信長の野望 覇王伝(コーエー)

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■紹介
プラットフォームをPC98以降に変えた初のノブヤボ。
機種制限が緩くなりできることが増えたためか、これまで国ごとの戦いが城ごとになった。
また論功行賞を詳細に描くと共に忠誠度をマスク化することで、マネジメント性をよりリアルに追及した。
…と書くと聞こえは良いが、なにしろとにかくやりたいこと優先でシステムのこねりが甘く、非常に雑多なシステムになってしまった。
これが為武将風雲録までのユーザーが一気に離れてしまった感もあるが、安直な続編で終わらせないのがノブヤボシリーズの良いところである。
ゲームとしての出来はともかく、数々の野心的な試みを実行に移す気概は買いたい。

■評価
B-

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信長の野望 覇王伝 簡易攻略

■序盤
・7月の年貢徴収まで貫高(石高)上げ、1月の税徴収まで商業値上げが基本
・武将の気合値が14~15の時にコマンド実行すべし
・今作は治安度が非常に重要。これが低いと税収は大幅減になる上、ひどい時は一揆になる。せっせと上げよう
・募兵は冬に行うと安く済ませられる
・論功行賞は国主が任命されている国と知行地を一致させればその国は自動に出来て多少楽になる

■中盤
・戦争は騎馬メインの3~5部隊ほどで行う
・雑兵は混ぜないこと。士気も下がるしメリットはほぼ無し
・突撃・鉄砲では敵将を倒してしまう場合があるので、相手武将が欲しければこれらは行わないこと
・相手兵が1000を切ると撤退するので、1000まではガマンしておきその後一気に攻めればたやすく武将を手に入れられる
・攻城は防御力が20未満になるまではひたすら普通に攻撃、20未満になったら潜入を混ぜつつ
・兵力が多すぎる城はカウンターが痛いので火攻めでも良い
・敵の兵力をごっそりいただきたいときは智謀の高い武将を連れて腱鞘炎になるまでひたすら潜入

■終盤
・戦争は騎馬・鉄砲メインの5~7部隊ほどで行う
・敵の勢力も大きくなってくるが相手は前線に兵力を集中する為、そこを突破できれば内地は空城だらけ。戦わずして城を得られる
・こちらの最前線の城を兵数200程度+鉄砲でおいて置けば、相手はホイホイ攻めてきて狙撃で大ダメージを受け兵糧を置いて帰っていく
・これを繰り返すと相手はどんどん貧窮していくので、戦わずして勝てるようになっていく

信長の野望 覇王伝 17日目(最終回) 「真のラスボスは…」

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ガツガツ攻めてきては撤退する大内氏。
その度に兵糧を落としていくので、大内氏はますます貧窮にさいなまれ、織田氏は殆ど何もせずに兵糧が溜まっていく。

こちらから攻めても相手の城の備蓄はほぼ尽きているので、ボーっとしているだけで勝手に撤退していく。
しかもなんとなく相手が兵糧切れの場合、相手武将を捕まえ易いようで、相手の人材がどんどんこちらに転がり込む。

こうして大内氏の治める九州帝国は勝手に瓦解し、城数が3つになった所で威圧をかけ傘下にする。

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これにて日本中の大名家を全て傘下に治める。
ついに、争いの無い天下泰平の時代となったのだ。

さてエンディングエンディング…
…?
エンディングにならないぞ…
そのまま数ヶ月過ごしても全く何も始まらず。

よくよく調べてみると、どうやら大名家を全て従属させるだけでなく、征夷大将軍にならないといけないらしい。
まぁ確かに尾張のうつけ者に臣従というのはイヤではあろう。
何よりも肩書きを重要視する武士だからこそ、そそくさと関白職に就いた秀吉は天下を獲れたのだ。

というわけで朝廷に贈り物をして官位をせびってみるが、従六位なんたらとかしょっぱいものしかくれない。
どうやらひたすら貢物をしないといけないようだ。
そうしないとこの修羅の世界は終わらないのだ。

ラスボスは大内氏でなく…

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朝廷だった。
世の中はゼニなのである。

というわけで織田家の総力を挙げて朝廷工作に乗り出す。
まず全ての兵糧と4000くらい溜まった鉄砲を何度か段階に分けて売る。

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蓄銭が最大値の4万になった。
次はそこらへんでヒマをしていた武将連中を30人ほど呼び出す。
あとは呼び出した武将連中に金3000を持たせ、滝のように献上攻勢しその都度官位を貰っていく。
従六位、正六位、従五位、正五位…とだんだん貰える官位も上がって行き、遂に…

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征夷大将軍となった。
武将風雲録の時は頼まずとも勝手にくれた官位なのに、覇王伝の朝廷は随分銭ゲバであった。

かくしてほかの大名家は将軍に臣従という形になり、これならば文句なしということで…

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天下統一!

