2019/11/13

人をより高い次元まで高める宝「リガシア」。
それに近づく者は容赦なく殺し、人生を狂わせてきたリガシアの番人ヒューギ。
人ならざる紹自然生命体であるこのヒューギにこれ以上振り回されてはならぬと、カインはヒューギの討伐に向かう。
目指すはヒューギの住まう星系中央部。
そこでは白骨の悪霊がうろうろしていた。まことにおどろおどろしい。
ちなみに写真の位置に居ればカインはダメージを受けない。
ヒューギはかなり強いので戦力を温存しておこう。
そしてついに星系中央部の最深部にたどりつくカイン。
何やら得体のしれない者が現れ…実体化する。

これがヒューギだ。
オープニングに出てくる…

こいつの横顔というわけだ。
どことなくファニーな造形をしているヒューギだが、流石に太古の昔から人類を操って来た得体のしれない存在だけあって、強い。
まず前方に伸びたアンテナみたいなところから、当たるとかなり痛い雷撃をぶっぱなしてくる。
この雷撃はシールドが効かないので、速攻で上二つのアンテナを壊すと良い。

こうなると上の方にはあまり雷撃が来なくなるので、あとはガルム等三方向に出るミサイルで安全圏からアンテナを壊そう。
資金繰りを間違えて最終決戦なのにバルカンで挑んでいるカインだが、その半面強いミサイルを買えて楽である。
最強武器のフォトンβは正面に立つしかないので案外こちらの方が苦労するかもしれない。

アンテナを全部折ると、今度は後ろからWay弾を撃ちつつ、おでこから目玉を飛ばしてくる。
この目玉は動きがかなりトリッキーで、慌てているとぼこぼこ当たる。
ここはESCキーを押しファンクションキーでスピードを一番遅くすると見切りやすい。
目玉は最初必ず前方に突っ込んで来るので上にさっと避け、その後ぐるぐる回りつつこちらに近寄ってくるので大きく遠ざかろう。
しばらくおでこの弱点を撃っていれば超自然生命体もお陀仏になる。
というわけで凱旋するカイン。
結局ヒューギが守っていたリガシアとはなんだったのか…そのヒントをレフィが語る。
それは人類をより高い次元に引き上げるもの。
より具体的にいえば、別次元への航行を可能にする理論。
このゲームの取扱説明書には、唐突にワームホール理論を紹介するページがあったのだが、そこに繋がるのであろう。

ヒューギを倒したことにより、行方不明になっていたシーラや記憶喪失になっていたパティなどは元に戻る。
ヴォクトは海賊稼業を再興し、カットナーはポリスに復職したようだ。
死んだと思っていたマーシュは生きており後日リガシアを理論化した航行エンジンを発表し、ギュンダーもまた生きておりどこかで政治活動をしているらしい。
そしてカインは忙しく運び屋をし、レフィはそんなカインを追っかける毎日。
大団円である。
かように主要人物全員はなんだかんだ全員生き残っている。

最後にレフィの無声メッセージが流れ、この物語はひとまず幕を閉じる。
続編の匂いを多分に残して…もう30年以上経っているけど。
スタートレーダー -完-
■感想このゲームの評価は、ゲーム内容よりもPC8801というパソコンについてどう思っているかによってガラリと変わると思う。
冷徹にゲームとして見ると、STG+AVGというのはハード性能以前に企画的に無理があったと思う。
STG自体は全部で7面あり、これはこれでオーソドックスなシューティングと同じだ。
ところがAVG要素を入れ、その移動手段をSTGにすることでSTGに作業感が生まれた。
またスコアも無いのでスコアラー的な楽しみも無い。
AVGもAVGで、STGを入れたせいで謎解きも無ければキャラの掘り下げも無い。
AVGファンとSTGファンのだれも得をしない、二兎を追う者一途を得ず的な作りになってしまった。
だがそれがどうしたというのか。
このゲームが走っているのはPC88である。
アクションゲームを走らせるには非常にきついこのマシンで、あえて困難なことにチャレンジしているのだ。
面もバラエティに富んでおり、巨大戦艦や当時にしては数の多いボス達、そしてスターウォーズばりの爆発からの脱出シーンなど、見どころ満載だ。
しかも意外とバランスも良い。最強武器でなく最弱武器のバルカンでもクリアできるし、武器もレパートリーに富んでいる。
遊ぶたびに武器に応じたいろいろな楽しみ方が出来るのだ。
単なる無双では終わらない絶妙な資金バランスの良さを、今改めて感じているところである。
そんなわけでこのゲームは意外とゲーム性も悪くない。
確かにケレン味に針を振りすぎてしまい、すぐに終ってしまう。
だけどこのゲームにお金を払ってくれたプレイヤーには、出来るだけ楽しんでほしい…
そんな開発者の熱い想いはパッケージのおまけの多さからも感じ取られる。
そのユーザー第一の姿勢がゲーム内外から暖かく伝わるこのゲーム、少なくとも個人的にはとても心地よいものだった。
ゲーム単体としてではなく、全てを見れば、このゲームは買って損は無かった。
と思いこみたいほどに
8700円は高かったよ!
おわり