ランス9 ヘルマン革命(アリスソフト)

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■紹介
ランスシリーズ9番目のナンバリングタイトル。
ユニットが3DであったりCGが綺麗だったりで大作にふさわしい出来。
戦国ランスのようなスルメ性を求めると辛いものがあるが、サクサク遊べるゲーム性はある意味今風と言えるかもしれない。
テキストの軽快さが7以前と比べて薄くなっているが発展途上なところもあり、今後に期待。
特にミラクルのキャラの描き方やかなみ・志津香寝室のテキストは秀逸。
ただ、ややご都合主義な展開は鼻につくかもしれない。

ここまで長いタイトルだと各々思い描くランスシリーズと言うのが出来てしまっているかもしれないが、余り肩肘張らずに素直に楽しめば素直に楽しめる、そんなゲームだと思う。

■評価
A-

プレイ日記はこちら
Amazon→ランス9 ヘルマン革命 オフィシャル通販特典 描き下ろしB2タペストリー


アリスサウンドアルバムVol.25 ランス9 ヘルマン革命

ランス9 その後 「全ルートクリア」

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前回ランス9をクリアしたのですが、シィルがいない…!
どうも正史+ヒロインルート7つをクリアしないとイカンらしいので時間を見つけて一つずつクリア。
以下感想

■ストーリー関連
・正史 王道。一本道すぎた…人造兵団が襲ってくるとか全世界の闘神が復活するとか二転三転させてほしかったかな
・シーラ 正史の焼き直しみたいなものなのでまぁ…
・かなみ 超ラブラブ。ランスも丸くなったなぁ
・志津香 ナギとのくだりは泣いた。まさかランスで泣かされるとは…。その後のちんちくりん化にずっこけた
・チルディ えろい
・戦姫 妖怪王のあまりにもぞんざいな扱いにずっこけた
・ピグ オアマ博士は極悪非道なのにそう感じさせないキャラなのはピグのキャラもありそう
・ミラクル これが一番はっちゃけていた!このくらい他のルートもはっちゃけてほしかったなぁ
・正史(NG集) ちょっと面白かったです

キャラ的にはミラクルが一番よかった。
第一印象は滑ってるなあと思ったけど、それをネタにした上で普通の女の子しているそのギャップがたまらん。
真エピローグで世界のあり方がかわると話しており、何気にランス10以降の展開の含みを持たており、
今後のアリス作品のキーキャラになるのかもしれない。
というかエンディングで30年もランスと一緒に過ごしたって事はシィルより相性が良いんじゃ…?

シィルの解凍なんだけど、描写的にどうもクルックーが法王特典を使ったような気が無きにしも非ず。
とすると女神ALICEは魔王より上のランクなのか…?まだわからないけれど。

あと気になったのはピグ。
ピグは分裂したそれぞれが魂を持っているのだが、そもそも魂まで分裂する事は出来ないというのは志津香の分裂魔法の下りにある。
何故分裂した固体までそれぞれ別個の魂を持っているかというのはミラクルですら解明できていない。
逆に考えれば、ピグは複数の魂があつまって一つの魂・存在となっていると言える。
え、それって…ルドラサウムじゃ…
ピグは実はとてつもなく重要な存在なんじゃないかと思うが、それは10で明らかになるのだろうか。
ならない気もするが…

■戦闘関連
最終的な育成具合はこんな感じ。
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使えるランクはこんな感じ

1位 志津香 攻撃範囲拡大が高確率で出るので文句なしの最強キャラ
2位 ミラクル 攻撃範囲拡大確率が志津香より劣る。その他のステは志津香以上だがめちゃくちゃモードだと誤差
3位 リック 武器がパイ・ロードになってからの必殺技の使い勝手が良すぎる万能キャラ
4位 真田透琳 全キャラ移動+1&強敵攻撃の援護潰しは難度が上がるほど重宝する
5位 ランス 破壊値は強いがクリティカルは意識的に上げる必要がある。必殺技もちょっと癖が強い

素早さは志津香ミラクル40、マリア35、リックランス30、他25くらいにすれば、全キャラ全ての敵より先に行動出来る。
素早さ的に、志津香ミラクルマリアで雑魚一掃→リックランスで強敵ケズリといった動きを取れる。
これで開始1ターンで敵は強敵くらいしか残っていないので、透琳を援護体制にしておけばそれらの攻撃もつぶせる。
(やらせは扇は欲しいかも)
このパターンでほぼ全ての戦闘をクリアできる。(ソーサラーの魔法が通じないハニー砦はちょっときつい)
爽快感はあるが単調と言えば単調。

めちゃくちゃモードは多少の体力や回避受け流し、ヒーラーの回復などはあまり役に立たず、とにかく全キャラねばり上げ、
物理職は破壊値&クリティカル上げ、魔法職は破壊値上げとやることが固まってしまうのが残念。