おめでとうございます!パチパチ
構図がちょっと胡散臭い所が昔のゲームしてて良い。

というわけで評価。

なにかとめんどくさいという悪評の多い覇王伝ではあるが、今改めてやってみるとそれ程でもなかった。
論功行賞も国主の知行地を治めている土地と同じにすれば自動的にやってくれるので、使えない武将は自動国主の土地に全て転封。
使える武将は貫高が豊富な土地にまとめるか、あるいは一国丸々与えるかで随分楽になる。

戦争にしても終盤になればなるほど相手はやたら空城を作ったり兵糧ゼロの城のまま佇んでいたりするので、全自動にしてトイレに行っても勝てること多々。
ゲームとしてはどうかと思うが、ストレスはそんなにひどいものでもない。
ユーザーのサティスファクションをも見越したニューラルネットワーク搭載の覇王伝、恐ろしい子である。

では今すぐ別シナリオで改めて覇王伝をやりたいかと言われれば…
当分いいや

それでは、今宵はこれまでに致しとうございます。

信長の野望 覇王伝 16日目 「恐るべしニューラルネットワーク」

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いよいよラスボス大内氏と雌雄を決する信長軍。
相手は九州全土を要塞化し難攻不落の体を為している。

最終決戦メンツは上に挙げた感じとなった。
三英傑+稀代の軍師+軍神+鬼若子という、まさにラストを飾るに相応しいドリームチームである。

最大動員数である14万の兵力が筑前から攻め入り、九州の城を着々と制圧していく。
そして制圧した城は4万ほどの兵を起き守りを固める。

が…さすが数十年間手付かずだった九州要塞なだけはあり、大内氏もただやられるわけではない。

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こちらの守備兵が4万だろうと相手は容赦なく攻めてくるのだ。
本土では2万くらい守備兵を置いておけば大抵せめて来ないのだが、九州男児はどうも血の気が荒いようだ。
さすがラスボスである。

こちらも最大兵力を援軍に出し、10万以上の兵力同士が激突する。
正に天下分け目の決戦だ。
…と思いきや、ちょっと近寄っただけで相手は逃げていく。こちらの援軍の数にびびったらしい。
だが相手の兵力に倍する数でなければ戦争をしないのはリアルの信長もそうであり、このあたりさすがニューラルネットワークである。
なのだが、撤退する時に兵糧を丸々置き捨てて行く
・・・・

そしてまた信長軍主力は九州を切り取っていき、切り取った城に守備兵を置く。

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またもや相手は10万以上の兵力で攻めてきて天下分け目の決戦!…はせずに、相手はこちらの援軍を見て逃げていく。
またもや兵糧を置いて。

こちらは何もせずとも兵糧がどんどん溜まっていき、相手は攻めてきては兵糧を置いてすたこらと逃げていく。
十数万の兵を動員して兵糧を献上しにくるようなものである。

こんなことばかりしている相手は当然の事ながら城にある兵糧が尽きていき、兵糧の無い敵の城は戦わずして制圧することが出来る。
なので最強最大の九州帝国なのに、実にスイスイと城の制圧が進む。
ニューラルネットワーク恐るべし…!

まぁ中だるみが激しすぎる覇王伝なので、このくらいサクサクしてくれたが有難くもある。
プレイヤーのストレスを軽減するためのニューラルネットワーク…なのか?

信長の野望 覇王伝 15日目 「毛利氏制圧、しかし…」

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かつては日本最強だった毛利氏もその内部は実にスカスカであり、パンケーキをかじるようにサクサクと城がかじられていく。
途中黒田官兵衛・長宗我部元親・小早川隆景と言った有能武将も手に入ったことで、もうさっぱり負ける要素は無くなる。

うーん…だんだん面倒になってきた。
もう全戦争オートで良いなと思って放置していると、確かに勝てる。
余裕に勝てる。
余裕に勝ち進み…

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あっというまに毛利家を恭順させた。
しかし…
途中からオート戦闘でやっていたため、深刻な人材不足になってしまった。

手動戦闘では敵部隊を1000近く削って一気に殲滅して敵武将をゲットしたりするが、オートだと空気読まず敵を追い詰めるので敵がすたこらと逃げてしまう。
獲った城には必ず二武将付けているようにしてるのだが、新しい武将が手に入らないのではそれが出来なくなったのだ。
お陰でこれまで長く一緒に戦ってきた明智光秀や斉藤義龍なども城維持要員に回る始末。

最終的には織田信長・羽柴秀吉・松平元康の三英傑みで戦争をすることになるかもしれない。
まぁそれはそれで風流ではあるが。

これで残すは最後の敵、大内氏のみ。
大内氏と言っても史実では陶晴賢に謀反されて滅びている家なので、数々のノブヤボシリーズ全体で見るとマイナーな大名ではある。
マイナーな上に(やはり)空城も多いという、イマイチ締まらなラスボスであるが、このたるたるなたるみ具合が覇王伝の真骨頂である。
やな真骨頂だな。