2020/03/21

Hej(こんにちは)、日本のみなさん。
環境活動家女子高生のグレタです。
好きなものは美しい自然、嫌いなものは二酸化炭素よ。
何度か様々な種がこの地球の支配権を握っては滅びて数億年。
再び地球の支配権を握った
人類。
だけど、彼らがたどった歴史は、これまでの人類と同じだった。
文明は高度に発達し、その結果公害を産んで地球を汚しガイアくんはブチ切れている。
ただ今回はわたしの手によって化石燃料と核燃料を使わずに文明を発達させているので、文明の進歩は遅い。
遅いながらも、ゆっくりと進歩はしてる。
そして
新西暦3991年。
実に旧世界より2000年程度遅れて、遂に人類、
インターネットを手にする。
高度情報化社会。つまりいま私たちが生きている世界にやっとたどり着いた!
けれど…たどりついたところで、地球はニコニコするわけではない。

相変わらずガイア君は怒っている。
そもそも種は何故文明を興すのか。それを発展させるのか。その先にある目標は何なのか。
よくよく画面を見てみると…。
他の惑星への移住。
人間は、いや、人間であろうとカルガモであっても、おそらくヒトデであっても、進歩すれば必ず地球を汚す。
であれば、ある程度進歩した種は地球を出ていきなさい…ということ。
親離れしろ、ということ。
子供部屋おじさんとかおばさんがなんとなく嫌われているようなニュアンスなのは、自立していないと見られているからだ。
ガイア君はこう言いたいのだろう。
いつまで経っても地球にへばりついたままの地球部屋おじさんとかおばさんは早く自立しろ。
自然保護なんて地球にとっては大きなお世話だと。ぐぬぬ…30年も前のゲームのくせにこのわたしに説教しようっていうの?
…
……
…………
いいじゃない、やってやろうじゃないの。
それが地球の言い分というのなら。
とはいえ、やっとインターネットを手にしたばかりの人類が、外宇宙へ旅立てるはずの技術を持てるはずはなく。

たださすが情報化時代だけあって、技術の伝達や共有も加速度的に進む。
さらに次の文明、まだ今の人類が手にしたことのないナノテク文明まで、約130年で達成する。
ここで今一度、戦争が起こる原因について考えてみたい。
戦争が起こるのは、相互不信、相互不理解からだ。
これは道徳的なものではなくて、算数みたいなものだと思う。
相手の国に攻め込むことで、自国にどのくらい大きなプラスとマイナスがあるか。
情報化時代以前は、相手の戦力や経済力がざっくりにしかわからなかったから、冒険的に大きな戦争が出来た。
でも情報化時代によってそれらが明らかになると、大きな戦争程大きなマイナスしか生まないと誰でもわかるようになった。
だから大きな戦争は、今後もう起きないと思う。
それは道徳的に人間が進化したわけでもなく、ただより合理的になったってだけなんだけど。
ともかく、情報化時代においては大きな戦争は起きにくくなってる。
つまり何が言いたいかというと…

情報化時代を達成し、ナノテク文明まで高度に発達した今なら、全エネルギーを使っても戦争は起きにくい、と思う。
だから、
全エネルギーを解放した。
化石燃料も、核燃料も、全て。
そうすれば、人類がかつて手にしたことのない技術、
外宇宙へ旅立つ技術を手にすることが出来るようになるはず。
地球部屋おじさんからやっと自立できる、はず。
これまでの高度に発達したすべての種は、限られた資源をめぐって対立し、世界戦争を起こした。
だけど全ての情報が共有化されている今ならば、多少ご無体なことをしても大きな戦争は起きにくい、と思う。
その思いにわたしは賭ける。
わたしの全ての自然保護活動は、人類に対する諦念が基礎になっている。
でも今一度だけ、人類を信じることにした。
あらゆる生物において、無駄な器官は一切無いと言われてる。
まがりなりにも文明を発達させられる知恵があるのならば、その知恵は決して無駄なものではないはずだから。