■おわりに
というわけでランス9はこれで遊びつくした感じです。
充分良ゲーではあるのですが、やはりアリスソフトのゲームには良ゲー以上を求められるので、
色々足りない所もあったり。

シナリオはもうちょっと分岐やら意外な展開が欲しかったし、キャラもシナリオに動かされ感が半端なく、
戦国のような生き生きとした描写が見られなかったのは残念。
敵ユニットは3Dで頑張ってはいるが、そこにリソースを取られたのかヘルマン1~5軍のうち実際に戦えるのは
ミネバだけというのもやはり頂けない。
バステトとかも…

敵の思考ルーチンも単調なので最終的にはごり押し無双になってしまう。
ただ今の時代のゲーム性は、ユーザーに適度なストレスを与えるより簡単に無双させるのが流行りなのかもしれないし、
この点は何が正しいのかは自分には分からないけれど。

さてランス10はどうなるか…!?

ランス9 21日目(最終回) 「闘神MM、そして…」

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フリークの死を乗り越え、革命もいよいよ大詰め。

一方第三軍の将ミネバは、ステッセルの護衛闘将バステトが離れたことで、
ステッセルとパメラを殺し自分が皇帝の座に就く。

といっても禅譲されたわけでもなく勝手に名乗っているだけだが…
冷静に考えれば彼女が皇帝になった所で戦況が覆されるわけでもなく、また彼女もそんなの望んでいない。
一兵卒からたたき上げでここまで来た彼女は、後先考えずその瞬間だけを求めていたのだろう。

一方ランス達はステッセルの残した罠を止め、王城に攻め込みミネバと対峙する。
最初はランスと1対1だったが、仲間がどんどん援軍に駆けつけミネバはフルボッコにされる。

これがラスボス…うーん?
取り敢えずシーラを皇帝の座に座らせ一件落着、と思いきや秘密の抜け道が開き、ランス達が落ちる。
そこにあったのは闘神MM。聖魔教団が残した最後の闘神である。

これを開くカギはルーンの魂、そして魔人を倒せる武器である魔剣カオス。
シーラがステッセルから奪った箱にはルーンの魂が封じられており、そこにランスの持つ魔剣カオスがカギとなり、
闘神MMが復活。

聖魔教団はMMルーンが魔物の支配から人類を救うために作り上げた国であり、
しかし守るはずの人類に裏切られ滅びた。
ルーンは怒り狂い闘神に魔物と、そして人類のせん滅を命令したままハンティとフリークによって葬られた。

そして今ルーンは闘神MMとして蘇ることで、その命令を自ら実行に移そうとしたのだ。
が、うーん…弱い?

全体攻撃がキツイが数ターンに1度だし、他はお供の敵も弱い。
最後パットンでとどめって事に気付けば全然大したことない。
ただそれに気付くのが結構厄介。
ヒューが武舞乱舞使えと言うからパットンの必殺技が変わったのかなと思って使ってみたら、
闘神MMにお尻ぺんぺんするし…

そして闘神MMは倒される。
その瞬間、フリークの魂とルーンの魂は邂逅する。
自分を裏切ったはずの力の無い姑息な人間どもは、魔人と対等の力を持つこの闘神を人間の力だけで倒した。
自分が人類を引っ張っていた時代はとうに過ぎ、今を生きる新たな人類はそれだけで魔人に打ち勝つ力と、
そして心を持っていた。

ルーンがあの世に行かずに箱の中に魂を封じていたのは、未練があったから。
それは弱き人類を完膚なきまで滅ぼしたかったから…とルーン自身が思っていただろうが、
真実は、闘神の力が無くても自立して立ち上がり、魔人に対抗しうる力を持った強い人類の姿を見たかったからだ。
それを確信したルーンはフリークとともに初めて安堵し、あの世へと旅立つ。

かくて闘神MMは倒され、首都を守っていた3軍もミネバの死亡で瓦解、革命の旗を見た2軍も武器を下ろし、
ここで革命が成った。

そしてシーラからパットンへ戴冠され、ここにヘルマン革命は成ったのであった。
めでたしめでたし。

後日譚。
パットンは皇帝即位後の最初の命令は皇帝の廃位だった。
この世界では珍しい民主制を引き、シーラは大統領となり、パットンはハンティと一緒に闘神を調査する旅に出る。
パットンが都落ちした4年前のシーラは周りに頼るものが居らず流されるだけの人生だったが、
今は周りに頼りになる者ばかり。
新生ヘルマンは今日から始まるのだ。
主要メンツの後日譚が次々と流れ、そして…

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生きてたのかよ!

