲームなんてこの程度でいいやと考えていた。
ユーザーを舐めていた。

しかしこのままじゃいけない、と考えたメーカーやゲームがあった。
それがエルフのドラゴンナイトであり、アスキーのカオスエンジェルズだ。
ランスシリーズもそうした、マンネリからの脱却を何とか試みようと足掻いた末に生まれたゲームの一つであろう。

技術的にまだつたなかったのか、先に上げたゲームと比べ申し訳程度のRPG要素しかなかったこのゲーム。
でも旧態依然のままで良いやという、ユーザーを舐めることはしなかった。
それがアリスソフトを今の時代まで生き残らせた要因の一つと言えるであろう。

そんな時代の息吹を思い出させてくれた本ゲームは、良いゲームであった。
リニューアルされたゲームバランス・テキスト・グラフィックだけでなく、ノスタルジックな意味も含めて。

ランス02 11日目 「ゲームクリア」

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ランスが祝勝会からいい気分で宿に戻ると、町長の娘チサが花束を抱えて待っていた。
娘を報酬とは町長もなかなか粋な事をする、と強要しまくっていた事をケロリと忘れているランスだが、チサも満更ではなさそう。

平和裏にくんずほぐれつした後、彼女はフィールの指輪を見せてと言い出す。
彼女は宝石にあこがれる無邪気な少女のように4つの指輪を嵌める。
この指輪は魔法使いの女性には危険だが、彼女は魔法が使えない一般市民だ。問題なかろうと思っていると…

そこにラギシスが現れた。
40人の魔法使いの少女たちに指輪を嵌め全ての魔力を吸い取り己のものとしようとしたラギシス。
その野望が成就される前に彼は志津香たち四人の魔法使いの少女によって倒された。
その後幽霊となった後、いつの間にか失踪していた。
しかし実際は失踪ではなく、チサの体の中に潜んでいたのだ。

幽霊というのも眉唾で、倒された振りして肉体はどこかに残していたのかもしれない。
かくしてチサの体を通しまんまと全ての指輪を手に入れたラギシス。
彼はそれを持って姿を消す。
フィールの指輪を使いこなし、世界最強であり完璧な存在となるために。

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大失態を犯したランスは当然志津香たち4人の少女に怒られる。
怒られるだけでなく、彼女たちは命をかけラギシスからそれを取り戻すという。

ラギシスの野望を知り彼を倒したとはいえ、彼女たちにはめられたフィールの指輪は外れずそのまま悪の心に染まった。
迷宮を作り町の人々をさらっては拷問を繰り返す等酷いことをしていた。
それもすべてラギシスが悪いのであり、町長かあるいは情報屋の尽力か、町の人々はある程度彼女たちの境遇を知りはした。
が、当然一枚岩でなく、割り切れない思いを抱く町人も居るだろう。
それはこの4人の少女も同様であり、あれだけ町に迷惑をかけて今更被害者面は出来ない。

少女たちは最後の戦いに赴く。
それが町への贖罪だった。
けじめはつけないといけない。全員死ぬだろうけれど。

そんな悲壮感溢れる少女たちに対し、ランスは…

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関係ないねと、とっとと次の冒険へと移る。
町を救うのが依頼であり、それは果たした。
金も女も頂いたし、イベントクリアだ。
後はどうなろうが知らん。

スタッフロールが流れ、今回の冒険はここで終わる。


ランス02 -完-

ランス02 10日目 「過去へ」

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志津香を追うランス達。
途中水の洞窟というところにあり杭が三つ必要になるが、現場には二つしかない。
三つ目は志津香の部屋(時空転位魔法の書かれた本のあった場所)にあるので一旦戻ろう。

水の洞窟をくぐりぬけると、異次元のようなところに浮かんでいる近未来的な研究室に出る。
ここでは高確率でストーンガーディアンという、この世界でも屈指の強敵がうじゃうじゃが出てくる。
彼らを楽に倒せるレベルじゃないと志津香と戦う以前にロクに進めないので、志津香の館で素直にレベル上げしよう。
CTRLキーでメッセージスキップしながらならレベル上げもさして苦ではなかろう。
40くらいも上げれば万全だ。

そしてスイスイ先に進むと、女の子が閉じ込められたカプセルを見つける。
志津香が過去に戻る魔法力を得るためのところだ。
それをぶち壊し、更に先に進むとストーンサークルがあった。

志津香は既にこれを使って過去に行ったようだ。
ランスも追いかける。股間、じゃない、世界の未来の為に。

辿り着いた先は薄暗い荒地のようで、一人の少女が歩いていた。
この子が志津香だなとランスが話しかけると…

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突然襲い掛かってきた。
志津香は非常に強く、絶対防壁の魔法でこちらの攻撃をカットしつつ白色破壊光線というとんでもない魔法をぶっ放してくる。
しかしシィルもレベル40くらいになっていれば彼女も魔法障壁や全回復の魔法も使えるので五分五分だ。
奴隷の癖になかなかやるではないか。

とはいえ志津香の防壁は流石にきつい。これを破る方法は、悪口だ。
戦闘時、悪口という謎コマンドがあるのだが、大抵の敵には利かない。
しかし短気すぎる志津香にだけは効くのだ。
悪口をすると1~2ターン程防壁が崩れるので、そこにランスアタックを叩き込もう。

倒れ伏した志津香に早速こましに…いや、フィールの指輪を外しにかかるランス。
その時志津香は、子供のように泣きじゃくっていた。
あと一歩で父の仇を倒せたのにと。

かつて志津香の父は仇にだまし討ちにされ殺され、母は連れ去られた。
そして彼女は今に続く長く暗い復讐の道を歩むこととなった。
この過去の世界では、志津香の父を今まさにその仇がだまし討ちをしようとしていた。
膨大な魔力を手にした今なら仇を倒せた。父を助けられた。

口ぶりからするとどうやら彼女はフィールの指輪をも半ば制御していたようで、その力を逆に利用していた。
その力を持って過去に飛び、仇を倒し過去を改変し、志津香と共に父と母が共に生きる幸せな未来を作り出す為に。
あと一息、あと一息で思いが成就できる。父と母を守れる。幸せな未来をつかみ取れる。
それさえできればどんな言う事でも聞くから、奴隷にでもなんでもなるからと涙ながらに懇願する彼女に対し、ランスは…

がはははははははははははははははは!

こましてしまった。さすが、さすが鬼畜戦士。1ミリもブレない。
かくしてフィールの指輪が外され膨大な魔力を失った彼女は、過去を変える機会を永遠に失った。
志津香の魔力増幅装置を壊したことで空間が閉じるまであと10分ということもあったが、単にこましたかっただけであろう。
過去は変えられないのだ。変えてはいけないのだと諭すランス(スッキリしながら)。

世界を敵に回してでも成就しようとした誓いを粉々にされた志津香。
全てを、失ってしまった。
失意に打ちひしがれた彼女がその後どうなってしまったかというと…

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祝勝会で馬鹿笑いしていた(左下)。
彼女は極度の笑い上戸だったのだ。
笑いながらいつか殺すとランスに息巻く志津香。
しかし見方を変えれば、ランスによって彼女は暗い復讐だけではない、新しい生きる目的を得たことになる。
これもランスなりの優しさであろう。そんなわけあるか。