2023/01/05

父ルドルフ皇帝の死を乗り越え、神を倒し神に依存しない世界を作る意思を受け付いたアルムは、帝都地下深くに進む。
そこには主神ドーマを祀る祭壇があり、今にもセリカを生贄にしようと熾烈な戦いが繰り広げられていた。
その途中でアルムは女神ミラを封じていた神剣ファルシオンを手に入れる。
これは前作のラスボスにトドメを刺した武器でもある。
実に都合の良いところに都合の良いものがあるが、その理由は各自脳内補完されたしという事であろう。
そして遂にアルムとセリカは再会する。
ここでセリカ、いきなり喧嘩別れした理由を言い出す。
このままリゲル帝国に進軍したらアルムがきっとつらい目に遭うから、それを止めたくて彼女はきつい事を言ったのだと。
これをしおらしくいじらしい女の子と見るか、体裁を重んじる王族としての節度と見るか、自分の事しか考えない女と見るか。
プレイヤーのオトコノコとしての器量が問われるところだ。
と言うわけで最終戦。
まず神官ジュダだが、彼は4ターンごとにしかダメージを与えられない。
が、いやらしいことにこのマップではじょうきょうコマンドでターンを確認できないのでめんどくさい。
大変めんどくさいので、とっととアルムをワープでジュダに隣接させて毎ターン攻撃をしていればそのうちくたばる。
この終盤の雑さがFEの醍醐味である。
ジュダを倒すと…

リゲルの主神ドーマが襲い掛かってくる。
造形がよくわからないのだが単眼の龍のようにも見える。この大陸における神とは竜族のことかもしれない。
前作の龍族チキも10歳くらいの割にラスボスのような強さがあったし。
しかし、彼もまたアルムの敵ではない。
どんなに派手な攻撃も、全国の聖なる泉を枯れ果てるまで飲み干しドーピングしたおかげで1しか減らない。
ただ注意点として、ファルシオンを持っていないと途中から攻撃が効かなくなる。
持っていればこんな怖そうな敵もただのチーズ。プロセスチーズのようにサクッと切り捨てる。
さてどんな負け惜しみを吐くものやらと耳を澄ませていると…

自分達神々のつまらない争いに影響を受けた人間たちまでが互いに憎しみ争ってしまった。
でもそれはジュダのように、いつまでも神に依存するお前らがダメなんだぞ、的なことを言って果てる。
ルドルフを初めとした人間は神から自立したがっていたが、神が人間にちょっかい出し続けるので仕方なく付き合っていた。
一方神としてはいつまでも自分たちの影響を受けて争ってる人間に飽きていたが、求めてくるので仕方なく付き合っていた。
間に立っていたのがカミサマ大好きなジュダだったので話がややこしくなっていただけなのだ。
傍から見れば相思相愛だが実際は既に冷めていた、でも向こうがこちらを必要としているようなので仕方なく一緒にいた。
という熟年離婚夫婦のようなオチを付け、この一連の戦争は幕を閉じる。

かくして創世の頃より二つに分かれていたこの大陸は、リゲルの皇子アルムとソフィアの王女セリカが一緒になることで統一。
その後アルムたちは1000年に及ぶ統一王朝を樹立し、アルムは聖王の尊称を受け末永く称えられたのであった。
めでたしめでたしであり、リアルタイムならそれで納得したであろう。
が、ドゼーの例を見るに既得権益者への配慮が全く足りな過ぎており、政権が落ち着くまで相当血が流れたのでは…
と邪推してしまう。他のゲームなら端折る部分だけどFEシリーズだからな…
そのあたりのことも脳内妄想の楽しみとしつつ、本稿を終えたいと思う。
ファイアエムブレム外伝 -完-
■現在の仲間の状況青字はレベルアップなど、動きのあったユニット
緑字は新規加入者
〇出撃
・アルム(Lv20勇者)殆どのパラメーターが最大の40になってしまった超人。大神官だろうと邪神だろうとけちょんけちょん。
最後の戦いをほぼ一人で何とかする。
・セリカ(Lv15プリンセス) アルムの保護者兼援護射撃兼隣接効果による必殺確率100%要員…が、今のアルムにそのようなものはいらないのであった。
・その他見てるだけ
■感想前作は非常にバランスが取れた名作であったが、今作は色々厳しい。
まず命中率が全体的に下がっているため、戦闘がかなりイライラさせられる。
また今作では経験値稼ぎマップが登場したことで、稼ぎ作業が生まれてしまった。
大体こういった稼ぎポイントは、令和のバランスだと使わなくてもそれなりに、使えば超快適。
だがこの時代のバランスだと使わないと地獄を見る、使えばそれなりに。
なので、そうしたセオリーから遠ざかっていた自分にとっては合わなかった。
この辺をカバーしてくれるのが思い出補正なのだが、自分はFEにはオペラ調CMくらいしか予備知識無くてですね…
あとは経験値稼ぎポイントを置くことで自由な育成を楽しめるようにした割には一方通行が多いというか。
例えばドラゴンゾンビに対するファルコンナイト転職やら聖女に転職してディルの魔法取得やら。
ラスボスにはファルシオンが必須といったように、ここを乗り切るにはこれが無いとダメだよ的な所が多かった気がする。
前作が良すぎた分、本作への評価はやや辛口にならざるを得ないのであった。
最後に今回活躍したユニットベスト10。
1位 アルム 聖なる泉+天使の指輪ドーピングで向かう所敵なし。彼と五分の勝負ができるのは前作の最終マルスくらいか
2位 セリカ 聖なる泉+天使の指輪ドーピング後、魔導の指輪で恐怖のエンジェル固定砲台と化したおっかない初代王妃
3位 フォルス このゲームでは1、2を争う地味男子だが、誰よりも固く早く強く歩きしぶとい
4位 シルク 回復役としては若干心許ないが、ワープを比較的早く覚える戦略のゲームチェンジャー
5位 ティータ 回復のエキスパートに加え更にある程度育てるとワープまで覚え手が付けられなくなる
6位 パオラ いち早くファルコンナイトとなり難所の砦ボスを単騎で撃破するなど大戦果を収める
7位 クリフ 初期パラメーターは低いが伸びが良く、最終的にはアルム軍唯一のボウナイトとして数々の難敵を射抜く
8位 ジーク 敵AIは強い奴はあまり狙わないを逆手に取り、さっぱりダメージを受けないダメージソースとして君臨
9位 クレア アルム側でのドラゴンゾンビ無限連戦では、ファルコンナイトとなった彼女がいなければ大苦戦していたであろう
10位 ジェニー セリカ側回復役としてはあまりぱっとしないが、彼女のディルが無いと詰む場面があるのでここで