そんなわけでランス9は終わりです。
感想だけど…うーん、やっぱりフツーだなぁ。

システムも戦国ランスのようにスルメのような中毒性もなく、
話や展開もランス6や戦国のようにこりゃやばいんじゃないかという絶望的展開はついぞなく、
キャラクターも8のアム・イスエルのような世界の理の外に居るようなキャラがいるわけでもなく。

よく出来てるし頑張って作ってるとは思うけど、これがランスの名を冠さないオリジナルのゲームだったとしたら、
あんまり目立たなかったかもしれない。
まぁランスモードは今までのランスシリーズに比べればえろかったが…
ひいき目にみるとすれば、10はシステムも含めてこれまでの集大成だろうから、
敢えて今回はオーソドックスに攻めた、と信じたい。

今後だけど、各ヒロインの好感度によってはifが楽しめるそうだが、
セーブロードを繰り返して全部回収というのは好きでなく、かといって今からすぐ1からやり直すのもめんどい。
やるとしても当分先かなぁ。

…というかシィルはどうなった?
あれ?
あれ??

一応伏線はあるんだが再会シーンは正史ルートだとなし…
やっぱり周回するしかないか!

ランス9 20日目 「最終決戦前」

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北大橋で一時退却したランス達だが、かといって東大橋は攻めるには敵の大群が集まり過ぎている。
そして南大橋では浮要塞の燃料が持たない。

結局北大橋の更に北である氷雪地帯を迂回して進む事とする。
かなり無茶な敢行であり、リーダーが冷静沈着な大将であった場合、
寒さと燃料切れにやられてここで終わっていただろう。
しかし我らがランスは雪うさぎを蹴散らしつつまっすぐに突撃するので、結果的に氷雪地帯を抜ける事が出来た。

帝都北方でパットン達と再会し、ミネバの罠にはまって瓦解した5軍の将ロレックスたちも仲間に入れる。
そこで見たものはステッセルの研究所。

彼は闘将の技術を用いて人造兵団を作ろうとしていたのだ。
その完成は間近であり、もしパットン達が当初の予定通り革命に3年かけていたらこの兵団に潰されていた。
結果的にランスの無茶な行軍のおかげで2ヶ月でこの地に来た事が功を奏したのである。

さすがランス、無茶な行動が必ずいい方向に転ぶ…!
まぁその過程で数々の可愛い女性がこまされるわけだが。

そしてクリーム率いる革命軍はハンティに殿を任せることで2軍を交わし、帝都に突入する。
3軍率いるミネバは5軍との戦いで大部分を焼失した事もあり、やむなく王城に3軍の残り3000人とともに籠城する。

まさしくパットン達は王手をかけたわけだが、後ろからは2軍も迫っている。
ぐずぐずはして居られない。決戦は明日!

なのだが、フリークがステッセルを護衛する闘将バステトの急襲に遭って死亡してしまう。
むむ、そうするとシーラの「箱」について分かる人間が居なくなってしまうのでは…。

ランス9 19日目 「ヤバくなってきた」

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ルシアンはランスの奴隷となった身だが、彼と一緒に行動することで、生まれて初めて自分の目で外の世界を見た。
世界はどれだけ酷くて、優しいかを。

流されるままだった彼女は、それらの経験を経て、やがて自分の考えで考え、自分の足で歩むよう自立していく。
そしてパットンに自分の身を明かす決心をしたのだ…が。

ここで急遽キューロフ攻めになったり残務処理をしたりで中々感動の兄妹との再会にならない。
んもー!

しかしランスは、キューロフ入りした偽の皇帝ペルエレ(シーラ付きのメイド)をお持ち帰りし、
それがきっかけでここぞとばかり兄に打ち明ける。

確かに奴隷となった身であり汚された身でもあるが、大切なのは今の気持ちであって、
今の境遇から助けてほしいとシーラが願うならばパットンはいつでもランスと戦うが、
シーラはもうそんな弱い女ではない。
そしてそれが分からないパットンでもない。これからも何も変わらない。
革命成就に邁進する今までどおりの日常が流れるのみである。めでたしめでたし!
…にはならず。

第二軍アリストレスが魔物を引きつけている事を、ステッセルに通じているらしいコンバートが掴み、
アリストレスを追い落とし自身が二軍を握る。
そしてヘルマ最大兵力である第二軍を持って革命軍をぶっ潰すこととなる。

一方アリストレスは魔物側の領域からカラ―の森、そしてカラ―の里ペンシルカウに入る、息絶える。

ただうーん…なんか唐突というか…
コンバートは一見小悪党っぽくて実は出来る奴と睨んでいたので、何か裏がありそうな気がしないでもないがうーん…

とりあず第二軍が攻めてくるのは確実のようであり、また北大橋経由でランス達が首都に攻め入ろうとしたところ、
敵の罠に遭いパットン・ピッテン・クルックーとはぐれてしまった。

段々というか、やっとというか、ランス側が苦境に立たされてきた。
さてランスはどう出るか…